さて、今回はお待ちかねINFPの人間関係の話である。どのタイプがINFPと社会的に適合するのだろうか?次回で基本的な人間関係のシリーズは終了するが、それ以降の親密な関係についてはメンバーシップに順次投稿中である。社会的適合性とは、友情の互換性である。これは恋愛や職業上の互換性ではない。

 ただし、上位二つのタイプはロマンチックな関係でもベスト2に入る。社会的互換性とは機能的な互換性である。外向機能と内向機能が互いにアクセスしやすければしやすいほど、互換性は高まる。例えば、TeユーザーはTiユーザーの近くにいることで、自分が賢くなったような気分になる。パズルのピースのように互いを適合させることで、機能的互換性が達成される。

ラジオのトランシーバーのように、他者の心理機能に同調することができる。これについては8つの認知スペクトルで説明したので、Level1を参照して欲しい。互換性は仲間意識ではない。二人のNFPは非常に高い仲間意識を持っているが、友情とは違う。ソシオニクスは双対関係を最高の関係と称しているが、それは仲間意識であって互換性ではない。

仲間意識が存在するのは、誰かと精神的に相容れない場合でも、彼らから学び、仕事をこなして、ある程度の友情を育むためである。しかし、その友情は仲間意識に基づいており、相性ではない。社会的適合性とは友情関係であり、恋愛や仕事の相性ではない。仲間意識は似たような気質、インタラクション・スタイル、INJ同士、SFP同士など、似たような特徴を持つタイプ間に発生するものである。これは機能的な互換性ではない。

INFPの社会的適合性のトップはNJ、2位がSP、3位がNP、4位がSJである。これを細分化すると、NFJが1位、STPが2位、NTJが3位、SFPが4位、SFJが5位、NTPが6位、STJが7位、NFPが8位である。上位はほぼ恋しているような親しい関係、下位は浅く適当な関係である。

INFPの互換性トップはENFJである。2位がINFJ、3位がESTP、4位がISTP、5位がENTJ、6位がINTJ、7位がESFP、8位がISFP、9位がESFJ、10位がISFJ、11位がENTP、12位がINTP、13位がESTJ、14位がISTJ、15位がENFP、16位がINFPとなる。ドリーマー、別名INFPはバックグラウンドタイプであり、応答して情報提供することで相手を制御する。彼らは自分のペースで進み、他人が自分のところへ来ることを好む。

彼らは情報を得るのも、それを他人に知らせることも好きである。人々が自分を高く評価すると、彼らは気分が良くなる。このため、彼らは自分の地位を向上させ、人々が自分をINFPとして高く評価するような情報を提供したいと思っている。情報提供は彼らの義務である。それによってステータスが高まり、Fiヒーローの道徳心も満足する。彼らの価値観はTeの原理原則と一致しており、一つの軸で陰陽の均衡を保っている。それが心理機能の仕組みである。これは常に完璧なバランスを維持しているわけではない。

INFPは理想主義者で、常に空想を続けている。夢の国では、世界は平和で、人々は常に思いやりを持ち、皆がINFPを史上最高の人間だと信じている。彼らの個人的な哲学のおかげで世界は一変し、ユートピアが実現する。これがINFPの信念である。ここからはそんなドリーマーと互換性が低い4タイプを紹介する。

INFP同士は、ハムレットが二人いるようなものである。INFPは決して相手を快適にしないし、怠け者で何かをする意欲が全くない。彼らは今日も明日も、何もしない。二人は自分のように素晴らしい性格の人間と居られて相手は有益だと思っているが、両者ともに自分の方が道徳的だと自負しているので、相手を評価することはない。片方は自分が道徳的で、有能で、組織的だと信じており、もう片方は自分が賢く、最新の個人的哲学が有益だと信じているが、どちらもその信念を検証することができない。INFPは他人が愚かであること、悪人であることを恐れており、相手に慰めを求めている。

