Level16エピソード3は、チャイルド機能の認知的態度が何のためにあるのか解説していく。チャイルド機能がどのように存在し、他の機能とどのように相互作用するか、特定のタイプがチャイルドをどのように利用するかなど、あらゆる側面を網羅していく。

チャイルド機能とは何か?チャイルド機能は、機能スタックの三番目の機能である。それは文字通り、人の心理の内なる子供であり、魂でもある。8つの機能は全てチャイルド機能になり得る。内向的感情は道徳原則、外向的思考は信念としても知られる論理的根拠である。内向的思考は真偽の認識、外向的感情は倫理を担当する。内向的感覚は義務、忠誠心、長期記憶、自己鍛錬などを司り、外向的直観は集合的無意識によって可能な全ての未来にアクセスする。内向的直観は個人の未来を知り、意志の力や欲望によって前進するが、外向的感覚は物理的な認識や機械的能力を持ち、経験を共有する。内向的感覚も新しい経験を求めるが、外向的感覚は誰かと共有できる経験を求める。必ずしも自分の経験を求めるわけではない。

SP、特にSTPはスリルを求めることに夢中になっているようなイメージがあるが、Siユーザーは更にスリルを求める。ESTJを例に挙げると、ESTJは飛行機から飛び降りる可能性が最も高いタイプである。Siペアレントは自分の経験に責任がある。それが緊急時の義務なら猶更である。そして内向的直観は個人の無意識であり、現実に基づいて自分のやりたいことがわかる。表面的な情報が螺旋となって、固定点に到着するまで上昇していく。外向的直観はその逆で、螺旋が下向きに拡散していく。これらの違いに留意しておく必要がある。

Fiチャイルドを持つタイプはINTJとISTJだが、Teチャイルドを持つタイプはENFPとESFPである。TiチャイルドはISFJとINFJであり、FeチャイルドはESTPとENTPである。SiチャイルドはINTPとINFPに属し、NeチャイルドはESTJとESFJに属す。NiチャイルドはISTPとISFPに属し、SeチャイルドはENTJとENFJに属す。認知的態度とは8つの機能の行動や振る舞いの違いである。これを提唱したのはジョン・ビーブ博士である。ヒーロー機能は英雄的に行動し、ペアレント機能は責任を持って行動する。そしてチャイルド機能は、人の無邪気さや喜びが存在する場所である。「幼い子供のように神の王国を受け入れる」とはチャイルド機能のことであろう。この機能は小さな子供のように振る舞い、少し未熟かもしれないが、絶対的に持続するエネルギーを持っている。

ヒーロー機能は楽観的な機能であり、ペアレント機能は悲観的な機能である。ヒーローとチャイルドは常にアクティブ化なので、人々はこれを連携して使用しやすい。ペアレントは常に機能しているわけではなく、人々が成熟するまでアクティブ化されない。ペアレント機能を使用するには成熟している必要があるが、チャイルド機能は成熟していなくても使用できる。ヒーローが最初に発達し、次にチャイルド、ペアレントが続き、最後に劣等機能が発達すると推測される。ヒーローとチャイルドの連携は無責任になる可能性があり、これを防ぐために成熟したペアレントが子供を保護する必要がある。子供は生まれつき未熟で無邪気であり、誰かがこの機能を利用することは児童虐待に相当する。チャイルドのもうひとつの側面は、神性である。

私のお気に入りはNiチャイルドである。どういうわけかNiチャイルドは危機的状況で生き残ったり、切り抜けたりする。彼らは意志の力を持っていて、何でも乗り越えることができる。インナーチャイルドを通じて神と繋がり、いつも守護天使が傍についている。このチャイルドはどのように虐げられるのだろうか?例えば、ISTJやINTJを悪人だと言ったり、ENFPやESFPを愚か者として扱うことは児童虐待である。あるいはISFJやINFJに「馬鹿」と言うことも、同様に罪である。同じ「馬鹿」という言葉でも、Tiユーザーに対しては「非論理的で何を言っているかわからない」という意味を持ち、Teユーザーに対しては「調査不足なので、お前を信じられない」という意味を持つ。

SiチャイルドのINTPやINFPに不誠実だと言うことも虐待である。ESTJやESFJに自分の意図を伝えず、胸に留めておくこともやめて欲しい。ISTPとISFPのNiチャイルドには、常に好きなことをさせて選択肢を与えなければならない。ENTJやENFJは常に何かを見せようとしている。彼らにそれを見せてもらい、聴衆になってやる必要がある。FeチャイルドのENTPやESTPは、思いやりのある人として扱う。責任をもって子供たちに望むものを与え、保護し、指導することが大切である。ペアレントの一部はチャイルドの一部を完全に破壊する可能性がある。ヒーローでさえこれらを打ち砕く。実際には、クリティックでも粉砕できる。チャイルドには非常に優しく接しなければならない。そうしなければ、これらの人々は打ちのめされて、感情的に対処することができないだろう。

