今回は認知的移行の第4弾をお届けする。ENFJは4つのイン・チャージ最後のひとつである。認知的移行を理解する際には、秩序だった移行と混沌とした移行の違いを把握しておく必要がある。
認知的移行とは、精神エネルギーやチャクラが変化する時に起こる。このエネルギーを何と呼ぶかは別として、これが様々なゲートウェイに向かう時に、我々の魂を動かすことになる。これはまるで水のように振舞う。心の4つの側面には灌漑設備があり、水が門から流れ出る。ここには4つのゲートウェイがある。自我へのゲートウェイ、潜在意識へのゲートウェイ、無意識へのゲートウェイ、超自我へのゲートウェイである。それぞれがヒーロー、劣等機能、ネメシス、デーモンとなる。
混沌とした移行を行うと、混沌とした結果になる。ENFJの場合も同じである。彼らは率直・開始・制御のイン・チャージであり、理想主義者のNF気質である。これらについて詳しく知りたい場合はLevel2とLevel15を見て欲しい。彼らは他人と協調しつつ、利益がWin-winになるように立ち回る。他人の方が得をしているように見える場合は、操作されているように感じる。
それは必ずしも真実とは限らないが、そのような認識があると、NFJは憤慨する。憤慨とは、不公平な扱いを受けたと認識した結果、否定的に反応したり、望ましくない行動を取ることである。誰でも憤慨することはあるが、NFJは特にそうである。心の4つの側面への秩序的な移行は成長の証であり、人が以前よりも悟りに近づいている兆候である。
悟りには仏教やヒンズー教、道教など複数の定義があるが、これらは普遍的に類似している。魂との統合こそが、我々が目指すべきものである。もし、あなたの魂が崩壊したら、あなたは人生から取り残されてしまうだろう。特にENFJにとって、人生とはより高いレベルの統合に到達することである。あなたは心が崩壊した状態で人生を開始し、死を迎えるまでに統合されていることが目標である。
悟りに到達することで自己の完全な統一が達成され、崩壊によって背負わされた負荷が取り除かれる。ENFJには自我の他に、潜在意識ISTP、無意識INFP、超自我ESTJがある。ENFJの心の中には、この4人の人間がいる。超自我は心を乗っ取ろうとしており、自我を尊重せずに心を変えてしまう。超自我は潜在意識を謙虚さに欠けたものと見なし、無意識を愚かなものと見なす。
これらの問題は混沌とした移行に繋がる。これは認知移行のために利用する認知ゲートウェイに自己制御が欠けているためである。また、心の側面間の精神的なまとまりを維持する能力も欠いている。例えば自我のゲートウェイが十分に発達していないと、個人的な責任が欠ける。ヒーローが無責任になり、壊滅的な状況に陥りかねない。Seヒーローは兄弟を強くしようとして殴りまくるかもしれないが、これは虐待以外のなにものでもない。
無責任で過剰な世話焼きに勤しむFeヒーローは、どうなるだろうか?秘密の契約や恨みに行き着く可能性がある。「私がこれだけ与えたのに、なぜあなたは私に与えないのか?」と感謝を強要したり、世話焼きを押し付けたりする。そして相手はENFJに奴隷化されていく。奴隷化を担うのは、超自我ESTJである。全てのタイプの中でESTJは最も奴隷化に向いている。彼らは秩序を要求し、あらゆる混沌を有害なものと見なすからである。そのため、無責任なFeヒーローは非常に支配的な人物になる。
ペアレントが発達するまで、ヒーローとしての責任を負うことはできない。その時点で、ようやく秩序的な移行が可能になる。2番目のゲートウェイ、つまり人の不安が存在する潜在意識へのゲートウェイは、偽善的である。NFJは自分たちのやり方を押し付け、自分の話を聞かせようとするが、相手の話を聞くつもりはない。特にSiトリックスターは自分が話したことを忘れて、同じ話を何度も繰り返す。今度は彼らが聞く番である。
Tiユーザーが自分の話を聞かせようとすると、彼らは腹を立てる。ENFJのTeデーモンは劣等機能を守るためにあなたを支配し、あなたの発言権を奪う。しかし、どれだけ話を聞いてもSiトリックスターはそれを忘れてしまう。これはとても偽善的であり、劣等Tiの圧政である。
相手はENFJへの忠誠心を失い、彼らを見捨てる。ご存知のように、INFPは不誠実なタイプとして有名である。彼らの悪徳は裏切りである。しかし、ゴールデン・ペアであるENFJを相手にする場合、これは理に適っている。劣等Tiが自分の意見をごり押しするのは、自分が間違っていて、話に耳を傾けてもらえないことを恐れているからである。彼らには無知になるリスクがある。Tiユーザーは最後のインプット、あるいは好みのインプットに基づいて判断を下す。ENFJが自分の話を全く聞かないので、INFPはENFJを裏切る。
ENFJが良い経験を与えているのは、INFPをコントロールするためである。その支配から逃れるためには、裏切るしかない。ENFJが支配的になるのは、全て劣等Tiに謙虚さが欠けているためであり、たとえ相手と意見が合わなくても、INFPの話に耳を傾けなければならない。これが劣等機能の問題である。心が閉ざされていることはプライドと傲慢さの一形態であり、潜在意識ISTPは何かを構築するのではなく、武器として破壊活動の為に使われる。そのためENFJは誰にも忠実になれない。特に幼少期に苦しんでいる場合はそうである。
虐待や厳しい生い立ちの結果、ネメシスは歪んだ原則を持つようになる。彼らは子供たちの間に不必要な競争を生み出し、過剰な達成欲を押し付ける。これは四角い穴に丸いネジを押し込もうとしているだけである。彼らはただ人々に感銘を与え、両親を喜ばせるためだけに教育に集中する。現実には、両親は互換性の低いタイプで彼らを喜ばせることは不可能だが、劣等Tiはその真実を受け入れることができない。無責任なFeヒーローは、ただ与え続ける。ENFJが独自の原則を策定し、自分たちが本当に大切にしている価値観に従って生きるまで、彼らは価値のある人間になることはできない。