どちらが相手を快適にするべきか、スケジュールを立てるべきだろう。月曜日はINFP①が相手を快適にし、火曜日はINFP②がそうする番である。しかし、INFPは気分によってスケジュールを守らないので、対立は更に深まることになる。覚えておいて欲しい。二点間の最短距離は直線である。FeはFiを食べようとしているのに、心理機能を全て相手の影で獲得しなければならない。これは友人関係で推奨できるものではない。 

次にINFPとENFPがいる。「兄弟よ、一緒に人々を操作して、私たちの信念を彼らに植え付けましょう」というわけである。NFPが実際に素晴らしい人ではなくても、彼らがそう信じてくれればそれでいい。NFPは実際に何かが起こる前に、人々がやろうとしていることを予測できるので、自分の信念に基づいて人を操縦する。彼らは人々が考えていることもわかっているので、思考を操作することもできる。全ての社会的交流は操作である。

それについて何かの信念があるかもしれないが、NFPが良い第一印象を与えようとするのも操作だし、厳密に言えば誰もが操作されている。INFPとENFPは仲間意識が強く、手を組んで金融詐欺に手を染めることがある。彼らは人々が何を望んでいるか知っており、何を考えているかもわかっているので、鼻先にニンジンをぶら下げて、彼らをマリオネット化することができる。NFPが人々をマインドコントロールしている様には、驚きを禁じ得ない。何かの支払いや注文が発生する前に、彼らのもとから立ち去らねばならないだろう。

ENFPはINFPを批判する。INFPは自分を快適にすることも、高く評価することもない。なぜなら、INFPはENFPが良い人であることを心配しており、それどころか利己的な人間だと思っているからである。実際にはどちらも相手を操作しようとしており、同様に利己的な人間なのだが、本人たちは不当な評価だと思っている。ENFPの信念とINFPの哲学が一致しない場合は、問題が起こるだろう。 彼らはもう友達ではない。しかしNFPは直接的に相手を排除するのではなく、存在しないかのように扱う。同様に彼らが存在しないかのように扱ってやれば、NFPの気分は悪くなるだろう。

三番目に悪いのは、INFPとISTJである。INFPはISTJを動機づけようとするが、ISTJは相手の意図を恐れている。INFPは自分の意図を決して相手に伝えないので、ISTJは常に恐怖と不安を強いられる。ISTJは賢いので、競争が発生し、INFPはISTJを嫌う。INFPはISTJが悪い人であることを心配しているが、ISTJはINFPが善良であることに気づいていない。INFPは良い経験を求めているが、ISTJはSiチャイルドに与えた経験が十分ではないことを心配している。繰り返すが、二点間の最短距離は直線である。TeペアレントはTiデーモンを、NeペアレントはNiデーモンをあてがわれて当惑する。

そしてINFPとESTJである。この関係は互いに競争し、相手が自分を快適にしないことを非難する。ESTJはINFPのファッションセンスを批判し、INFPは涙する。INFPがどんな気分であろうと、ESTJは気にしない。しかしソシオニクスではこの関係がベストカップルである。INFPはESTJが愚かであることを恐れており、ESTJは自分が愚かであることを心配している。更に自分が悪人であることも恐れているが、INFPはそれに関して何のサポートもしないので、精神的な支えが得られず、苦痛が募るばかりである。

NeチャイルドがNiクリティックを動機づけようとしても失敗する。ESTJは刺激を求めているが、INFPは何ら刺激的な人間ではないので、期待外れもいいところである。学術的な情報提供はできるが、ESTJは自分を学者だと見なしている。彼らには卒業証書、学歴、資格があるので、INFPに聞くことは何もない。INFPは個人的な哲学を売り込もうとするが、ESTJの潜在意識INFPには既に自分の哲学がある。あるいはINFPが自分の有能さ、組織力、整理整頓の上手さをアピールすると、どちらが優れた中間管理職か競争が発生する。