チャイルドはありのままであり、人々はこの機能に対して敏感であり、そこに無邪気さが存在する。何だか神聖な力を持っていて、その力を利用して奇跡を起こしている。Feチャイルドは思いやりの奇跡を起こし、Fiチャイルドは共感の奇跡を起こす。ENFPやESFPのTeチャイルドは知識の奇跡を起こして賢くなる。ISFJやINFJには真実の奇跡があり、INTPやINFPには信念と自己鍛錬の奇跡がある。ESTJやESFJは可能性の奇跡によって、人々をより良い未来に導く。Niチャイルドは完全に自由になれる意志と欲望の奇跡、Seチャイルドは誰かに良い経験を与える奇跡である。チャイルドは奇跡を提供するが、人々はチャイルド機能を悪用するので、奇跡は殆ど存在しない。人生に奇跡をもたらしたかったら、自分のチャイルド機能を理解し、他人のチャイルドを尊重してサポートすることである。

例えば、あなたがFiチャイルドを幸せにしたいと思ったら、彼らの素晴らしさを称えてやるといい。あるいはFeチャイルドの思いやりを褒める。彼らは評価されていない。ENTPやESTPが真実を語っても、誰も聞く耳を持たず、不機嫌になる。そして彼らは後悔する。彼らは人々のことを気にかけているので、破滅への道を行進していく姿を見ていられなかったのである。あなたはTiペアレントの言うことを聞くべきである。チャイルド機能を虐待せず、その行動を疎外しなければ、奇跡は起こる。チャイルドはできるだけ楽観的である必要がある。この機能は喜びの存在する場所なので、誰かを楽しい気分にさせたい場合はチャイルドサポートするのがいい。自分のペアレントをチャイルドに持つ人を見ると、子供っぽいと軽蔑するだろう。我々はお互いの心理機能を理解し、その無垢さを支持して、神性をサポートしなければならない。お互いに子供を虐待するのに忙しすぎて、なぜ奇跡が起こらないのかと不思議に思うだろうが、道を踏み外さなければそれは可能である。

自分自身も隣人を愛することを忘れてはならない。それはあなたが自分のチャイルド機能を愛し、それを世話することを意味するが、他人のチャイルド機能をサポートすることでもある。それが自分のチャイルドと互換性がなくても、問題ではない。そこには子供でいられる時間と場所がある。子供から楽観的な見方を奪ったり、帆に風を送ることを止める代わりに、やる気を与え、サポートする。子供を虐げたり利用してはならない。そうすれば奇跡を得ることができるし、より良い未来が訪れるだろう。チャイルド機能は相互作用するだけでなく、他の機能と組み合わせることができる。例えば、デーモンと組み合わせると悪魔の子が生まれる。INTJが超自我モードになると彼らは非常に利己的になり、自分の経験に集中して全てを燃やし尽くす。ISTJは欲しいものを何でも手に入れないと気が済まなくなる。チャイルドは一般的にヒーローとチームを組むことが多い。ヒーローと小さな子供には特別な関係がある。子供はヒーローの一番のファンであり、ヒーローは小さなファンをサポートすることを好む。ペアレントは世界を救うヒーローが子供たちを危険に晒すことを批判し、インナーチャイルドを保護する。そうしないのは未熟だからである。自分や他人のチャイルド機能を保護し、サポートし、育てるのは親の仕事である。相容れない相手であっても、模倣することはできる。自分を愛するように隣人を愛する。そうすれば相手もエミュレートしてくれるだろう。劣等機能はチャイルドと協力して、不安を克服するように支援する。時にはネメシスが子供を心配させたり、子供がネメシスの心配を和らげたりする。

クリティックとチャイルドの組み合わせは面白い。クリティックは祖父母としてインナーチャイルドの世話をするという役割があり、その意味でペアレントに近い。「私の孫に手を出さない方がいい、さもなければ私のリボルバーが火を吹くことになる」といった調子である。ネガティブな点は、子供が持たない知識を教え、悪の道に引き込むことである。魔女や魔法使いのように火遊びを教えるのである。ペアレントを開発することで、それを良好な領域に維持することができる。親が成熟していなければ、子供は自由に走り回り、ネバーランドに留まることになる。Siチャイルドにピーナッツほどの信仰があれば、山を動かすことも不可能ではない。チャイルド機能には奇跡を起こす神の力があるが、ペアレントが成熟していないと、アクセスできない。人々が行動不全に陥ったり、引きこもってゲームに没頭するのは、これが原因である。親が子供を放し飼いにしたり、子供が他の親の話に耳を傾けなかったりする場合、これは起こり得る。

したがって、内なる子供を育てることが重要である。そうすれば自分や他人の人生に奇跡を起こし、人生の障害となる山を動かす神の力にアクセスできるようになる。それがチャイルド機能の目的である。