今回は心理機能の認知的シンクロニシティに関する投稿第三弾となる。今回は感情機能として知られる、道徳と倫理について説明する。内向的感情が道徳、外向的感情が倫理である。道徳と倫理の違いは何か?ひとつ例を挙げると、集団が中絶を良いことだと思っていたとしたら、それは倫理的である。逆に集団が悪いことだと思っていれば、それは非倫理的になる。
一方、個人が何かを悪いことだと信じている場合、それを不道徳と呼ぶ。しかし、ある人が中絶を良いことだと思えば、それは道徳である。社会やコミュニティにおいて他人から与えられたステータスが本人の自己価値や考え方に影響を与えるため、道徳は常に合理性に結びついている。論理には倫理が付き物である。論理的思考には感情的反応が付き纏う。例えば、私がSNSに投稿した内容に「ソースは何か?」と二回も質問してきた人間がいる。しかし検索すれば一番上に出てくるのである。
それはともかく、外向的感情として知られる倫理は論理と結びついている。私がよくやる「あなたの感情がどうあれ、これが真実だ」というやつである。気分が悪い?それは私の問題ではない。これらの機能は軸上でリンクしており、私たちの文章にも反映されることを覚えておいて欲しい。
道徳はFPたちにとって非常に重要である。ISFP、ESFP、INFP、ENFPたちにはFiヒーローとFiペアレントがある。FiチャイルドであるIxTJや劣等FiであるExTJにとっても重要である。彼らFiユーザーは道徳的羅針盤を持った人々である。ここでFeユーザーだけで満たされた部屋を想像して欲しい。部屋にはESFJ、ENFJ、INFJ、ISFJ、ESTP、ENTP、INTP、ISTPしかおらず、Fiユーザーは一人もいない。ぞっとする話ではないか。
そこに一人のINTJが入って来ると、そのINTJがどう感じるかが部屋全体に影響する。内向的感情は道徳の源であり、Feユーザーはエナジーバンパイアさながらに、INTJの感情を吸収し、その道徳的規準に沿って倫理的に行動する。情報源として複数のFiユーザーがいる場合、話は複雑になる。余談だが、エナジーバンパイアは孤独を嫌うので、それらしい人間が寄ってきたら気を付けた方がいい。
どの機能も、内向的な機能は情報源であり、外向的な機能はその情報源を食べようとする。この公式に従って、FeユーザーはFiユーザーと関係を持ちたいと思う。なぜなら、何か決定を下す時に、Fiユーザーのパートナーに「どう思いますか?」と尋ねられるからである。もし二人ともがFeユーザーだった場合、Feループ(笑)が発生して、どちらも良いか悪いかの判断ができず、混乱と苛立ちが生じることになる。
どちらもFiユーザーだった場合は、別の問題がある。お互いに独自の道徳基準を持っているため、どちらかが悪者にならなければ、意思決定をすることができない。そういうことが起こらないように、一人がFiユーザー、もう一人がFeユーザーであれば、FeユーザーがFiユーザーを気分良くすることで万事が上手くいく。それが感情機能の認知的シンクロニシティの要点である。次に実際の例を挙げる。
道徳と倫理の違いが分からず、感情の力学が分からないために、タイプを間違える人々は多い。ここにISFJがいるとする。ISFJはFeペアレントを持っているので、Feユーザーである。そしてISFJの前にENTPを連れてくる。ソシオニクスによると、最も互換性の高いタイプである。何度も言っているが、これは完全な間違いである。何故か?
ISFJのFeペアレントはENTPのFiトリックスターを吸収しようとする。これは精神的なエネルギーである。そしてISFJはENTPが不道徳だと感じることになる。これは真実である。ENTPには道徳が欠けている。ENTPを道徳的に行動させるには、Fiユーザーで周りを囲むしかない。ISFJのFeペアレントは、相手の自我にある四つの機能にFiが存在する必要がある。理想的にはペアレントからペアレント、またはペアレントからヒーローに通信するのがいい。ペアレントからチャイルドは良くない。
二人の人間の心理機能を真横に並べて、FeとFiが水平に並ぶか、一つ上に位置するのが望ましい。強力なFiヒーローがいれば、Feペアレントは尊敬の念を持つ。尊敬に値する人間であるように頑張って欲しい。特に男性と女性の関係であれば、愛と敬意が重要である。それに関する話は前のシリーズでしたが、「私はこの話に関係なく、誰かと良い関係を築いている」と主張する人がいるかもしれない。まあ、あなたが成熟していて、精神エネルギーを余らせており、心の中で相手のFiを子供っぽいと思いつつも、そんなことがあるかもしれない。
Feが利用できるFiが近い位置にあることが重要である。別の例では、ENFJとINFPがいる。FeヒーローとFiヒーローが真向かいにあり、非常に高い互換性がある。「水の向こう側に探しているFiがあるよ」といった感じである。ENFJのFeによって、INFPのFiは良い気分になる。そして良い経験を積んで忠誠心が芽生え、恩返しにENFJの望むものを与えようとする。それによってENFJはINFPを高く評価し、INFPのFiはさらに気分が良くなり、自分が評価されている快さに浸るのである。
それは理想的な関係である。このENFJとINFPの関係は、両者にとって理想的である。Feはソース機能を消費しようとしており、道徳的な行動を求める。ENFJは道徳的な人々の近くに居たい。そしてSeチャイルドはSiチャイルドに無邪気に経験を与えようとする。感情機能の互換性はこのような仕組みである。FeユーザーはFiユーザーを見つけ出し、道徳的な人々と触れ合うことで自分も道徳的になりたいと思っている。
勿論これが常に起こるわけではない。しかし人間の本質として、あなたはこのシンクロニシティを望んでいる。生来の互換性に欠けている場合、育成によってこれを補うことができる。詳しくは今後のシリーズで説明する。今回は感情機能の基本的な互換性を理解してもらいたい。
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