今回はENTPの社会的適合性の話をする。昨日、近くにいたカップルが「『MBTIを説明する会』に連れて行かれて意味わからなかったw」と話していたが、連れて行ったのはENTPかもしれない。いつもの免責事項だが、社会的適合性は仲間意識ではない。同じNTP同士は仲間意識を持つが、互換性は低い。互換性の低いタイプでも共通点を見つけられるのは、心の中に冗長性を構築する自然の法則である。互換性は深く意味のある友情で、必ずしも親密な関係や仕事上の関係である必要はない。

ENTPと互換性があるのは、NJとSPである。そして次がSJとNPとなる。互換性シリーズが終わったら、人間関係のスタイルについて取り上げるかもしれない。ともかくENTPと相性が良いのはNTJ、SFP、NFJ、STP、STJ、NFP、SFJ、NTPの順となる。同じNTP同士は互換性が低いが、仲間意識が強いので、テクノロジーを作り上げる際に協調することができる。仲間意識は仲間意識で、非常に重要なものである。

ENTPと互換性が最も高いのは、INTJである。次にENTJ、三番目がISFP、四番目がESFP、五番目がINFJ、六番目がENFJ、七番目がISTP、八番目がESTP、九番目がISTJ、十番目がESTJ、十一番目がINFP、十二番目がENFP、十三番目がISFJ、十四番目がESFJ、十五番目がINTP、最下位が同じENTPである。これが社会的適合性のアルゴリズムに従った16のリストである。今回もトップ4とワースト4を解説する。

まずは最高の互換性であるINTJである。NeヒーローはNiヒーローの意志力を消費するのが大好きである。バーにいるENTP男性は、INTJやENTJの女性に自分から話しかけるより、相手から近づいてくるのを待った方がいい。Seデーモンは開始する側として良い機能ではないからである。女性のブラックリストに登録されるのが落ちであろう。ENTPは愛されるのが大好きである。INFJを除いて、INTJには強い欲望が存在するので、ENTPの欲求を満たしてくれる。

INTJがENTPと友達になることを望んでいることがわかるので、ここに対立はない。そしてENTPは自分が何を考えているか、それが真か偽かを重視するが、INTJはこれについて意見しない。自分の信念体系の参考にENTPの考えを聞き、それをTiクリティックで検証する。そしてTiペアレントをTeペアレントで教育できる。Tiペアレントは責任を受け入れ、謙虚になる。

ENTPは変わり身が早い。彼らが恋人と別れても、すぐに切り替えて新たな行動を開始する。INTJも行動タイプなので、彼らは一緒に行動できる。しかしあまりにも多くの混沌が引き起こされる可能性があるので、その場合は制御タイプが秩序をもたらす必要がある。そしてINTJは道徳的羅針盤を持っており、自分が何を感じているか知っている。たとえ彼らが悪人だと非難されたり、アスペルガー症候群のレッテルを貼られても、Fiチャイルドは心優しい子供なのである。その子供に対して、ENTPは不誠実な仮面を外し、人間らしくなれる。

劣等Siは新しいことを始めることを恐れている。彼らは快適でありたい。レストランで何を注文するかにもこだわりがある。INTJはそれを記憶し、究極の体験を提供したい。変なものを頼むと、Seデーモンが破壊活動に走るからである。INTJは悪い経験を与えることを恐れているが、ENTPも悪い経験を与えられることに身構えている。しかし日常でも寝室でも、劣等Siは何度も同じ経験を与えられることを厭わないので、INTJは努力してENTPを快適にして欲しい。INTJはENTPを使って、提供する経験の完成度を高める余地がある。

ENTPは常に自分の将来を心配している。Niネメシスは、仕事を失ってしまうのではないか、病気になって早死にするのではないかという不安に脅かされている。INTJはENTPに問題が無いことを証明するデータや資料を提供する。ここにINTPも加わって二人で情報提供すれば、互換性と仲間意識の力により、Niネメシスの不安を打ち消すことができる。

