ENFPは全てのタイプの中で、最も人を分類するのが難しいタイプである。タイプグリッドの恩恵を最も受けているのは彼らだろう。以前、私のフォロワーだったENFPは、研究者という知的職業に就いていながら、当初はMBTIとソシオニクスの区別がついていなかった。本人の知性すらTiトリックスターの前には無力なのである。

ENFPの心の4つの側面は自我ENFP、無意識INFJ、潜在意識ISTJ、超自我ESTPである。ENFPが内向的に感じる場合、それは無意識や潜在意識に移行しているのであって、INFPになっているわけではない。MBTIの2分法は出鱈目だが、特にTeユーザーはテストに重きを置きすぎている。

このテストの結果に基づいて人間関係を築こうとすると、多くの問題が起こる。MBTIは心の4つの側面を検出しない。これは哲学者、特にENFPが認識しておくべきポイントである。彼らにはTiトリックスターという弱点があるため、何を信じるかによって真実が決まる。彼らにとって真実は主観的なものである。ENFPはTeチャイルドで信念に基づいて、大量のデータで客観的な証拠を集める。

彼らは生涯にわたる認知的移行の旅を乗り越えた結果、絶対的な真実に到達する能力を得る。ENFPは情報収集能力に優れ、行動を開始するのが速い。彼らはトリプル・ムーブメントなので、結果より過程に重点を置いている。彼らは計画なしに目標に向かって何度も挑戦する。制御型は1回の試行に集中するが、ENFPには計画など必要ない。できる限りのことをやって毎回失敗するが、そのうち成功すると信じている。

INTJもトリプル・ムーブメントだが、スターターであるENFPはINTJより速く動くことができる。ただしENFPは始めたことを完了できないので、少し遅れたINTJに成果を奪われることがある。ENFPは抽象的で、「もしも」の状況に適応して、何が起こっても耐えることができる。Seデーモンは反応性であり、ENFPは全てのタイプの中で最も反応時間が短い。訓練を受けて、多くの痛みに耐えれば、反応時間を高めることができる。

劣等Siが野心を持てば、ENTPと同等に多くの痛みとプレッシャーに耐えることができる。ただし、ENFPの方が敏感で気分に基づいて決定を下すので、耐久力は低めである。彼らは自分自身の価値を評価し、資格を信じる。ENFPは人々が主観性を乗り越えて、客観的な形式で物事を考えるのを助けてくれる。それが彼らの存在理由である。

ENFPはNF気質なので、自分の利益に敏感である。劣等SiとFiペアレントの組み合わせにより、彼らは非常に利己的で堕落した状態に陥ることがある。自分が勝者で、他人が負けても平気だからである。コミュニケーションや説明がないと、認識が現実になる。多くの転売屋はENFPである。ENFPは自分や他人が状況から何を得ており、人々が信じていることや望んでいることを知っている。そして誰も欲しくないものを売りつけて、買わせることができる。

ENFPはずる賢いセールスマンのようなものだが、他人からそう見えていることに気づいていない。もし彼らが4つの側面を移行する際に混沌とした方法で行えば、悪徳に近づくだろう。美徳に近づきたいなら秩序的な移行を行う。ENFPの美徳と悪徳は慈善と堕落である。もし彼らの神経回路が発達していなければ、より混沌とした移行を経験することになる。これがテンプル騎士団が存在する理由である。テンプル騎士団はENFPの性根を叩き直し、より良い性格に鍛える役目がある。

ENFPは詐欺師になる可能性が最も高いタイプである。STPやNFJはそのペテンを見抜いて、SeとTiで痛烈に批判を浴びせかけ、ENFPの罪を暴露する。堕落したENFPに公で恥をかかせることは重要である。その結果、Teチャイルドが目覚める。子供はFiと軸で繋がっているからである。Teチャイルドが「私の評判が下がった」と思うと、恐怖が研ぎ澄まされる。しかしヒーローとチャイルドが組み合わさると、皆が常に自分を望んでいると思い込む。

現実にはそうではない。だからこそテンプル騎士団は堕落したENFPを調教して、慈善活動に従事させる必要がある。Teユーザーにはこの手の問題がある。しかし1人に言われただけでは聞き流すので、大勢から同じ話を聞かなければならない。そこで初めて変化を起こす決心をする。公の場で恥をかかせるのは、テンプル騎士団が哲学者を眠りから目覚めさせる有用な方法である。ESTPに超自我ENFPがあるのは、これが理由である。

誰もがENFPを恥じ入らせることを恐れれば、彼らは決して成長しない。劣等Siの恐怖は、ENFPに前向きな変化、個人的な成長、悟りへの道にある改善への動機を与える方法である。これらは重要だが、ENFPはそのことに気づいていない。Seデーモンは誰もに明らかなことを理解できない。

