今回はESFJとISFJの比較を行う。読者はN型、特にINTJやINFJの記事を望んでいるだろうが、その中の何割かはESFJやISFJである可能性がある。自分事としてこの記事を読んでもらいたい。

彼らはどちらもSJ気質で、過去に焦点を当てた保護者であり、伝統主義者である。どちらも情報に基づくが、行動を開始するのがESFJ、反応して制御するのがISFJである。ESFJはせっかちで、ISFJは腰が重い。ISFJは全てのタイプの中で最も忍耐強く、何でも耐えることができる。彼らの忍耐力は異常である。ESFJも耐久力は高いし、Siチャイルドに無関心になっているINTPやINFPもかなりのものだが、ISFJはそれを上回る。ISFJはトリプル・インフォマティブなので、彼らが直接的に何かを言うことは期待できない。これはESFJも同様である。

彼らの話は常に文脈に依存しており、聞き手が読解しなければならない。同じことを二回言ったとしても、含まれている意味は違う。これがコミュニケーションで問題を引き起こす。ISFJは人が自分のところに来ることを望んでいるが、ESFJは自ら行動する。必要があっても働き掛けないのがISFJで、来て欲しくなくても来るのがESFJである。これが外向性と内向性の違いであり、インタラクション・スタイルの違いでもある。

ESFJの自我にはFeヒーローがある。彼らは倫理的で、皆がどう感じているか知っている。ESFJは玄関マットになるリスクを冒し、接触する全ての人間をサポートしようとする。彼らは誰にでも簡単に利用されるが、騙されたことはずっと覚えている。ISFJはSiヒーローで良い経験をして証明されない限り、相手の意図に不安を抱いている。「無実が証明されるまでは有罪」という考え方は、相手の意図に悲観的なことに由来する。

ESFJはNeチャイルドなので、他人の意図に対して楽観的である。ヒーローとチャイルドは楽観的だが、ペアレントと劣等機能は悲観的である。つまり、ESFJは喜んで利用されるが、ISFJはそれを許可しない。もしISFJを利用すれば、彼らはあなたを憎むだろう。ESFJも恨みを持つが、ISFJはそれを銀行に貯金して、何十年も利子を貯めこみ、終わらない返済を要請する。ISFJは何でも覚えており、その恨みを免罪符に現在の行動を正当化する。 

ISFJは公平さと正義を重視するので、どんな些細なことでもポジティブとネガティブに振り分ける。Feペアレントは悲観的なので、隙あらば後で何らかの責任を負わせようとする。家族であっても、正義の執行対象である。ISFJは正義より人間関係を大事にした方がいい。INFJも非常識な道徳水準を持っているが、劣等Seで良い経験を与えようとはする。ISFJは人を責めるだけである。

Tiチャイルドは自分の考えていることを非常に重視し、潜在意識ENTPで知的な聡明さを発揮したいと思っている。ESFJにも潜在意識INTPがあるので、やはり知的発達は重要である。このため二人のESFJがいると、彼らは互いを出し抜こうとする。彼らは最も親切で協力的な人物という地位を得なければならない。もし皿洗いという貢献の機会を奪われたら、彼らはSeクリティックで相手の粗探しを始めるだろう。ISFJも同様だが、彼らはいつも皿洗いがしたいわけではないので、時にはそれを許可してくれる。

Feヒーローは非常に倫理的で社会規範の奴隷である。Siペアレントは正義志向で、義務感が強い。彼らは家族を伝統行事に参加させることを強制する。特にお互いが好きではない場合、強要の度合いは強まる。家族の気持ちよりも、家族が伝統をこなす方が重要である。ESFJはとにかくそれをやらせる。

 Siヒーローはこれに非常に似ており、自分が何を経験したいかわかっている。彼らは新しいことを経験するのが好きで、何でも耐えることができる。ESFJはISFJほどリスクを冒すことを好まないので、自分の経験を適切に選択する。しかし心が狭いのはISFJの方である。何らかの宗教に入信しない限りは、色々なことを経験したいと思っている。その宗教がTiチャイルドにとって真実だと思われれば、彼らは家族や友人にその宗教を強制し、信仰しなければ酷い人間だと宣告するだろう。ISFJは執行者のようなものであり、伝統を強制する。ISFJ自身にやる気を起こさせるのも強制である。彼らは相手が望むことを恐れているので、自分も何かを望んだりはしない。彼らは何かを強いられることに慣れている。

ESFJはそれほどではなく、他人に何かを与えることに意欲的である。ISFJはそれを恐れたり、悲観的だったりする。だからより強制される必要がある。彼らは思いやりがあるが、それはそうすることを強制されるからである。どちらのタイプも長期記憶を持っているが、ヒーローはより多くのことを覚えている。この二タイプは晩年に認知症を発症する。またSFJなので、全てのタイプの中で最も寿命が長い。彼らはどんなことにも耐えて、100歳まで働き続けることができる。

ESFJが中古車販売店に赴くと、そこでセールスマンを喜ばせようとする。セールスマンが欲しがっているものを与えて、良い気分にさせようとするのである。ESFJを一人で販売店に行かせてはならない。FeヒーローとNeチャイルドは究極の玄関マットになる素質を秘めている。そして劣等Tiは常に自分の話に耳を傾けてもらいたいと思っているが、Tiチャイルドはそれほどではない。そうしなくても、強制すればいいだけだからである。ESFJは強制しないが、彼らの話を聞かないと超自我ENTJが激怒するので、自由意志で聞いた方がいい。

