率直と情報提供、開始と応答に続いて、最後は行動と制御を取り上げる。前者はスターターとフィニッシャー、後者はイン・チャージとバックグラウンドである。スターターは物事を始める時は元気いっぱいだが、途中で力尽きる。それを引き継いで終わらせるのがフィニッシャーである。イン・チャージは人々を動員して物事を制御しようとする。バックグラウンドは、制御に必要な情報を提供するのが役目である。

インタラクション・スタイルを知れば、12タイプを即座に候補から排除することができる。これはENTPを特定する時に重要である。海外では、ENTPはタイピングするのが難しいことで知られている。「自分がどのタイプかわからないならENTPだ」と言う人間もいるくらいである。しかしリンダ・ベルン博士のタイプグリッドを使用すれば、ENTPもタイピングすることが可能になる。心理機能から行動を妄想するのではなく、行動から心理機能を知ることができる。そして彼らとどのように対話すればいいか、自分の行動を最適化する方法がわかるだろう。

したがって、人間関係を築いたり、交流するためには、タイプグリッドを使いこなすことが鍵になる。これを家庭、学校、職場に導入すれば、タイプに合わせてカリキュラムを組むこともできるだろう。そういうわけで行動と制御の違いである。行動タイプはスピードが命である。一部のタイプ、ENFPやINTJなどのトリプル・ムーブメントは三倍速で動く。自我・無意識・潜在意識の相互連動によって、彼らは即座に決断を下す。

行動タイプは早くどこかに行かなければならない。彼らは待機している時も落ち着きがない。制御と行動は、進歩を達成する方法でもある。行動タイプがもたらす混沌は、物事の行き詰まりを解消し、再び動かすことに繋がる。あなたが付き合っている相手がフィニッシャーで、あまり対話が無い場合、動きが不足していることに彼らは不満を持つ。彼らは関係がさらに進展することを望んでいるので、交流が不足して動きが停滞していることを嫌う。行動タイプは混乱の中でも進歩する可能性がある。動きを促進したり、停滞を打ち破るために、彼らは混沌をもたらすことも厭わない。

混沌をもたらすだけで、どんな状況にも進歩させることができる。行動することで常に物事を新鮮に保つ。それはある意味で女性的なものである。デイビッド・デイダは著作の中で、エネルギーを維持するために女性性がどのように存在しているか語っている。行動タイプは素早く動き、迅速に決定を下す。ただし、制御タイプの決定が必ずしも遅いわけではない。ENTJは非常に衝動的で、即座に決定を下すことがある。彼らが長い間、夢見てきたものが目の前に現れたら、ENTJはそれに飛びつくだろう。

制御タイプにとって、進歩は混沌の中では起こらない。例えば、ESTJは非常にプロセス志向で、ルーチンを必要とする。全てのことには特定のやり方があり、どんな時でも混乱を取り除かなければならない。混乱は問題を引き起こす可能性があり、彼らにとって脅威である。彼らは全てを秩序付けるために存在しており、制御し、命令する。「順序が結果を決定する」とは制御タイプが機能する方法である。制御タイプと行動タイプを組み合わせると、秩序化された混沌になる。しかし、互換性に応じて制御と制御、行動と行動の関係もある。仕事上の関係であっても、両方または一方の関係を持つ方がいいこともある。実際には、互換性を判断するために、どのアルゴリズムを適用しているかによって決まる。それは社会的適合性か?職業上の関係か?性的な相性か?心理機能やインタラクション・スタイルは、様々な互換性において注意する点がある。殆どの場合、これらには相乗効果がある。

「あなたが行動タイプなら、行動タイプと付き合うべきだ」という単純な話ではない。理想的なタイプ関係について話すだけなら、これは上手く機能する。ENTJはINTPと最高の互換性を持ち、ENFJはINFPと理想的な関係を築く。制御と制御、行動と行動は理に適っている。ただし、感覚型は少し異なる。ESTPとESTJは制御同士だが、ISTPとESTJは行動と制御である。ESTPとESTJは二番目に高い互換性を持つが、最も相性の良いESTPとISTJは制御と行動である。それはあなたが望む互換性の種類によって異なるし、育成が人間性にどのような影響を与えたかにも依存する。ESTPがESTJと一緒にいたいと思うか、ISTJと一緒にいたいと思うかは、状況次第である。それは何が必要か、育成者が何を好むかによって異なる。この相互作用により、どのタイプとも互換性を持つ可能性はある。しかし、ここで重要なのは行動と制御の違いを学ぶことである。

