先日のセッションもそうだったが、自分をFiヒーローだと思っているTiヒーローがしばしばいる。彼は自分をISFPだと思っていたが、実際はISTPだった。その彼には特別なENFPがいるとのことなので、今回はENFPとISTPのブロンズペアについて解説する。

ご存知のように、最も相性が良いのはゴールデンペアだが、結婚する可能性が最も高いのはブロンズペアである。ゴールデンペアは最高の火花と最低の辛酸を経験することを覚悟しなければならない。ブロンズペアは理論上は3番目に相性が良いが、お互いに本質をさらけ出さなくても相手を可愛らしく思えるので、関係がスムーズに進む。したがって、事実上はブロンズペアが最も恋愛における相性が良い。

ブロンズペアはお互いのヒーローとチャイルドがチームを組み、対人間で認知ループを引き起こす。そして若い頃に戻ったような気分を味わえる。これはお互いの悪い習慣を助長する可能性があるが、ブロンズペアの中でこの関係が特別なのは、真実をとても大切にしていることである。

ゴールデンペアは愛情関係である一方、ブロンズペアは相手を受け入れる関係である。特にUD/UFで自我が傷ついている場合、ブロンズペアは自我を癒してくれる。人生で苦しんだり、利用されてきた人々にお勧めである。劣等FeであるISTPは受容を求めているので、ENFPが責任感を持ってISTPを受け入れてくれることは驚異的なことである。

ISTPはそれを自分の目で見ない限り現実だと信じない。ENFPが超高い基準で自分を受け入れているのを目の当たりにすると、ISTPはそれを現実として受け入れる。そしてENFPを不快にさせないように気をつける。ENFPはパターン認識はできるが、何が真実かわからない。そこでパターンをISTPに提示して、何が真実か教えてもらう。こうして2人は真実と事実を生み出し、ENFPは他人の信念を変える機会を、ISTPは他の人々に指導を与える機会を得る。

彼らは物理的現実と形而上学的現実を理解しようとしている。それを解明する過程で真実を発見するのである。だからこそ、真実を巡って激しい争いが起こる。だからこそ、お互いに惹かれ合う。ISTPのTiヒーローはENFPの信念を焼き尽くし、ENFPの怒りが炸裂する。彼らはお互いを攻撃し合い、最終的に再びひとつになる。これはありのままの自分で自動的に好かれ、受け入れられる関係である。

ENFPの女性は堕落して、過度に利己的になる恐れがある。彼女のFiは夫や子供たちのためにだけ注がれるだろう。男性性は与えるエネルギーだが、女性性は受け取るエネルギーである。ENFPは与えるよりも、受け取りたいと思っている。彼女たちは何かを受け取る機会を常に探している。

ISTPの男性は理想主義をこじらせすぎて、ENFPの尊敬を失うことがある。劣等FeはENFPの思うままに操作されて、何でも買わされるリスクがある。そしてISTPの貯金が尽きると、ENFPは別の男性と浮気する。勿論、Neトリックスターはそんな事態は予想していないので、事が起こって初めて仰天する。ISTPが結果を認識せずに行動を起こし、刑務所に入った場合も、ENFPから捨てられるだろう。

ISTPの男性がどんな女性も選択肢として試そうとするなら、ENFPの女性はISTPに関心を示さない。ENFPはISTPが自分の注目と承認を望んでいて、誰でもいいわけではないことを確信したい。ISTPはENFPが芸術的な外見をしており、自分を最優先にしてくれることを常に証明して欲しい。ISTPは色々な話題で女性を楽しませるタイプではないので、ENFPが長々と話をしたり、話題の選択肢を提供してくれるのは助かるだろう。

このペアの問題は、認知ループが互いを助長し合うことである。そしてお互いの間には問題がないが、外的な脅威を生み出す事態になる。ENFPのNeヒーローは、ISTPのNiチャイルドが欲しがるものを何でも与える。ISTPのTiヒーローは、ENFPのTeチャイルドに自分の考えを吹き込み、ENFPはISTPに都合の良いエコーチェンバー現象を作り出す。ペアレントが介入しないと、生きる美徳は抑圧されて、大罪が表面に表れる。

Seペアレントが十分な苦労を経験していないと、謙虚さが欠けて、検証が不十分な思い込みに囚われてしまう。Fiペアレントが高い道徳基準を持たなければ、感謝の気持ちを持たず、怒りの大罪に支配されてしまう。そしてENFPは虐待的になる。ペアレントには認知ループを中断し、劣等機能に適切なプレッシャーを与える役目がある。

FPは他人に同情を抱かせるのが上手いが、ENFPも例外ではない。そのためENFPは他人に自分を助けさせるように誘導することができ、ISTPがいなくてもブロンズペアを模倣したり、外部から支援を得ることができる。こうしてENFPは甘やかされる傾向がある。この状態でISTPが更にENFPを甘やかすと、ENFPは感謝の気持ちを忘れ、怒りが爆発する。

ISTPが経験不足で良い経験を与えられなければ、ENFPはISTPに飽きてしまい、場合によっては裏切る。SeペアレントはENFPが甘やかされていないか現実性チェックを行う必要があるし、FiペアレントはISTPが誰にでも受け入れられようと良い顔をしないように、釘をさす必要がある。ENFPはISTPが利用されないように守り、ISTPはENFPが正しい勤労倫理を持っているか確認する。彼らは互いに残酷なほど正直にならなければならない。