慈善的なENFPはお互いに利益をもたらそうとするが、堕落したENFPは自分が一方的に利益を得ようとする。それは契約書の細かい文字に書かれている。相手が無知でいる限り、ENFPが多大な利益を得ていることなど知る由もない。だから傷つくこともない。少なくともFeクリティックはそう信じている。ENFPが尊敬されていて、高く評価されていても、人生のある時点では卑劣な人間だと思われることがある。

なぜなら、人間は美徳と悪徳の間を行ったり来たりしているからである。これの良い例は預言者ムハンマドである。彼はENFPで、偉大な哲学者である。Teチャイルドはコーランに書かれている神聖な規則を信じている。イスラム教において、信仰の5つの柱の1つは慈善であり、高利貸しに反対している。ユダヤ教では高利貸しが認められているが、イスラム教では認められていない。

しかし結局ムハンマドは堕落と利己主義の評判を得てしまう。彼が幼い少女と結婚したからである。ENFPは外部の認識について無知である。なぜなら、Tiトリックスターは真実の認識を判断できないし、Seデーモンは他人が自分にどう反応するか気づいていない。これがENFPの葛藤である。そこから脱け出すには、秩序的に認知的移行しなければならない。

寛大さとは1人に大きなものを与えることだが、慈善は多くの人に小さなものを与えることである。評判を高めるには、多数の人間に小金をばら撒く必要がある。金がないENFPは求められるために何でもやる。例えば、ENFPの女性はだらしない恰好をして外出し、男性から求められようとする。

人が認知的移行を行うのは、自我で対処できない問題を解決する為である。人生は苦痛である。自我は必ずしもそれを解決できるわけではない。時には悪魔と取引して、意味のあることではなく便宜的なことをする。彼らは潜在意識を使うことを恐れ、無意識を使うことを心配しているので、強力な超自我に飛びつく。問題は、悪魔の力を使えば優位に立てるが、状況は悪くなることである。

これが呪いと祝福の違いである。ENFPが祝福された人生を送るためには、Fiペアレントが感謝の気持ちを持つ必要がある。慈善活動を通して他人に感謝の気持ちを示すことで、彼らは高い評判を得る。それが美徳を育み、健全な認知的移行をもたらす。つまり、心の4つの側面を堕落した方法ではなく、慈善的な方法で活用できる。

認知的移行には4つのゲートウェイがある。ヒーロー、劣等機能、ネメシス、デーモンである。ヒーローには責任と無責任、劣等機能にはプライドと恐怖、ネメシスには確信と心配、デーモンには憎悪と愛が存在する。健全な方法で認知的移行をするには、混沌とした方法ではなく、秩序的な方法で行う必要がある。ENFPが最初のゲートウェイで無責任な場合、彼らは利己的に堕落し、評判と引き換えに仲間を犠牲にすることを厭わない。

彼らは自分が何者であるか、状況の価値が何であるか知らないので、施しを受け取ることを正当化する。相手が契約書の細かい文字を読んでいないのは、自分の責任ではない。もしENFPが慈善的な人間であれば、慈善的な非営利団体を運営したり、宗教機関を病院と連携させたりする。そうすれば仕事が増えて、教区民も増える。このビジョンはENFPの力の一例である。

ENFPはどうすればより良い明日を過ごせるか、その方法について他人に考えさせることができる。なぜなら、ENFP自身が慈善活動に熱心なので、他人にもその力を教えて、皆の為に集金することになる。最終的に、関係者全員が投資した以上の利益を得ることになる。これはENFPが自分の利益だけでなく、全員の利益の為に働く例である。ENFPが秩序的に認知的移行をする場合、彼らはとても感謝している。慈善活動が彼らの日課となり、慈善家としての評判を得る。

無意識に混沌とした移行をする場合、ENFPは自分が何を望んでいるか心配し始めて、機会を失わないように次から次へと追いかけようとする。ENFPはどんな人間関係からも機会を見出す。チャンスを逃したくないので、1人に決められないのである。そして始めたことを終わらせられず、自分が得たチャンスが実現するかどうかもわからない。それは常に自分の将来を心配していて、どのチャンスが最大の収益をもたらすか分からないからである。

この事態を回避するためには、もっと確信を持つ必要がある。ENFPは文字通り全ての人間を閉め出して、一人で集中するべきである。そしてどの機会が本当に価値があるか認識して、その機会に集中して取り組む。ENFPは「二兎を追うものは一兎も得ず」という諺を学ばなければならない。無意識INFJに移行中は確信的になり、より賢くなって、他人に思いやりを持つようになる。時には他人に多くを与えて、自分は殆ど受け取らないこともある。これはENFPが高潔で慈善的になる瞬間である。

