ESTJとENTJは同じインタラクション・スタイルで、どちらも直接的に人とのやり取りを主導する。彼らは制御型で、自分のペースで物事を進め、行き当たりばったりで行動することはない。
しかし、彼らには異なる気質がある。1つは具体的で、もう1つは抽象的である。ESTJは目の前にある現実に焦点を当てており、ENTJは「もしも」の可能性に焦点を当てている。そしてENTJは実用型なので独立的に行動するが、ESTJは協調型なので伝統と協調しようとする。
心理機能の観点から見ると、両者にはTeヒーローがある。これは論理的根拠であり、信念体系である。Teヒーローは非常に指示的であり、物事を整理する。そして他人に勝手にタスクを割り当てたり、システムに従って動くことを指示する。重要なのはシステム、プロセス、計画である。どちらのタイプも他人の考えを常に意識しており、真偽を他人の判断に委ねている。Tiユーザー、特にTiヒーローやTiペアレントの周りにいると、彼らは賢くなった気分になる。彼らはTiユーザーにしがみついて、論理を吸収することを好む。ETJは事実だけを望んでいる。
ESTJは伝統的だが、ENTJは未来志向である。ESTJのNeチャイルドは形而上学に一定の理解を示すが、心からそれを追い求めているわけではない。しかし、潜在意識INFPが発達すると、本当に素晴らしい哲学者になる。彼らがN型、特にSiユーザーに不評なのは、Seクリティックで服装を批判してくるからである。彼らのアドバイスを聞けば、浮浪者っぽさを軽減できるだろう。Neチャイルドは人々に望むものを与えたいと思っており、Siペアレントで同じ経験を押し付ける。相手がそれを望んでいると思っているからである。
ESTJはジムに通って体脂肪を減らす方法などを研究し、Seクリティックでそれを他人に伝授する。彼らは若い頃は楽しいことばかりだが、年を取ると中年の危機に陥り、哲学者になる。潜在意識INFPは対人哲学を発展させ、それを基に理想を追求する。ENTJの場合は全く異なる。潜在意識ISFPは素晴らしいアーティストである。ENTJは起業家だが、年を取ると芸術に傾倒する。あなたが哲学に関心があるならESTJ、芸術に関心があるならENTJである。
彼らはどちらも、非常に合理的である。Teヒーローは財務管理、投資決定、事務処理、プロセス、ルーチンに関して万能選手と言っていい。彼らは他人の考えや自分の評判、他人に与える印象を認識している。なぜなら、TeヒーローはTiユーザー、特に自分が賢いと見なす人々に高く評価してもらいたいからである。評価されると、劣等Fiは気分が良くなる。ESTJとENTJは自分が悪い人間であることを恐れている。その恐怖を乗り越えれば、彼らは自分が高い道徳観を持っていることに気づくだろう。
ENTJはその道徳観を使って素晴らしい芸術を生み出し、ESTJは世界を変える哲学を生み出す。INFPはこれを自我で自然に行うが、ESTJはSiペアレントで蓄積した経験の恩恵を受けて行う。ENTJは世界を意志の力で操り、芸術を通して理想を実現する。ESTJは周囲の形而上学的現実を変化させ、ENTJは「今」を変える。ENTJは「もしも」に基づいて現実を変えようとするが、ESTJはその逆である。
ESTJの動機は全て義務である。記憶には4つのアクセス方法があり、Siは長期記憶へのアクセスである。Seは短期記憶へのアクセス、NiとNeは将来の記憶へアクセスする。N型は未来の記憶、つまり可能性を認識しており、それは実際の過去の出来事と同じくらい現実的である。その記憶には陰陽があり、未来と過去の均衡がある。ESTJは長期記憶へのアクセスが強く、全てを記憶できる。彼らは文字通り歩くトーテムであり、あなたのために全てを覚えていてくれる。彼らは30年前の出来事を持ち出し、Teヒーローでそれを比較するだろう。
ENTJは違う。Niペアレントは自分の望むこと、自分にとって最善の道を見つけることである。Neは全ての道を検討した後に最善の道を選択するが、Niは出来事に応じて最善の道を変更する。Neはショットガンだが、Niはスナイパーライフルである。Niは直進できる最善の進路を見つけ出す。このため、Niユーザーは衝動的で、欲深く見える。ESTJが衝動的である場合、何か間違いが起こっている。彼らには意志力が殆どない。そこで社会の望むまま、仕事に就き、結婚し、車を買う。
ESTJには何かを欲しがらせるのではなく、何をすべきか伝える必要がある。Siペアレントは過去や義務に基づいており、何をすべきか知りたいと思っている。ENTJには常に選択肢を与える必要がある。ESTJには義務を課すべきだが、ENTJは他人に義務を課す。Seチャイルドは他人に義務を課し、Siは義務を実行するために存在する。ENTJには義務を与える選択肢があるが、ESTJにはない。
ENTJの子供を育てているなら、今寝るか、5分後に寝るか選ばせる。ESTJの子供には今すぐ寝るように通達する。子供をタイプに応じて育てていないと、子育ては失敗するだろう。親は子供を通して間接的に生きようとしており、他人が全て自分と同じだと思い込んでいる。そして自分の子供を自閉症かADHDだと定義し、虐待的な態度を取る。
ENTJは非常にわがままで、ESTJは義務感がある。ENTJに何をすべきか指示すると、彼らは激怒する。彼らは人々に良い経験を与え、快適に過ごせるようにサポートする。彼らの利他主義は、特にENTJが周囲の人々に良い感情を抱いている場合、忠誠心を獲得するように機能する。ENTJは自分に忠実な人を得るために利他的になるが、ESTJは人々が自分に忠実か気にしない。ESTJはその人に忠実であろうとするが、ENTJは自分に忠実な人を必要とする。ENTJは人々が自分に忠実かどうかが問題だが、ESTJは忠誠を尽くせる相手を求めている。
