今回はFeヒーロー、ESFJとENFJの比較である。Feヒーローは世の中に大勢いるが、自分がメンターなのかサポーターなのか分からない。「どちらにも当てはまる気がする」と感じる人々も多いだろう。両者はどちらも協調的で、物事を行う前に許可を求めることを好む。そんな彼らは自分がどちらのタイプか分からなくなる可能性が高いので、この記事を参考にして欲しい。

ESFJは情報を提供し、ENFJは率直に話す。インタラクション・スタイルはESFJがスターター、ENFJがイン・チャージである。彼らは双方ともに、探している情報を得るために開始することを好むが、前者は行動、後者は制御志向である。ESFJは物事を開始するが、終わらせるエネルギーがない。ENFJにそのような問題はない。彼らは計画とタスクのリストに沿って物事を進め、自分のペースでやり遂げる。気質的に見ると、ESFJは守護者である。彼らは過去指向で、義務に基づき、安全を守る守護者である。ENFJは自分の欲望が第一であり、彼らは非常に強欲である。意志の力は欲望や情熱を燃やす。ESFJに情熱はない(笑)。ESFJにとっては何をすべきかが重要である。ESFJは役に立つことが自分の義務だと信じている。ENFJは役に立つことが願望そのものである。

つまり、自分のやりたいことだけを考えているなら、あなたはENFJである。自分が何をすべきかを考えているなら、ESFJである。心理機能的には、二タイプともFeヒーローを持っている。彼らは周囲のグループやコミュニティがどう感じているかに基づいて、決定を下す。彼らは自分が下す決定について、周りの人々がどう感じるかを意識している。そして他の人々が自分を評価できるように、良い気分にしようとする。両タイプとも、承認に対する大きな渇望を持っている。

Feヒーローは、どちらも他の人々の気分を良くしようとする。しかし、ペアレントとチャイルドは異なる役割を持つ。ペアレントは他の機能のために、ある種の自己犠牲を好む。Siペアレントは記憶に責任がある。このため、ESFJは全てを詳細に記憶している。彼らは子供時代から今に至る自分史を微に入り細に入り語ることができるが、残念ながら誰もそれに興味はない。特にSeデーモンは他人の過去や記録に無関心である。ESFJは高齢になると認知症になる。認知症は短期記憶を損なうが、長期記憶は損なわれない。アルツハイマー病は、その逆である。ENFJはアルツハイマー病になる。心理機能がどのように病気に影響を与えるかは、興味深い問題である。

ENTJと並び、ENFJは全てのタイプの中で最も物忘れが激しい。記憶力が良ければESFJ、悪ければENFJである。Niペアレントは非常に欲しがり屋なので、NJの女性はバーで男性にイニシアチブを取ることを躊躇わない。NPの男性は外向的感覚が低いので、彼女たちの欲望を受け入れる方が向いている。ESFJは決してそんなことをしない。彼らには意志の力が欠けている。したいことができずに苛々しているならENFJである。彼らに何かを強制しようとすると、潜在意識ISTP、あるいは超自我ESTJが激怒する。ENFJは自分の意志で良い経験を与えようとするが、ESFJは自分が良い経験を得ることが重要である。彼らは義務として美味しい食事を作ってくれるが、やりたくてやっているわけではない。ESFJが地味な服装を好むのに対して、ENFJは派手好みである。

Seチャイルドは、可能な限り最高の体験を提供したいと思っている。ENFJは理想主義者である。ENFJは理想的な経験を与えたい。パーティーに招待した人々が一人残らず良い気分であることを確認しないと気が済まない。一人でもENFJが作った料理を不味いと思う人間がいたら、Feヒーローは罪悪感を覚えるだろう。これはESFJも同様である。この二タイプは罪悪感によって簡単に操作されてしまう。NFPやSFPに罪を着せられないように気を付けた方がいい。FiヒーローとFiペアレントは、罪悪感を武器として利用するのが得意である。ただし、Feヒーローも罪悪感を利用することはある。厳密にいえば、全ての社会的交流は操作である。

劣等Tiはゲートウェイ機能のひとつである。1番目、4番目、5番目、8番目の機能はゲートウェイ機能である。劣等機能は潜在意識にアクセスする。ESFJとENFJは自分の考えが間違っていることを恐れている。決断する前に、それが真実かどうか確かめなければならない。これは特にESFJにとって苦痛である。ESFJは行動を重視しているため、決断を急ぎ過ぎて失敗する可能性がある。ENFJは制御指向で処理が遅いので、物事をじっくり考える時間がある。そのため、このタイプの人々は常に周囲の人々に、自分の考えが間違っていないか確認する。誰かが自分のアイデアを評価してくれたら、それが実現すると信じているからである。残念ながら、それは必ずしも真実ではない。

これらのタイプは自分の考え方に自信がない。彼らは自分たちが愚かであることを恐れている。Feヒーローは、自動的に劣等Tiと心理機能の軸で接続されている。二つの機能は互いにリンクしている。彼らがFiユーザーに「私のアイデアについてどう思う?」と聞いても、誰かから聞いた論理的根拠を吐き出すだけだろう。Tiクリティックを持つISTJとINTJは自分たちの信念を検証するので、Fiユーザーの中ではマシな方である。