彼らは自分が与えられたものに感謝しているので、多くを与える必要があることを理解している。これがENFPの奇跡である。彼らは利己的で堕落することもあるが、最も素晴らしい人間になることもある。誰もENFPより多くを与えることはできない。ENFPは家族へのクリスマスプレゼントして、常に最高品質のブランド品を用意している。家族に感謝の気持ちを表すためである。これが無意識INFJへ秩序的に移行する例である。ENFPは後で多くが返ってくることを確信しているので、多くを与えることができる。

心配すればするほど、彼らは自分の資源を守るために与えることができなくなる。ENFPは非常に金に拘るタイプであり、それが彼らにやる気を出させる方法である。よく言えば起業家精神があるので、それを利用して金の管理を教えることができる。推薦図書は「金持ち父さん、貧乏父さん」である。

潜在意識ISTJは、物事が常に安全ではないことを恐れている。その恐怖のせいで、彼らは調査を怠り、古い情報や重要ではない情報から価値を吸収する。劣等Siが恐れを抱くと、ENFPは堕落して自己を誇張する。あるいは快適ゾーンに留まって、悪い習慣を身につける。そしてNetflixを何時間も見たり、ゲームを何時間もプレイしたりして、何も有益なことをしない。読書してもフィクションばかり読み、ノンフィクションは読まない。

潜在意識ISTJは混沌とした移行をする際に、実際に良い人になるのではなく、自分の見栄えを良くすることに全力を尽くす。皆がENFPを良い人だと思っていれば、実際どうであるかは問題ではない。逆に秩序的な移行をすれば、良い習慣を身につけて読書したり金銭管理ができるようになる。ENFPは他のタイプより読書から多くの恩恵を受ける。他人の考えを吸収することで、ENFPも優秀になることができる。

全てはあなたが何を信じるかに依存する。トリプル・ムーブメントのENFPは学習速度が速い。劣等Siが願望モードになると、読んだことを全て覚えて、Neヒーローで新しいパターンを作成する。それが新しいアイデアやビジョンに繋がる。そして多くの地位や富を得て、その富を慈善活動に流用することで、感謝の気持ちを示すことができる。これを読んでいるENFPのうち、何人がそうしているだろう。

あなた方は信念をもって本を読み、良い習慣を身につける必要がある。無意識INFJの無価値観が自我に侵食すると、NetflixやAmazonに没頭することになるが、ENFPの人生の目的は慈善活動を行うことであり、受け取るよりも多くを与えることである。「あなたが世界に与えたものが、あなたに返ってくる」という言葉を聞いたことがあるだろう。それを確信してもらいたい。

そして愛と憎悪である。ENFPは現実を憎んでいる。彼らはいつも居心地が悪く、忠誠心を何かに注ぐと、大抵はマルチ商法かカルト宗教の詐欺に遭うことになる。これらの加害者も被害者もENFPである。彼らは一攫千金を求めて仲間を犠牲にする。家族や友人はENFPが堕落していることを知っているが、FeクリティックによってFiペアレントや劣等Siを支援するように操作される。人々はENFPを公に辱めることを恐れている。

ENFPが自己犠牲を払い、良い習慣を身につけて、やりたくないことや未知のことを経験するように自分に強いるまで、彼らは人生で成功することなく、現実を憎み続けるだろう。これがENFPが何も努力することなく、現実について不平を言う理由である。ENFPは一攫千金の計画にエネルギーを集中しているが、あなた方には才能がない。実際は努力することで恩恵を受けるタイプである。

Tiトリックスターが気づいていない真実は、あなたには才能がなく、忍耐力があることである。誰もあなたより努力することはできない。目新しいものではなく、実際に重要なことに潜在意識ISTJで焦点を当てている限り、現実をそれほど嫌うことはないだろう。あなたが健全な習慣を持って成功すれば、現実を愛し始めるはずである。心の4つの側面を適切に使用すれば、利己的だという評判を得ることもない。

誰もがあなたを必要として、あなたを安心させてくれる。あなたは貴重な意見と発言力を持っているので、皆がファンとしてあなたの近くに居たいと思う。しかし、それを裏付ける習慣や慈善心は不可欠である。努力に集中すれば、現実を憎むことはなくなり、他人を強くしたり自分が属するコミュニティの誠意を試すことができるようになる。

そして大規模な慈善活動によって世界に変化をもたらすというビジョンは、現実化する。あなたが望むことは何一つ不可能ではないが、自分の利益だけを追い求めるならそれは絵に描いた餅で終わる。持てる者は更に富み、持たざる者は持っているものまで奪われる。これがENFPの認知的移行である。これを踏まえて、最高のENFPになる方法はLevel19で解説する。人生における勤勉と自己犠牲という賢者の石を通じて、あなたは二度と無一文にならないことを確信して、皆に与えることができるようになるだろう。