ここからは互換性のあるタイプである。最も相性が良いのはINFPとENFJである。ENFP同様、INFPは堕落する可能性がある。彼らはめちゃくちゃ怠け者で、利己的である。ENFJはINFPの信念を検証し、INFPが怠け者にならないようにする。INFPが怠けていると、ENFJは彼らへの敬意を失う。ENFJがINFPに気を配り、多くの慰めと刺激を与えて、自分の考えを共有し、信念を検証することでINFPは良い気分になる。

INFPは道徳的な羅針盤を提供し、ENFJを善良な人間に保つ。そしてINFPは個人的な哲学をENFJに受け渡し、ENFJはその哲学を実践してコミュニティの組織化や政治活動に役立てる。INFPが空想している夢の国を、ENFJは現実に実現することができる。FeヒーローはFiヒーローの気分を良くして、サポートするために存在する。INFPは自分の気分を知っており、ENFJはINFPの気分を知っているので、対立はない。ペアレント機能も同様である。INFPはENFJの望みを知っており、ENFJは自分の望みに責任を持っている。INFPはENFJの未来を見て、それを良くするために機能することができる。INFPが夢の国にアクセスして理想的な解決策を作成し、ENFJがそれを実行して社会問題を解決する。

INFPは隠遁した預言者のようなものである。私はそれほどINFPが好きなわけではないが、彼らが怠け癖を克服すれば、個人的な哲学を通して人々にインスピレーションを与え、社会に変化をもたらすことができるだろう 。ただし、彼らが堕落すると非常に利己的で操作的になることは要注意である。INFPが理想世界の青写真をENFJに渡し、ENFJがその世界への橋を建設する。この関係には世界を変える力がある。

通常INFPはコンフォートゾーンに集中しており、快適である必要がある。新しい経験をする機会を与えなければならないが、それは強制ではなく、自分の意志でしなければならない。ENFJはINFPに最高の体験を何度も与えて、快適にすることを重視している。しかしINFPが停滞していると、ENFJは彼らをそこから追い立てることもできる。そしてINFPは生産性を高め、社会問題への解決策を思いつくだろう。

ENFJは素晴らしいメンターなので、INFPに刺激を与えたり、ファッションの訓練をすることができる。それがINFPを利己主義から追い立てて、貢献モードに導くことになる。INFPは、ENFJが自分たちにとって正しいものを望んでいることを嬉しく思う。感謝の気持ちを表明することで、ENFJは道徳の羅針盤に集中し、やるべきことを実行できるようになる。INFPのNiクリティックは人々が自分の望むものに無責任なことを知っており、それが自分の哲学と結びついているので、何かを欲しがることがない。ENFJにはやりたいことがあるので、INFPが身の程を弁えているのは喜ばしいことである。その謙虚さによって、二人は深い友情を築くことができる。

ENFJは物事を覚えるのが苦手なので、INFPを歩く図書館、トーテムとして利用することができる。ENFJは自分が経験している感覚を実際には認識していないが、INFPが他人に経験を与えることはないので問題ない。INFPは自分たちの考えに興味がないが、ENFJもINFPが何を考えているか気にしていない。彼らが恐れているのは、自分の考えが間違っていることである。そこでINFPに「私はあなたを高く評価している」と伝える。するとINFPは良い気分になり、ENFJは自分の考えが正しいことを確認できる。INFPはENFJが自分のことを考えないことを恐れているので、互いに劣等機能を補完することができる。

この関係は爆発的なケミストリーを生み出すが、成熟度が欠けていたり、過去の悪い経験に影響を受けている場合、結論を急ぎ、苦痛を伴う傾向がある。その痛みは非常に深く、大きな傷となる。