順序が結果を決定する、これが制御タイプの中核である。彼らは全てを秩序正しく行おうとするため、時に支配的になる。特にTeヒーローであるESTJとENTJは、支配的すぎるとよく非難される。彼らは混乱に対処する精神的な余裕がないので、物事を整理整頓しなければならない。そして秩序への欲求を尊重してくれる人々と関係を築く必要がある。彼らは自分のペースで進んで行くので、時間がかかる。勿論ENTJの鼻先に人参がぶら下がっていれば、彼らは力いっぱい食いつくだろう。しかしSeチャイルドはすぐに気が散ってしまうので、時間を有効活用するためには生活をコントロールする必要がある。

INFPが秩序を必要とするのは、彼らが快適さを保つためである。何のために秩序を求めるかは、タイプによって異なる。物事が制御不能になると、彼らはパニックに陥る。一方、行動タイプは物事が停滞すると苛々する。ここで、二つのタイプで衝突が発生する可能性がある。制御タイプの影響が人間関係において強い場合、行動タイプは関係が停滞しているように感じる。重要なのは、いかに川の流れを維持するかである。川が流れているところには生命が存在する。そして、人生が進歩している証は成長である。行動することによってのみ成長が得られる。それが不公平な状況であったり、管理されている状況であっても、進歩するために混乱をもたらす。

行動タイプの役目は混乱を引き起こし、新たなことを試して、どのように機能するか推測することである。それに制御タイプが調整を加え、プロセスやルーチンを追加して、自身でも実行する。だから制御タイプが秩序を拡大して進歩を得るためには、行動タイプが必要である。行動タイプは、動いているにもかかわらず進歩していないことがある。バランスを取ることが重要である。人生は陰と陽である。陰は柔軟でなければならないが、陽はスタンスを取らなければならない。

制御タイプの利点は、物事を安く行うことができる点である。彼らはスケジュール、予算、制約がある代わりに、安価で仕事を行うことができる。行動タイプのように速度を求める場合、それに見合う価格を支払う必要がある。納期が早く安い仕事の場合は、正確性が犠牲になる。制御と行動はコインの裏表である。こうして人間は進歩していくことになる。家族を集めて食事させた場合、最初に食べ終わるのは行動タイプである。制御タイプは最後に食べ終わる。ただし、運転では話が変わってくる。INJは運転を学ぶのが最も遅く、全く学ばないこともある。しかし安全運転するのは制御タイプで、スピードを出すのが行動タイプである。彼らは早く家に帰りたい。渋滞につかまった場合、家までの距離が長くなっても、高速から外れた道を選ぶ。移動し続けていることが重要である。

一方、制御タイプはアプリが指示するように渋滞の中に留まる。行動タイプはどちらかと言えば女性的で、制御タイプは男性的という固定観念がある。SJ的にはそういう考え方になるだろう。実際は、女性も男性に挑戦し、制御する必要がある。生命と成長のためには、停滞を避けなければならない。ISTPの女性がESTJの男性に「怠けてないで家事を手伝え」と面と向かって言えば、ESTJは外に出て草むしりをすることが自分の義務であることに気づく。

行動が多すぎても、秩序的過ぎても、物事は停滞する。例えば、ENFJは物事が進行していても、それが自分の計画どおりでなければ、進歩していると感じない。ENFJが計画して直接的に命令したことの結果でなければ、それは進歩と認められないのである。そして物事が制御不能になっていると感じて、恐慌をきたす。

これで気質とインタラクション・スタイルの詳細についての投稿が完了した。タイプグリッドでこの二つの要素を掛け合わせ、タイプを特定することができる。これはテストより正確である。そして人間のタイプ、彼らの恐怖、彼らの幸福を知ることができる。そして彼らとどのように対話すればいいかも分かる。タイプ判定の補足事項について何回か記事を投稿していくが、タイプ判定に必要な基本情報は今回で全て提供できただろう。