またINTJは自分の知性に対して批判的で、ENTPは他人の知性に対して批判的である。INTJは自分が知っていることを信じなければならないので、信じるためにENTPの批判を受ける必要がある。劣等Siは誰にでも忠誠を誓うわけではなく、関係の条件を確認して合意を得ることが不可欠である。ENTPにはINTJの影があるので、秘密契約を回避するために条件を求め、境界線を設定することができる。

そしてFiトリックスターには道徳心が欠けているので、INTJの道徳的羅針盤が必要である。その代わりに、彼らはENTPの気持ちに全く気づいていないが、ENTPの社交場に参加することはできる。INTJは劣等SeでENTPの服装を改善するために、ワードローブに加えるべき衣服リストを提供する。INTJ自身は、自分が経験していることに気づいていない。彼らは他人が何を経験しているかを気にしているが、ENTPは自分の経験に集中しているため、INTJの経験には興味がない。真似することもあるが、それは不誠実なマスクである。人々はTiペアレントの真実を不当に扱うこともあるが、INTJは誠実な人間を望んでいる。だからENTPは彼らの周りで悪徳に囚われることなく、美徳を発揮することができる。

次にENTJである。基本的にINTJと同じだが、行動タイプではなく制御タイプである点が違う。ENTJも外向的なので、ENTPと出かけることができる。彼らは劣等Siに良い経験を提供してくれるが、劣等Seよりもその経験は圧倒的である。その経験によって劣等Siは成長し、さらに野心的になる可能性がある。ENTJは自分が悪い人間だと思われることを恐れているが、ENTPは彼らの気分を良くさせたい。あまりにも非難されると、ENTJの利他性は失われ、強欲に陥る危険がある。「肩をすくめるアトラス」のダグニー・タッガートとジョン・ゴールトは、ENTJとENTPの見本であろう。

ENTJもINTJと同様に忠誠心を期待している。その忠誠心を獲得するために、NeクリティックでNiネメシスを批判する。「お前はまだ死なない、その命は私に忠誠を尽くすためにある」というわけである。そしてENTJはENTPが人々の気分を良くする手腕を高く評価し、ENTPはENTJの組織力や合理性を高く評価する。ENTPとNTJは相乗効果を生み出し、有用性を高めることができるだろう。

ENTPとISFPはヒーローとチャイルド、ペアレントと劣等機能のチームである。これにより教育が可能になる。ENTPは劣等Teがデータやエクセルを学習するのを手伝い、ISFPが意志の力を発揮できるような選択肢を与えてやる。そしてFiヒーローは気分を良くして貰うことを求めている。Feチャイルドが不十分なこともあるが、それでもISFPは良い経験を与えてくれる。さらにISFPは芸術家であり、ENTPは芸術鑑賞に最適なタイプである。

Seが提供するものを、Siヒーローは常に要求する。劣等Siは向上心がある時に、少なくとも一度はそれを経験したいと思っている。そうすれば劣等Siは快適になるだろう。次にESFPとENTPだが、この組み合わせは結婚することもできるが、成熟すれば上手くいく潜在性がある。親密な関係よりは友情や社会的互換性に適している。ESFPはパーティーで注目を集めることができるが、これによってENTPはISFJモードに移行して疎外感を覚える。この殻を破るには、誰かSeユーザーが彼らを快適にしてやらねばならない。あるいはアルコールの力を借りて、影のINTJに移行すれば、Seを用いてその場に合わせることができる。

これで四つの互換性が完了した。NTJとの関係、SFPとの関係は互いに似通っている。ヒーローが劣等機能を刺激すると、苦い思いが生まれるかもしれない。特に四番目の関係は、馴れ合いが軽蔑を引き起こす可能性がある。ENTPとISFPの結婚は珍しくない。INTPとESFPを除いて、社会的適合性では三番目の関係が結婚では一般的である。NTJの女性は非常に稀なので、ENTPが最高の互換性を得るのは難しいだろう。N型を見つけたければ、政治や哲学に関するグループに赴けばいい。「そこに行っても自分が快適になれないかもしれない」と恐れるのはやめて、恐怖を克服しないといけない。そうしないと幸せにもなれないし、自己実現もできないだろう。