Seチャイルドは目立ちたがり屋で、見せびらかしを行う。彼らはできるだけ派手になろうとするが、ESTJは地味である。彼らはSeクリティックで派手過ぎる人を見下し批判するため、この2タイプの相性はあまり良くない。ESTJから見たENTJは派手過ぎるし、ENTJから見たESTJは退屈過ぎる。そしてESTJは罰を受ける。SJは最も耐久力が高いため、最も長生きするタイプである。Neチャイルドは水のように順応性がある一方で、自分が何を望んでいるかわからない。彼らは長々とお喋りするのではなく、率直に何を望んでいるか伝えて欲しい。
しかしTeヒーローはTiヒーローが好きである。ENTJはしばしば自分が賢いという信念を抱いているが、私を見ればそうではないことに気づく。そこで気分が良くなるか悪くなるかは、そのENTJの器量次第である。Teヒーローは自分が間違っていることを心配しているが、それを全て検証することはストレスだし、能力も足りない。彼らは何かを信じることに忙しく、検証はTiユーザーに任せたい。FPたちは信念を検証すらしないが、Tiネメシスは検証することはできる。ただし、それは無意識に入らないとできず、自分が賢いと信じている人に聞く方が合理的である。
彼らは複数の人に調査を行い、自分の信念が真実と一致しているとわかれば、それを安心して信じることができる。ESTJのSeクリティックは、他人の外見を批判する。彼らが外見を非常に重視するのは、Siペアレントが良い印象を与えられたいからである。これがESTJが最も健康的で、素晴らしい腹筋を持っている理由である。Teヒーローは皆が彼らについてどう思っているかを認識しており、Seクリティックは外見に対して批判的である。
ENTJは他人の意図を批判する。彼らは裏切りの可能性を認識しており、そうする相手には利他的になれないという秘密契約を結んでいる。寛大さを忠誠心とトレードオフし、思い通りにならないと貪欲になるのはやめた方がいいだろう。Neクリティックは他人の意図に結論を急ぎ、自己弁護の機会を与えない。このパラノイアは、NTPが裏切りに走る理由になる。人々がENTJを鬼、悪魔、貪欲だと非難するのは、相手の意図を決めつけたせいである。
これはNJ全般がやることなので、ENTJだけを責めることはできない。ENTJは自分の意志力に責任があり、他人は無責任だと決めつける。しかし、あなたが何を信じていようと、NTPの意志力や欲求、意図に疑念を呈すると、彼らはあなたに対する忠誠心を失う。そしてSiトリックスターは全てを忘れてしまうので、ENTJは記憶を物理的媒体に保存しておかなければならない。これを記憶トーテムと呼ぶ。物体を手に取ると、物理的な記憶や歴史を思い出す仕組みである。ENTJには長期記憶へのアクセスがないが、ESTJにはある。
ただしESTJの短期記憶の方が、ENTJの長期記憶よりマシである。これがSeチャイルドが他のSiユーザーを必要とする理由である。彼らはENTJに代わって物事を覚えておく、歩くトーテムのようなものである。ENTJがSiユーザーと関係を築いていない場合、彼らは古い記憶を忘れながら生きていくしかない。ESTJのNiトリックスターには何かを欲しがることを許してはならない。あなたが何を望んでいるかを簡潔に伝え、それを義務としてやらせるのである。合意できない部分がある場合は、提案として伝える。
そしてFeデーモンがいる。彼らが自分がどう感じるかに集中しており、あなたがどう感じるかは気にしていない。彼らは自分が悪い人間であることを恐れており、自分の感情や自尊心を管理している。ETJにはあなたの価値観を考慮する時間も余裕もない。あなたには彼らの気分を良くする仕事があるが、彼らがあなたの気分を良くすることはない。Teヒーローの仕事は、周囲に信念を検証させて、人々を賢くすることである。社会規範は彼らの気分を良くするために存在しており、その逆ではない。
だからETJに冷酷だと言うのはやめて欲しい。彼らはとても柔らかく、感傷的な心を持っている。劣等Fiは本当に良い人である。彼らが人の気持ちを気にしないと非難して、悪い人間だと信じ込ませるのはやめてもらいたい。できないことを強要するのではなく、彼らを尊敬し、愛するのである。もし彼らに嫌悪感を抱かせると、彼らはあなたを憎み始める。すると超自我ENFJがあなたを鞭で打ち、教訓を与える。それは痛みを伴い、決して忘れることのできない教訓である。
ENTJの超自我ESFJは少し異なる。彼らはあなたを優しい態度で油断させておいて、社会的に破滅させる。それは必然的に健康や将来も損なうことになる。彼らはそうすることが正当だと信じている。あなたは彼らを価値のない人間のように感じさせ、彼らの評判を台無しにして、彼らが築き上げてきた影響力や信用が失墜したからである。ロバート・グリーンも「評判を命を懸けて守れ」と言っている。
Teヒーローはどちらもイン・チャージであるため、16タイプの誰よりもその法則を理解している。あなたがそれを攻撃すれば、Feデーモンはあなたを激しく殴打し、人生を破壊するだろう。彼らに核兵器のボタンを押させたくなかったら、常に彼らを高く評価していることを伝え、気分よくさせておかなければならない。それは彼らにとってもあなたにとっても、利益になるだろう。
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