Neチャイルドは、あなたが彼らの言うことを聞きたいと思わなければならない。劣等Tiが尊重されなければ、超自我ENTJはそれを強制するだろう。それだけでなく、あなたの人生のあらゆる側面を支配しようとする。ISFJの超自我INTJにも同様の危険がある。彼らは子供の為に車を買うが、その所有者はISFJであり、子供が言うことを聞かなければ車は取り上げられる。これは状況によっては回避できるが、超自我ENTJは全てを支配しようとする。これは全て劣等Tiの言うことを聞かなかった報いである。

Feヒーローは感謝と認識を必要としている。彼らは自分が愚かだという恐怖を鎮めるために、フィードバックを得なければならない。あなたが彼らの話を聞かないのは、ESFJを愚かだと言っているようなものである。だからあなたが話を聞くまで、人生をコントロールしなければならない。これがESFJのやり方である。一方、ISFJは他人が自分を騙したり、裏切ることを常に恐れている。だからSiヒーローが誰に忠誠心を捧げるかは、非常に慎重に選択される。

ISFJの中では、潜在的に誰もが自分を騙す可能性を持っている。潜在意識ENTPにはビジョンがあり、これが良い方に働けば未来を予言したり革新的なアイデアを思いつくことがある。ISFJにハンマーと釘を渡しておけば、思いもよらないクールなガジェットを作り上げるかもしれない。ESFJの潜在意識INTPは物理学やプログラミングをマスターする。彼らは新しいテクノロジーを実装することもできる。ESFJが医師や看護師であれば、ヘルスケアに携わるようになるだろう。ESFJは自分が愚かだという恐怖を、ISFJは自分が騙される恐怖を捨てる必要がある。

ISFJのESFPシャドウは、面白いジョークを言いたがる。Seネメシスは今この瞬間の物理現象を心配したり、他の人に与える経験を心配したりする。もしかすると自分の服に犬の毛がついていて、それを指摘されるかもしれない。ESFJのSeクリティックは超エリート主義である。彼らは自分が批判されることを心配するのではなく、自分を棚に上げて他人を批判する。ESTJとESFJは他人の服装や体型を批判し、軽蔑する。 

 ESFJは批判するが、問題を最初に解決しようとするのはISFJの方である。彼らは人々が得る経験を心配しているので、時間を無駄にしない。ESFJは自分や他の人々に与えられる経験を改善するのではなく、品評して批判する。そしてFiクリティックがいる。ISFJは自分の価値に対して批判的であり、高い道徳基準を人々に要求する。特に何らかの信仰心を抱くと、その信仰によって全ての人々を疎外し始める。

ISFJの美徳と悪徳は信仰と恐怖だが、これは彼らの忠誠心ゆえである。この信仰で、彼らはどんな困難にも耐えることができる。ESFJの美徳と悪徳は支援と世話焼きである。支援は見返りを期待せずに行うことだが、世話焼きは自分も世話をしてもらうことを期待した上で行われる。これは秘密の契約なので、事前に明言されることはない。しかし期待が満たされなければ、彼らは不満を抱くだろう。ISFJは自分に高い道徳基準を課しているので、そこまでではない。その代わり、Fiクリティックで他人を疎外することがある。

彼らは自分の道徳を他人にも押し付け、それを嫌がられて敬遠される。この二タイプはどちらも感謝と称賛を求めている。彼らはそれを切望している。ESFJは自分が悪い人間であることを心配し、自尊心を保つために感謝を求める。ISFJのNiデーモンが何かを望むことを許してはならない。彼らが何かを望み始めたら、あなたの望みを優先させるのである。ISFJはそれをしたいかもしれないが、あなたはそうして欲しくない。そうすれば彼らはNiデーモンで決定を下すことはない。

そしてESFJは好きでもない車を買う人々である。このため、彼らは販売員に利用されてしまう。ISFJは販売員に対して悲観的であり、彼らを説得するのは難しいだろう。劣等Neはデフォルトで粗悪品を掴まされる事態を想定しているが、NeチャイルドはINFPとは別の意味で夢の世界に住んでいる。それは真実ではなく、馬鹿を騙そうと手ぐすね引いて待ち構えているENFPは大勢いる。ISFJはTiチャイルドで真実を話すが、Teトリックスターは人々が既にそれを知っていることに気づいていない。そして人々がISFJの信仰や知識を疑っているように感じる。

ISFJは他の人々が何かを考えるという概念を持たない。彼らは自分の頭の中で考えたことにしか気づかない。彼らはほぼ全てを頭の中で処理し、数字として証明することができないので、その手のことを強制すると彼らの知性を抑圧し、論理的思考を発揮する余地は奪われる。数式の問題を解く場合、Teユーザーは「○○の理由から答えはこれだと信じている」という風に解答するが、Tiユーザーは論理に基づいて解答する。

ESFPシャドウはコメディアンだが、ISFPシャドウは芸術家である。ESFJは手芸やお絵描きを嗜み、なかなか良いアートを作成するが、通常はISFPとペアになって、そのISFPの芸術活動に参加することを好む。

これがESFJとISFJの違いである。彼らは同じSJだが、対応を間違えると支配されたり復讐されたりする。ISFJの話を聞かなくても問題ないが、ESFJの話は聞かなくてはならない。逆に、ISFJに意図を明確にしなければ彼らは悪い未来を確定事項とするだろう。この記事を参考に、彼らと良い関係を築いて欲しい。