今回はENFJとINFJの偽善者コンビの比較である。当初はタイプの比較にそれほどの意味を感じていなかったが、最近は重要なテーマかもしれないと思っている。というのも、「どちらにも当てはまるので、タイプが分からない」という人々が定期的にメッセージを送ってくるためである。

なぜ各タイプの比較をすることが重要なのかと言うと、人々は日によって違うタイプのような気分になってしまうからである。朝起きた時はENFJだと思い、家に帰るとINFJだと感じる。それだけならいいが、人によっては「どのタイプにも当てはまる」。残念ながら、それは真実ではない。我々には心の4つの側面と呼ばれるものがあり、一日を通して自我、影、潜在意識、超自我の中にいるが、それはタイプが変化することとは何の関係もない。ENFJが「今は内向的だ」と感じる場合、それはINFPになっているのであり、INFJではない。あるいはISTPかもしれない。それは状況に依存する。いずれにせよ、ENFJが内向的なINFJになるわけではない。

ENFJはイン・チャージとして知られる率直・制御・開始型、INFJは率直・行動・応答のフィニッシャーである。INFJは「自分には資格がない」とグズグズ言って行動を躊躇うが、Tiチャイルドによって純粋で腐敗していない真実を理解することができる。つまり、資格がなくても自分の考えによって物事に対処することが可能である。

Fiクリティックに生きながら食われて「自分は無価値だ」と感じているINFJ諸氏は、自分が役に立つことでそれに反証しなければならない。一方、ENFJはTiに対して自信がない。ENFJは間違いを恐れるあまり、他人にアイデアについてどう感じるか訊ねるが、INFJは自分のアイデアを愛おしく思っている。そして、なぜ人々が自分のアイデアに同意しないのか不思議に感じる。ENFJは他人といることでエネルギーを獲得し、INFJは孤独になることでエネルギーを獲得する。

ENFJの自我は他人がどう感じるかが重要であり、罪悪感を覚える。これはINFJも似ている。ENFJは主導権を握り、全員に良い経験を提供することに重点を置いている。INFJは人々に経験を与えることを恐れている。劣等Seにはパフォーマンス不安があるが、ENFJの不安は思考にある。彼らは異なる人物であり、全く似ていない。文字が共通しているから内面まで似ているわけではない。両者共に理想主義者だが、ENFJは思いやりを優先し、INFJは自分の望むものを優先する。

ENFJは自分の望みに対して責任感があり、INFJは社会正義を把握することに対して責任感がある。ENFJは周りの人々が良い経験をしている限り、不公平なことが起こっても喜んで許すが、INFJはそうではない。ENFJにとって、良い経験を提供しない人間は何の価値もない。

ENFJが恐怖を克服すれば、彼らは潜在意識ISTPになることができる。INFJには潜在意識ESTPがあり、彼らはグループのアルファになろうとしている。そのために自分のカルト宗教を作ろうとするが、モラルがないので、なかなか成功できない。彼らは責任者になれず、苛立ちを覚える。INFJは先頭に立って社会変革を推進したいが、ENFJは機械いじりをしたい。

ESTPは人を説得したいと思っている。彼らは人々が自分の思考や知恵を尊重してくれることを望んでいる。INFJは共有すべき知恵をたくさん持っているが、ESTPはそれを大切にするように周囲の人々を説得する。彼らは自分のメッセージに耳を傾けてくれる信者を見つけ、忠実な群れを形成して、そこから自尊心を得る。Feペアレントと劣等Seが信者に良い経験を与え、育成するのである。INFJのダルマは良い人材を生み出し、彼らを向上させることである。ENFJは人々により良い行動をするように教える。ENFJは慈悲深い教師になりたい。INFJが何かを教えるのは、相手が自分の信者になることを期待しているからである。彼らはトレーディングカードのように忠誠心を集める。ENFJはこの動きに巻き込まれ、その一部になることがある。

彼らが行動を担当することもあるが、それが終わったらENFJは次に進む。彼らは教えたいだけなので、常に先頭に立って中心になる必要はない。生徒が些細な問題を解決したことがわかれば、十分である。彼らは外向的なので、一度きりの状況を生きている。INFJは永遠の忠誠を求める。どちらも忠誠心を求めるが、INFJにとっての方がより重要である。Seチャイルドは望む注目を集めることができるが、INFJはそれほどでもない。その代わりに、INFJはENFJよりも知性がある。ENFJは自分の考えを恐れているが、INFJは自分が何を考えているか知っている。