二番目に相性が良いのはINFPとINFJである。この関係は各機能が直接対話するのではなく、謙虚さと敬意をもって話し合う。INFPはINFJの意志の強さを、INFJはINFPの道徳性を尊敬している。INFPは常に快適なので、INFJは彼らを快適にできているか心配する必要がない。INFPは強固な岩であり、その上に立つことができるのはINFJにとって嬉しいことである。

INFPは一貫して瞑想する仙人のようなものである。INFJが石を投げても、INFPにはかすりもせず、彼らは瞑想を続けている。INFPはINFJが正直で思慮深いことを高く評価している。そんな人と友達でいられて、気分が良い。INFJはINFPの信念体系を検証し、それが腐敗していないことを確認する。INFJはNeネメシスで人々が自分を裏切ることを心配しており、パラノイアを起こすが、INFPは「裏切りたい」という願望を自分に許さない。確かに彼らには不誠実という悪徳があるが、何らかの間違ったパターンがなければ問題はない。

NFJが状況を改善しなければ、彼らは裏切るだろう。基本的にINFPに対して偏執的で、不正行為を何度も何度も糾弾するのはINFJの方である。これは自己成就的予言であろう。告発にうんざりしたINFPは堕落して、本当に裏切ってしまうのである。全てのNJはこれを認識する必要がある。NeネメシスとNeクリティックは、自分が回避したい状況をこうして実現してしまう。そこでINFPはINFJが悪い人ではないかと心配しだし、INFJも自分の人間性を批判する。基本的にSiチャイルドは非常に忠実なので、INFJの周りで快適に過ごし、パフォーマンスの不安を取り除くことができる。特に寝室ではそうである。

INFJは自分たちが経験していることをあまり気にしない。INFPもINFJが経験していることに気づかない。INFPは自分の考えを認識しておらず、INFJもINFPの考えには興味がない。彼らは「この機能では相手の方が優れているけど、こっちの機能では自分が上だ」と思っており、適度に優越感を覚えながら上手くやっていくことができる。

三番目に良いのはINFPとESTPである。INFPが実際に結婚するのはENFJよりESTPの方が多い。チャイルドはヒーローと連携しており、ペアレントは劣等機能を開発する。ESTPはINFPを賢くする。ESTPの人生の目的は、他の人々をより強く、より賢くすることである。その一環として、彼らはINFPに本を与える。通常、ESTPの目から見たINFPは弱者である。ESTPは彼らを鍛え、強くする。INFPはESTPをより人間らしくする。Fiヒーローが提供した道徳的羅針盤で、Feチャイルドは社会性を発達させ、他の人々と上手く交流できるようになる。その結果、INFPはより知的になり、ESTPは彼らを快適にしようとする。この関係は自己成長、自己改善を推進し、共に夢や目標を達成することができる。

 最後はINFPとISTPである。この関係はヒーロー機能が劣等機能を押しつぶす可能性がある。常にコミュニケーションを取り、成熟していることを確認し、忍耐力を持たなければならない。INFPが「あなたは悪人だ」と言っても、ISTPを激怒させるだけである。今度はISTPが「お前は馬鹿だ」と返してくる危険性がある。そして苦い思いや憎しみが生まれる。しかし劣等機能がヒーロー機能からエネルギーを充填できれば、ISTPはより人間らしくなったように感じ、INFPはより賢くなったように感じられる。

Neトリックスターにより、ISTPは他人の意図に気づかない。このため操作される恐れがあるが、INFPはその可能性を警告することができる。NeペアレントがNiチャイルドを教育するのである。またINFPはISTPの潜在意識ENFJを発達させて、偉大な教師にすることもできる。ISTPはINFPの潜在意識ESTJを発達させて、哲学を学術的に発表することを可能にする。

これでINFPと社会的に適合するタイプの紹介は完了する。余談だが、私に長文の感想を送ってくるのは大抵INFPである。だからといって彼らを好ましく思うわけではないが、INFPたちにはこの記事を参考に、より良い人間関係を構築してもらいたい。