今回はLevel15のボーナスエピソードになる。タイプ診断には常に間違いのリスクが付きまとう。タイプグリッドや気質マトリックスを誤って使うとどうなるか、理解することで誰かを誤診しないようにすることが重要である。かくいう私も、初めて診断した時に間違えたことがある。
タイプグリッドや気質マトリックスを使用する時には、いくつか注意点がある。気質マトリックスについてはスティーブ・モントゴメリの”People Patterns”を参考にして欲しい。それ以外の類型論に関する書籍は「参考文献」で紹介している。
私は自分を典型的なINTPだと思っているが、それでも時々INTJに見えると言われる。MBTIにもこの問題があり、テストすると自動的に特定のタイプであると想定される。INFJが人々の周りにいる時、彼らはその人々と同化し、同じ特性、同じ社会的行動を身につける。そのミラーリングは問題になるが、ここで問題にしているのは別のミラー効果である。
タイプグリッドや気質マトリックスを使用して誰かをタイピングする場合、自分と同じタイプを診断するのは困難である。まるで2枚の鏡を比べるようであり、類似点を探すよりも違いを探す傾向が強くなる。私たちの心は、そのようにプログラムされている。タイプしている時に相手をこのように判断しているのは、自分の潜在意識や影のタイプを見つけようとしているからである。
人は潜在意識を通じて生きたり、相性の良い人を求めている。超自我に似たタイプさえ求める。人は自然に相性の良い人に引き寄せられるからである。そして他人もそれらの人たちと同じだと思い込んだり、他人が自分と同じ基準で判断していると思い込んだりする。
社会的互換性も診断に影響する。私と相性が最も悪いのはINTPだが、もし同じINTPの場合、両者ともに内向的なので、陰のエネルギーを示す。陰は柔軟で水のように適応するが、陽は構造化されて堅固である。誰でも陰陽どちらの役割を果たすことができるが、同じタイプの2人がデフォルトでやり取りすると、交流が上手くいかない。
私の間違いもこのミラー効果に関連している。私は彼女をINTJと診断したが、実際はINTPだった。事前にTwitterで質問された際に、私は彼女をINTPだと言ったらしい。それは質問の文面が情報提供型だったからだが、当日の選択はINTJ寄りだった。そして私は「INTPっぽさはあるがINTJだと思う」と彼女に伝えた。その時はインタラクション・スタイル以外のベルンの記述も参考にしていたというのもあるが、主な原因は彼女が私と同じタイプだったことである。
同じタイプ間で調和をもたらすためには、別のタイプに移行する必要がある。自分はこのやり取りで陽の役割をするのか?それとも陰の役割をするのか?同じINTPとスムーズにやり取りするには、私が影の側面に移行して、陽の役割を果たす必要がある。もし診断されるINTPが同じことをすれば、タイプはわかりにくくなるだろう。INTPは私の気分を良くして、望むものを与えたいと思っている。そのためには、今すぐ私に適応する必要がある。
同じタイプの人間は、衝突のリスクを無意識に認識している。それを避けるには、認知的移行で別のタイプになるしかない。INTPからENTJに、バックグラウンドタイプからイン・チャージに移行することで、衝突を避けて調和をもたらすことができる。
もう1つ注意点がある。人生においてトラウマがあると、自分の影の中に閉じ込められてしまう可能性がある。彼らは一日の大半を影に閉じ込められて過ごすが、他人といる時に初めて自我に戻る。ENTPのように誰に対してもマスクを被っているタイプは、言うまでもない。私が情報提供する側でENTPが応答する側に回った場合、彼らはINTJに見えるだろう。
要点は、自分と同じタイプを診断する場合、どちらかが認知的移行によって心の別の側面に移行する可能性があることである。通常、人々は潜在意識には移行しない。潜在意識に移行しても、相手と互換性は低い。相手と衝突し、競争することを防ぐためには、影に移行するしかない。そうすればインタラクション・スタイルが変わる。INTPとINTPは相性が悪いが、INTPとENTJは最高の相性である。
相性の良いタイプと交流する場合は自我の中にいることが可能であり、ありのままの自分でいることができる。しかし同じタイプと接する時は、衝突のリスクがあるため、本当の自分であることができない。これが認知的移行を行う理由である。
問題は自分が家族と相性が悪い場合である。これが人々が自分の影に閉じ込められてしまう理由の大半を占める。自分の自我が家族のメンバーと相性が悪い場合、自分の影の中にいる方が安全である。特に両親が自分と同じタイプの場合、何とかしてそれに対処しなければならない。
誰かを診断している時に相性が悪いと、その人は別のタイプに移行する可能性がある。相手は別のタイプになり、一時的にインタラクション・スタイルが変わる。そしてタイプを間違える可能性がある。では、その問題をどうやって解決するのだろうか?答えはピア・レビューである。
これを行うには2つの方法がある。最初の方法は、タイプグリッドと気質マトリックスを知っている第三者を招き、適切なタイプについて助言してもらい、セカンド・オピニオンを得ることである。情報を検証して、異なる視点を得ることができる。2番目の方法は、自分で認知的移行を実行することである。潜在意識や影を通して誰かとやり取りし、相手がそれにどう反応するか、自我の中に留まることができるかを確認する。
ENTPは外向型だが、社交的な交流は苦手である。誰に対しても積極的にアプローチするわけではなく、潜在意識ISFJで舞台裏にいることも多い。ENTPを快適にして、劣等Siを慣れさせれば、彼らはパーティーの中心人物のように振舞うだろう。ENTPを安心させ、評価する役目はENTJが担うことが多い。するとENTPは相手の望みを察知し、今はどのマスクを着用して、どのように振舞うべきかわかる。そうしないと潜在意識ISFJや影のINTJとして、話しかけられない限り話さない。
自分と同じタイプ、あるいは潜在意識のタイプを診断するのは、最も難しいことである。自分のタイプは物事をどのように判断するか、先入観があるからである。それは必ずしも他者と一致するわけではない。自分に適用する基準が、同じタイプに当てはまるとは限らないからである。だから自分の影や潜在意識に移行して、彼らがどう反応するか観察する必要がある。自信が持てない場合は第三者を巻き込んで、意見を聞く。彼らはあなたが見逃している何かを見ている可能性がある。
あるいは、群集や外交的な状況で相手がどう振舞うかを確認する必要がある。結論に飛びつくのではなく、データを複合的に見て、決断を下す。タイプグリッドを用いた判定法は指標や心理機能をこじつけるより正確だが、これらの点を理解しておく必要がある。間違ったタイプに従って人生を決定することは、望ましくない。
自分と同じタイプを鏡の中に見出すミラー効果によって、タイプを誤認する可能性がある。その状況から抜け出すには、自分が認知的移行をしてテストする、第三者にピアレビューを依頼する、1対1ではなく外向的な状況で相手を観察することである。そうすれば適切な判断を下すために必要な、全ての情報が得られるだろう。
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