このロジックが破綻するのは、シャドウENFPが堕落した時である。この時に彼らが考えるのは、どうしたら自分が利益を得られるかということである。私がブロックしたINFJが良い例であろう。彼らはFeペアレントを犠牲にして利己的になり、劣等Seを用いて他の人々を利用する。しかし最終的には誰かがINFJにモラルがないことに気づき、INFJは軌道修正せざるを得なくなる。INFJの非常識な道徳基準に疑問を投げかける誰かがいる限り、INFJは酷い経験をさせたくないと思い、道徳や倫理を実現しようとする。

INFJは多くの支持者に教えたいと思い、ENFJは一人に教えたいと思う。両者の優先順位は似ているが異なる。INFJが成熟すると、ENFPの影はINFJが適切な考えを提唱する役に立つ。さらに潜在意識ESTPをサポートし、信者の群れを構築して追随者を集めるのに有益である。ENFJの影であるINFPは自分の夢の国に耽溺して、理想世界を実現する。それは潜在意識ISTPをサポートする。ISTPが何かを作り、いじくり回しているのは、ENFJの理想世界を職人の技術で構築しようとしているからである。

これはENFJが影で夢見るような、意味のある何かを構築することである。彼らは自我でそれを実行し、潜在意識ISTPで実装する。それが彼らの遺産である。INFJの遺産は平和運動である。ガンジーが例として挙げられる。ENFJの遺産はピラミッドや橋のような建築物になる。古代エジプトのピラミッドを建てたのは、おそらくENFJであろう。誰もが自分のことを覚えていられる構造物を構築することが、Seチャイルドの仕組みである。

劣等Seもそうだが、Seチャイルドは自分が提供した素晴らしい経験を、人々が覚えていてくれることを望んでいる。NFJの超自我は極めてよく似ている。超自我STJはどちらも自らを裁判官、陪審員、処刑人として選出し、人々を排除する。ENFJは制御的にそれを行い、INFJは行動的に実行する。INFJが満足して前進するためには進歩が必要である。ENFJは全てが制御可能でなければならない。NFJが両者ともに他人に計画を立ててもらうことを期待しているにもかかわらず、しっかりとした計画を立てるのはそのためである。その計画が良いと思えば、彼らはそれを実行し、計画に従うだろう。

結局のところ、超自我ESTJはタスクマスターとして物事を制御下に置くため、鞭を打って人々にタスクを実行させる。ENFJの言うことを聞かないとTeデーモンが活性化し、人々に彼らの言うことを聞くように強制する。INFJの劣等Seは周囲の人々の忠誠心を要求している。これがないと超自我ISTJが活性化し、INFJは忠誠心を失った者を傷つけたり罰しようとする。ENFJは自分の考えを共有したいだけである。彼らにとっても忠誠心は重要だが、INFJより見つけることは容易い。INFJが求めるのは、超理想主義的な忠誠心である。

INFJは「私はあなたのために銃弾を受けるつもりなので、あなたも私の為に犠牲になってね」という秘密契約を結ぼうとする。彼らはそれを自分のフォロワーや親しい人に期待する。INTP、ENTP、INFP、ENFPのようなNPたちは、Siチャイルドや劣等Siのせいで、この役目に勝手に任命されることがある。彼らは大義に対して忠実でありたいと思い、そのように行動する。だからINFJはNPのように見える。二タイプの違いを総括すると、ENFJはコントロール志向であり、INFJは行動志向である。INFJは意思決定が素早いが、ENFJは考えることに時間を費やす。

ENFJは夢を現実にし、他の人々に教え、人々の記憶に残る物理的な遺産を残そうとする。INFJは追随者の群れを作ろうとしており、彼らのメッセージや思想を時を経ても残そうとする。ラスプーチンはINFJだったが、歴史に名を遺した。NFJたちは似ているが、目標、優先順位、ニーズ、境界線が異なるため、内実は違う。「私はINFJだけど、今は外向的なENFJだよ」という話はやめてもらいたい。それは状況に応じて、潜在意識ESTPかENFPの影にいるだけである。

これがENFJとINFJの違いである。これを読んで「私はそんな人間じゃない」と思った人もいるかもしれないが、その歪んだ認識を正す一助となれば幸いである。