今回の投稿で、親密な関係がどのように機能するか一連のシリーズが終了する。魅力のダイナミクスとは、人間関係を説明するための理論である。人間関係の中核となるのは、愛と尊敬である。女性にとって何が重要なのか、何が男性に女性を惹きつけるのか?それは高貴さであり、男性が女性に惹かれるのは美しさゆえである。高貴さには尊敬が必要であり、美しさには謙虚さが欠かせない。

男性と女性を円で表すと、重なり合った部分に愛と尊敬がある。そして外側には、それぞれ高貴さと自尊心、美しさと謙虚さがある。私たちには男性的な側面もあれば、女性的な側面もある。陰陽は黒い部分と白い部分に分かれているが、通常これはプライマリとセカンダリを持つ。つまり、面積の大きい部分がプライマリ、小さい部分がセカンダリである。これは人間の魅力ダイナミクスのどの点についても同じである。愛と敬意にも大きな円と小さな点がある。これらの要素は陰陽の完璧なバランスを保っており、男性性と女性性の関係を表している。恋愛関係では男性が女性に愛を注ぎ、女性が男性に敬意を示すことで、良い関係になる。

女性は男性を愛するよりも、尊敬しなければならない。女性が男性に「愛しています」と言うだけでは、十分ではない。これらは人生の真実、真実の愛、現実に基づいたものではない。男性が必要としているのは尊敬であり、本物の男性はこれらのニーズがある。そして高貴さと謙虚さも陰陽のモデルである。男性が主に構築すべきものは高貴さであり、次に美しさがくる。女性の場合はその逆である。男性は女性の美しさを好み、高貴さは二の次である。同じように魅力的な女性が二人いて、傲慢なCEOと謙虚なショップ店員なら、後者が選ばれる。残念ながら、女性が関係の中で敬意を持っていなければ、長期的な親密さは成立しない。

一般的な男女関係で、真実の愛には滅多にお目にかからない。彼らは社会規範に従うために、あるいはルックスや経済的事情のために関係を結び、結婚する。体裁は整えていても、実際には成熟しないまま結婚していることが、往々にしてある。成熟した男性は高貴さを、成熟した女性は謙虚さを身につけなければならない。しばしば成功した男性は傲慢であり、謙虚さの欠片もないことがある。男性は尊敬が第一なので、高貴さを高めるために、自分を尊重しなければならない。女性の美しさを生み出すのは、謙虚さである。勿論、女性も自分を尊重しなければならないが、あまりにも女性が尊大になると、二人の関係で女性がプライマリ、男性がセカンダリになっていく。そしていざ危機に陥った時に、男性は陰陽の小さな点ほどの役にしか立たなくなっているのである。だから女性は謙虚になって、美しさを見せた方がいい。

以前にも説明したが、王・戦士・魔術師・恋人の元型が存在する。これらは自分を尊重して高貴さを生み出すことで、あるいは謙虚になって美しさを生み出すことから維持される。高貴な男性は魅力的なので、磁石のように女性を惹きつける。自分を尊重しない女性を追いかけ回すことに、時間を費やす必要もない。女性はダメ男でも愛してしまうので、女性に「愛している」と言われたからといって喜んではならない。女性に尊敬されることが重要である。そのためには、自分のニーズを満たす責任を負う男性、自分の個人的な目標を知る男性、個人的な境界線を確立した男性、個人的な基準を持つ男性になる必要がある。これは次のシリーズで取り上げる自己親密性の4つの柱である。

高貴さと美しさを電極のようなものとして表現することができる。愛と尊敬は、正負の電極関係にある。あなたが独身なら、自分の源に集中して、尊敬を高めたり、謙虚さを高めたりすれば、自分の魅力を引き出すために大きな力を生み出すことができる。そして異性を惹きつけ、関係を持つようになる。これが親密な関係性が機能するメカニズムである。

人間関係とは、物理学のようなものである。もし男性の高貴さが低下すれば、均衡を保つために女性の美しさを上げなければならない。反対に、もし女性の美しさが低下したら、男性の高貴さで過剰補償する必要がある。例えば、女性が入院して治療費を支援する必要がある場合などが該当する。関係のバランスを保ち、コミュニケーションや会話、愛情と敬意を通じて、一方の側がもう一方の側を補わなければならない。これらの価値観を維持することで、関係を継続することができる。

人間の魅力ダイナミクスは、人間の育成に基づいている。人間の40%は育成から成立し、60%は本質(つまり性格タイプ)から成立する。恋愛関係や親密な関係を扱う際には、それ以外にも様々な要素が組み込まれている。したがって、それに基づいて自分やパートナーの性質を知り、自分がどれだけ適合するかを知り、それを裏付ける高貴さや美しさを持っていることを確認することが重要である。適切な愛や敬意を示せば、その関係を永遠に続けていくことができる。

しかし無知な人々は、離婚や機能不全家庭といった問題を引き起こす。人々に本来の性質や育ちの影響を伝えることで、無知を減らすことができる。女性がもっと敬意を持ち、男性がもっと責任感を持てば、不幸な子供は減るだろう。これは単に魅力を高めるための話ではなく、次世代に悪影響を及ぼさないための処置でもある。これらの問題を解決するために欠けているピースを知り、自分の性格タイプを知ることで、お互いの育成に必要な愛と尊敬を与え合うことができる。それらの基盤がカバーされれば、関係は継続し、幸せな家庭を持てるかもしれない。

次のシリーズでは自己親密性の4つの柱について説明する。これも人間育成シリーズである。親密な関係を持つ前に、個人としてどんな基準を持たなければならないのか理解してもらいたい。