彼らは自分の価値を心配するあまり、INFPへの混沌とした移行が生じる。価値のないもの、役に立たない斬新なものを溜め込み、それを教授しようとする。心配を克服し、適切な原則を身につけなければならない。それをどこで手に入れたらいいか分からない場合は、人生で何かを成し遂げた人物を参考にするといい。
どのような認識を得るかに焦点を当てるのではなく、自分自身から何を引き出し、どのように人々を助けるかに焦点を当て、スキルを学ぶ。それが秩序的な移行に繋がるだろう。4番目のゲートウェイの問題は、他人が意見を持つ自由を奪うことである。デーモンが天使にならなければ、他人が何を考えているか気にしない。
ENFJは「私は他人の考えを気にしています!」と偽善者ぶるだろうが、それはフロイト的失言である。あなたが気にしているのは他人の価値観や信念であり、他人が考えていることには興味がない。あなたが賢い人だと思われたいが、実際にはそうではない。ただし、プライドを捨てて、自分が間違っていることを受け入れれば可能である。そのレベルの受容に達した後、問題を否認するのではなく、実際に聡明になるプロセスを開始できる。NFJはプライドと劣等感、自尊心の問題のため、なかなかこれをすることができない。
彼らは些細な事、間違ったこと、実際に利益をもたらさないことに重点を置き、人々を喜ばせることに時間を費やすため、自分のために何も成し遂げられず、ENFJ男性は女性の尊敬を失い、見捨てられる。ENFJ女性は他人に認識を強要するため、感謝の押し売りをして、自分の長話を聞かせようとする。ESFJに次いで、ENFJは秘密契約の達人である。ENFJの仕事は人を助けることだが、これは建設的な方法で、自尊心を失わずに行わなければならない。
あなたが自分を尊重しなければ、誰があなたを尊重するだろうか?誰があなたに忠実でいられるだろうか?真実を恐れるのではなく、自分がそれほど賢くないことを否定するのをやめて、ありのままの自分を受け入れるのである。そうすれば、もっと良い結果を受け入れられるだろう。特定の科目やスキルを学んで習得すれば、ニール・ドグラース・タイソン並みの物理学者にもなれるだろう。自分がそれほど頭が良くないと認めることで、史上最高の思想家になる能力を解き放ったのである。
恐怖を手放し、不安を克服すれば、潜在意識ISTPに秩序正しくアクセスして、史上最高の思想家になれる。ただし、ENFJはそこに到達するためにプライドを捨てなければならない。彼らは自分が良い人間であるか心配している。自分の自尊心を乗り越えて、自分の原則を特定すれば、些細なことにこだわることはなくなる。そしてあなたは何か意味のあることを教授する哲学者になり、その哲学を構築することができる。
そしてデーモンを天使に変化させるには、Siトリックスターを習得する必要がある。あなたは熱心にメモを取り、全ての物理的な記憶を保存し、何も忘れないように努力する。書き留めておけば、あなたをサポートしてくれた人々や、あなたの話を聞いてくれた人々のことを忘れることはない。そして自己統制に一歩近づく。
超自我を獲得するには、コミットしなければならない。Siは規律に関するものであり、全てを書き留めることに専念するのは、まさに自己規律の例である。悪魔を天使に変えることで、自分が忘れたことを棚に上げて、過剰な判断を下すことはなくなる。人々を遠ざけたり、見捨てられるのも不思議ではない。それを正す努力をして欲しい。
認知的移行は健全な場合も、不健全な場合もある。混沌とした移行もあれば、秩序的な移行もある。得るために与えることを控えれば、個人的な責任を育む能力が身につくだろう。また、自分の考えを恐れすぎたり、否定し過ぎるのも良くない。あなたの仕事は人々の世話をすることだが、勉強して多様なインプットを受け入れれば、潜在意識ISTPに入って、素晴らしいものを作ることができる。
ENFJが結果ではなく、「どのように」に集中するほど、潜在意識ISTPは発達していく。FiネメシスはENFJが事実として原則を採用すると、自分の価値について心配し始めるが、これは他人の評価ではなく、真実に基づいている。ENFJは無意識へ健全な移行をして、知恵を獲得し、愚かさを捨て去ることができる。こうして悪魔が覚醒して、ENFJは最も思いやりがあり建設的な個人、堂々とした教授、真の慈悲ある人になる。そうでなければ、彼らは残酷である。残酷さに基づいて人々を誤解し、誰もENFJに忠実になれない。
あなた方には考えるべきことが沢山ある。心の反対側に移行するのは、統合の為であり、崩壊のためではない。自分自身を乗り越えて、ありのままの自分を受け入れ、便宜的なことではなく意味のあることを求める人になることである。これは衝動的なENFJの最大の課題のひとつである。
あなたは誰かから同情を引き出すために助けるのではなく、彼らが同情を他人と共有できるように助けるのである。不健全な認知的移行は、不健全な承認を求める行動に繋がる。これは不適切であり、成熟の兆候ではない。ISTPをマスターすれば幸せになり、INFPを管理すれば賢くなり、成熟する。もし潜在意識ISTPが未発達だと、子供を通して代理的に生きることになる。
あなたが実際に野球チームのスターになったり、自動車整備工になれば、そうする必要はない。あるいはリスクを冒して、危険な行動を乗り越えたり、野外活動に取り組めば、そうする必要はないのである。
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