今回のお題は「実践に関してSiユーザーとSeユーザーが取るアプローチの違いは何か?」である。ところで先日ソシオニクスの本を出版したので、興味のある人は購入してもらいたい。私はソシオニクスの本を100冊以上所有しているので、今後も日本は勿論、英語圏にもないコンテンツを作成していく予定である。
ここからが本題だが、まず楽観的なSiと悲観的なSi、そして楽観的なSeと悲観的なSeがある。Siは楽観的であろうと悲観的であろうと、全て過去に焦点を当てている。Siは規律、忍耐でもある。内向的感覚は自身が経験していることに焦点を当てており、Seユーザーの為にこれを推進する。
Niユーザーは状況や環境内のオブジェクトで何が起こっているかをその瞬間に把握し、次に前進するための道を見つけるのが得意である。Siユーザーが道を見つけられないわけではないし、Seユーザーが規律を持たないわけでもないが、これらの機能が下位になるほど、その特性は無視されるようになる。
例えば、劣等Siはパフォーマンス能力が低いので、何かをする時は多くの練習を積んで、失敗に耐えなければならない。劣等Seはパフォーマンスの潜在能力はあるが、これについて不安を抱えがちである。しかし人間は1つの機能だけを使い続けるわけではない。
個々の機能について言うならば、Siは過去の時点、”was”であり、Seは現在の瞬間に起こっていることである。単体の意味はシンプルだが、複雑になると機能間の繋がりが見えてくる。結局のところ、これらのタイプは何がしたいかが重要である。
Siユーザーは暴露療法に関するものである。彼らは多かれ少なかれ、自分の快適さに焦点を当てている。したがって、Siユーザーは失敗や不快な状況に自分を晒す必要がある。これを通じて、彼らは規律を身につける。Siの暴露療法とは、新しいことに挑戦することである。
悲観と楽観の違いについては、Seユーザーのトーテム的動機との比較で説明する。これについては今までもこれからも、何度も話すことになるだろう。環境とは、単なる家、仕事、車など物体だけを意味するものではない。最大の成功を望む場合、自分を取り囲む人生のあらゆる側面を整える必要がある。
つまり、特定の時点の意志が最終的に実現されるということである。成功を最大限に高めたい場合、環境の全てがその動機を反映しなければならない。これがSeユーザーのトーテム的動機である。悲観と楽観は異なる結果をもたらす可能性がある。これはSiとNiの話ではなく、SiとSeの話である。
感覚機能が上位にあるほど、状況に応じてどちらかにアプローチできるようになる。ただし、優れているわけではない。両方を実行できたとしても、どちらかに秀でるわけではなく、より柔軟になるだけである。SJやSPは、状況に応じてもう半面の機能にもアクセスできる。
ここに成功と失敗という二つの道がある。Seユーザーは可能な限り迅速かつ簡単に成功を達成しようとする。Siユーザーに失敗はつきものである。失敗するほど何が起こるか予測する能力が高まり、強くなる。これにより長期的に成功する道が開けるが、急速に変化する環境にいる場合は最初からやり直さなければならない。Seユーザーはその点で心配がない。
しかしSeユーザーの環境が目標に向けて整っていない場合、短期的には常に失敗する。どちらにも祝福と呪いがある。Siは失敗、Seは成功がキーワードである。楽観的なSiユーザーは、失敗を受け入れることを学ぶ必要がある。彼らは何が上手くいかないか考えるのを嫌がる。そして自分の快適さの為にそれを避けようとする。彼らは失敗が起こることを受け入れ、行動する必要がある。それが将来もっと酷い失敗をすることを防ぐだろう。失敗に対してオープンになり、それが選択肢のひとつであることを意識しなければならない。
どんな打撃を予測しようとも、それを正面から受け止め、失敗を受け入れることで、成長できることもある。常に失敗を避けることはできない。能力が足りなくても、自分の持ち札で勝負しなければならない時がある。悲観的なSiユーザーは、常に落ち着きがない。彼らは失敗することをわかっている。楽観的なSiユーザーは失敗しない方法を見つけようとするが、悲観的なSiユーザーはNeの作用で根拠もなく上手くいくかもしれないと思うことがある。基本的に彼らは居心地の悪さに耐えられず、失敗を自分自身で受け入れたくない。それを改める必要がある。
楽観的なSeユーザーは成功に焦点を当てるべきである。悲観的なNiは自分が望むものを得られるか疑っていたり、選択肢が多すぎたりする。だからSeが迷ってしまう。楽観的なSeは何が起こっているか把握しているが、悲観的なNiは何をするべきかわからない。実際に得られる結果がわからないので、デフォルトでそれを失敗だと決めつけている。彼らは成功へのフォーカスが足りない。
悲観的なSeユーザーは成功への受容がカギである。楽観的なNiは一貫して、もっと欲しいと言い続け、自分が今どんな状態にあるのか見落としている。彼らは達成すべき短期目標を設定する必要がある。成功をあるがままに受け入れれば、パフォーマンス不安を克服できる。大層な成功を期待するのではなく、達成したことを受け入れる。Seユーザーは成功を、Siユーザーは失敗を受け入れるのが難しい。これらは互いに関連し合っていることを、心に留めておいて欲しい。
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