重要なのは、アイデアについて誰かに訊ねるのではなく、自分で検証する責任を負うことである。ENFJは自分の考えを何度も検証して、真実か虚偽かを突き止めたいという願望を持たなければならない。しかし真実を語っても、往々にして理解されないことがある。しかしあなたは誰かに論理という炎を吹きかけて、嘘を焼き払い改善しているのである。些細な嘘が大きな嘘に成長し、巨大な信念体系が間違っている可能性がある。真実だと思っていても実際には真実ではないことが、他人を傷つけることもある。それを行うのはESFJとENFJの責任である。彼らとペアになる可能性が高いFiユーザーは、他人の考えを鵜呑みにしている。彼らの信念は真偽とは別物である。Fiユーザーがどう感じるか訊ねるのではなく、自分で検証する必要がある。それは自分で決定する時に有益になるだろう。ESFJは自分の望むものがわからないので、何かを購入する時に簡単に操作されてしまうのである。

ENFJにはNiペアレントがある。彼らには望むものがあり、それを手に入れるために検証したいと思っている。ESFJにはSiペアレントがある。自分自身の見解を検証することは、彼らの義務である。それによって他人の気分が悪くなり、自分が悪者になったとしても、それはESFJの責任である。ENFJが潜在意識ISTPを活用すれば、機械的認識が高まるだろう。そしてタイヤを交換したり、機械を修理したりすることができる。ESFJは潜在意識INTPによって、理論科学や論理的アプリケーションを作成することができる。Neチャイルドは他の人々の望みを叶え、未来を警告することによって、安全を守ることができる。

これがESFJとSFPが上手くいく理由である。SFPが望むものを、SFJは与えることができる。そうすることが彼らの義務だからである。そしてFiネメシスがある。ESFJもENFJも自分たちが悪い人間であることを心配している。自分の価値についての心配は、深刻な問題である。このため、Feヒーローは評価を強く求める。常に彼らに十分な評価を与えれば、自分が悪人であるかどうか、十分な役割を果たしているかどうか心配する必要はなくなるだろう。

彼らは良いラベルを貼ってもらうことを期待している。良い母親、最高の男性、素晴らしい人間。何でもいい。それらのラベルは、彼らが渇望する認識を意味する。不用意に適当なラベルを与えてはならない。Fiネメシスが自分を悪人だと認識すると、過剰補償が起こる。まず良い結果にはならないだろう。この二タイプには自分が優れていて、良い人間であると思わせなければならない。ESFJは自分が行った善行を全て覚えているが、それが認められないと、情緒不安定になる。ENFJはそもそも覚えていない。だからENFJのやったことを誰かがリストしておいて、思い出させてやらなければならない。

そしてSeクリティックがある。この機能を使用すると、ESFJは優れたアスリートになる。彼らは物理的環境に批判的なので、非常に綺麗好きである。家の掃除を欠かさず、常に適切な服装をしなければならない。誰かの靴紐が解けていたら、すかさず非難する。彼らは第一印象で人を判断する。SeネメシスとSeクリティックは、巨大な正常性バイアスと、自分たちが正常だと判断しているものに絶大なる信頼を寄せているので、それに適合しない対象に対して排他的である。たまたま多数派として生まれただけで、それを標準だと傲慢にも信じている。

Seクリティックは常に誰かを批判している。ESTJやESFJの女性がSPの男性と付き合うのは、自分の手で家を建てられない男は批判の対象となるからである。例えばNPの男性は家を買うか、誰かに建ててもらう必要がある。しかしSeクリティックはSPの手で経験を与えてもらうことを期待している。部屋に犬の毛が落ちていてはならないし、髪は整えられて服は清潔でなければならない。このため、彼らは俗物的でエリート主義的な印象を与える。ENFJにはNeクリティックがある。この機能は他人の意図を批判し、他人の運命に対して批判的である。彼らは他人の意図を早合点してしまう可能性がある。何らかの理由で浮気をしていると思い込むが、相手は潔白であることが往々にしてある。

ENFJはSJ社会の中で苦しんでいるので、異性が自分を裏切るのではないかと勘繰らずにはいられない。彼らは異性の意図に対して否定的である。パートナーが自分に忠実であっても、Siトリックスターは忘れてしまう。恋人や友人の忠誠心を思い出せないのである。Seチャイルドは強い忠誠心が必要である。そしてNeクリティックの間違いを証明して欲しい。相手が自分を裏切るだろうと思っていれば、本当に成就してしまうことを知っておくといい。

彼らのSeチャイルドは、忠誠心チェックを欠かさない。ENFJの美徳は慈悲心だが、悪徳は残酷さである。ENFJほど残酷な人間はいないだろう。FJには全てその気があるが、ENFJはFeヒーローとSeチャイルドで、どこを攻撃すればいいか心得ているため、極めて残酷になることができる。したがって、常に自分の意図を述べて、書き留めておく必要がある。ESFJのNiトリックスターは自分が望むものを知らない。彼らにはやりたいようにさせるのではなく、すべきことをさせる必要がある。超自我ENTJが活性化すると、あなたの評判をぶち壊してくるので、常に彼らの考えに耳を傾けなければならない。何を言われると嫌なのか、ESFJは全てを残らず覚えている。

超自我ENTJは経済的ダメージを与えようとする。評判を破壊し、ビジネスに悪影響を与え、全てを奪い去るまで彼らの怒りは収まらない。一方、超自我ESTJは自分が望むものを相手に強制する。抵抗しても、鞭で打たれるだけである。そして言うとおりにするまで、攻撃の手を休めることはない。これがESFJとENFJの違いである。彼らは表面的には優しそうに見えるが、それは条件付きの優しさであることを忘れてはならない。