ENTPと互換性がないのはISFJである。ISFJは正義感が強い。しかしSeデーモンは、Siヒーローに良い経験を与えることができない。そしてFiトリックスターはFeペアレントを満足させる程に、道徳的に行動することもできない。ISFJは自分に良い経験を与えないENTPに道徳観を教えようとするが、その努力が報われることはない。そしてENTPはTiチャイルドを批判し、ISFJを愚か者だと思う。ISFJはFeチャイルドを思いやりがない、人間性を疑う、などと言って批判する。そしてISFJはENTPの経験を心配しているが、それに適切に対処することはできない。彼らは何らかの世話を焼くことはあるが、その世話は的外れである。Siヒーローは自分を基準として、それらの経験に耐えたり満足することを要求する。劣等Siはそこまで耐久力が無いことを、ISFJはわかっていない。

人々が相手を判断する時、自分の自我、潜在意識、あるいは互換性のあるタイプを基準に考える。これをやめて、相手のタイプで判断することが人々を理解する鍵である。しかしSFJは「私たちは伝統あるSJです。ユングや深層心理学について聞いたことはないので、そんなことは現実ではありません」と一歩も譲らないので、NTPは苦労する。ISFJが潜在意識ENTPで自由な思考を展開するのは、人生の後半のことである。逆にENTPが潜在意識ISFJを発達させて、ハイキングやサイクリングを楽しむにも時間がかかる。

SJたちは若い頃に様々な経験を積み、年を取るにつれて哲学的なNPになっていく。NPたちは最終的に潜在意識SJを目指していくことになる。彼らは「おかしな自分を治してSJになりたい」という願望を持っている。ENTPとESFJも同様である。ESFJはENTPの意向がどうであれ、社交的な集まりに参加することを義務付けようとする。その場で適切に振る舞えなければ、Feチャイルドへの虐待が待っている。上手く出来ればそれはそれで、ESFJの義務を奪うことになり、競争が発生する。ESFJは相手が賢いかどうかを気にしているわけではなく、相手が道徳的に振る舞うことを求めている。ESFJと関わると、ENTPは常に不快な義務を押しつけられるストレスと戦うことになるだろう。潜在意識ISFJで仲間意識を持つことだけが、一抹の望みである。

そしてENTPとINTPである。Neヒーローを使ってNiクリティックをやる気にさせるのも、時々は上手くいく。そしてSeデーモンがSiチャイルドを不快にさせる問題がある。仲間意識はあるので、必要ならばこれらの問題に我慢して協力することはできる。ただし、INTPから良い経験を得たり、道徳的羅針盤の役割を期待することはできない。INTPは自分の経験だけを認識している。自分が賢いことを証明したい?ENTPはTiヒーローを正面から倒すことはできない。彼らにできるのは、私の話を聞かなかったことにして、ENTP同士で互助会を結成することだけである。私は以前、ENTP同士が集まって話しているのを聞いたことがあるが、彼らは好き好んで同タイプで集まるのではなく、他のタイプに避けられた結果、ENTPしか選択肢がなくなるのである。自分の周りにENTPしかいないとしたら、この罠に嵌っていないか考えた方がいい。

最後に補足事項だが、心理機能には楽観的な機能と悲観的な機能がある。同属性、つまり楽観的な機能同士をマッチングさせるのは、プライマリ同士、プラス同士を接触させるようなものである。NTPよりもSFJの方が互換性が高いのは、プラスとマイナスが必要なためである。ただし、それは機能のレベルにも依存する。重要なのは、心理機能がどの位置にあり、それが自我にあるか影にあるか、楽観的な機能か悲観的な機能かによっても異なる。NTP同士の関係は仲間意識、コインの片面に過ぎないが、SFJには両面の要素があると言える。