今回はESTP、別名グラディエーターの認知的移行の話をしていく。彼らは真実と剣闘士として戦い、人々に自分の弱点や強みを認識させようとしている。ESTPはその人を強くしたり、励ましたり、より良い人間になれるように推進する。彼らはイン・チャージだが、通常は構造を提供するのではなく、構造をテストするために存在する。他のイン・チャージは全てJタイプなので、異端者のような存在である。
ESTPも年を取るにつれて計画を立てられるようになってくるが、通常はTiペアレントで他人の計画をテストし、時にぶち壊す。彼らにはESTPの自我、INFJの潜在意識、ISTJの無意識とENFPの超自我があり、ゲートウェイ機能を通じて移行が起こる。彼らは言いたいことを言い、簡潔で要点を押さえており、自分で役割を選んで相手に要求する。相手に選択肢はない。それが現実である。
ESTPは自ら率先して行動し、他の人がやって来るのを待つのではなく、自分から訪ねていく。なぜなら、Seヒーローはすぐに満足を得る必要があり、時間を無駄にしている場合ではない。彼らは非常にコントロール志向で、良い結果を得ることに重点を置いている。そのため、タスクを完了する精度は高いが、時間がかかる。ベータ・クアドラは品質が高い。他のタイプは理論的なアプローチを取るが、ベータ・クアドラは現実に基づいており、操作しようとしているシステムを理解している。
アルファやデルタは理論や自分自身の経験に依存しているが、必ずしも現実的ではない。例えば、INFPがひき逃げを目撃して、警察官に証言を求められたとする。しかしSiユーザーは短期記憶に難があるので、2週間後に同じことを聞かれたら、全く別の話をするだろう。犯人候補が一列に並べられて、目撃した男を選べと言われても、時間が経ったら別の男を選ぶかもしれない。
実際に証言を得る場合は、目撃者の記憶力を考慮した方がいい。記憶を管理することは、非常に重要である。ESTPの場合は今を生きており、現実を正確に理解している。彼らはSeユーザーなので、反応速度が速い。Siユーザーは何となく反応する。家が爆発しても、動きはもっさりしている。Seユーザーに証言を頼む場合は、待ってはいけない。すぐに質問しないと、彼らは忘れてしまう。一方、Siユーザーの場合は、数日待ってから質問すると、より正確な証言が得られるだろう。
コントロールタイプの方が、すぐに質問すれば、より良い結果が得られるだろう。ただしSP気質は新しい情報が入ってくると、古い情報が押し流されてしまう。質問する前に、余分な情報を与えないように注意する必要がある。SPたちは今この瞬間を生きながら葛藤を抱えている。彼らは動機型なので、その状況から何を得られるかを考える。一方、NPは他人の意図を認識している。このため、ENFPの方がENTPより内気である。ENFPは動機型でNeユーザーであるため、デフォルトで操作を得意とする。NTPはシステムベースなので、人々もシステムに従わなければならない。
彼らは真実を語っているのか?私たちは今何をしているのか?私は何をしたいのか?人々はどのように感じているのか?私がこの経験をしていないなら、私は良い経験を与えることができるのか?この人は本当に賢いのだろうか?この統計は正しいのだろうか?私はこれについてどう感じるのか?わからない。それは私の問題ではない。私の選択肢を奪う?では君のルールに従ってゲームをしよう。
これがESTPの心の声である。そのESTPはゲートウェイ機能を使って、認知的移行をする。ゲートウェイ機能はヒーロー、劣等機能、ネメシス、デーモンである。ヒーローは自我、劣等機能は潜在意識、ネメシスは無意識、デーモンは超自我に繋がっている。これは非常に重要である。
ESTPはSeヒーローなので、他の人が何をしているかを全て把握しており、人々の長所と短所、彼らを強くするために何ができるかを認識している。同じことが構造とシステムにも当てはまり、自分のゲートウェイ機能、自分の意志力をテストして恐怖を克服できれば、潜在意識INFJにアクセスできる。人は成長することによって幸福や成熟を得る。意識的な成長は幸福、無意識的な成長は成熟である。
これは認知的焦点としても知られている。人が心の一面に、もう一面より集中している状態である。私の認知的焦点は影、つまり無意識である。だから私の自我はINTPだが、ENTJ的な行動を取ることもある。人々は私をINTJだと思うが、実際に近いのはENTJである。
認知軌道は非常に重要であり、ゲートウェイ機能に影響を与える。人々が認知的移行を行うにつれて、彼らは異なる行動様式を持つようになる。移行にはポジティブなものとネガティブなものがある。統合をマスターし、認知的移行をマスターできれば、より健全な結果を得ることができる。不健全な移行は不安に基づき、プライドに満ちたものである。ESTPの場合、潜在意識INFJはあらゆる知恵を使って他の人々を完全に破壊し、その人を弱い人間に仕立て上げ、パフォーマンス能力を破壊するまで追い込む。自分の能力に不安を感じているので、競争相手を排除するのである。
だから潜在意識INFJは自分の能力を脅かされないように、相手の能力を発揮する機会を可能な限り奪わなければならない。ESTPは自分がアルファであり、強く見えなければならないと思っている。だから強そうな人間を打ち負かし、自分の見栄えを良くしようとする。これが未熟なESTPがいじめっ子として知られる理由である。彼らは自分の強さを証明するために他人を貶めることに忙しく、実際には不安を露呈しているだけである。
ESTPの武器は強さを活用することではなく、知恵を他の人に授けることである。自分の意志力に対する恐怖を乗り越え、自分が何を望んでいるのか正確に理解するのが、健全な認知的移行である。ESTPが健全かどうかは、彼らがどれくらい賢いかに依存する。特に無意識が発達していると、彼らは賢い。ただしFeチャイルドは誰かの気分を良くしたり、称賛されたいがために沈黙を選び、それが悪の蔓延を許してしまう。
彼らが他の人を遠ざけたり、矯正するリスクを冒さなかった褒美として、ESTPは善人として認められる。自分がすべき善を知っていながら、それを実行しないのは罪である。もし彼らに知恵や大志があり、健全な認知的移行をしているなら、ESTPは周りの人々を批判する度胸を持つべきだろう。その知恵を授けるのは彼らの責任である。そうしないなら、彼らは罪を犯している。
無意識ISTJは皆を確認するのが仕事であるはずなのに、不平を言い始める。人生から重荷を取り除いて成長するには、あなたの人生システムに現実性チェックを行う必要がある。ESTPは構造化されたタイプであり、INFJの美徳は誠実さである。ESTPの健全な認知的移行は、自分自身の完全さと他者の構造的完全さの向上にかかっている。ESTPは完全性について良く知っている。
ESTPとして成功するためには、人間関係を危険に晒す覚悟が必要である。人生で出会う人々との構造的完全性を試す覚悟を持たなければならない。そして最終的に潜在意識INFJという賢者になり、その知恵を他人に伝えるという目的を果たす必要がある。
Siネメシスは無意識ISTJに繋がっており、自分自身の経験を心配している。これが官能性を促進するのだが、彼らは自分の経験が不足しており、他人に良い経験を与えられないことを心配している。これは認知軌道である。ヒーローが劣等機能、ペアレントがチャイルドと繋がっているのと同様に、ヒーローはネメシスと、ペアレントはクリティックと繋がっている。軌道の観点から見ると、ネメシスは経験が足りないことを心配している。
ESTPがすべきことは、他人の経験と自分を比較することをやめて、自分が素晴らしい戦術家であると認識することである。彼らは即興に優れているので、経験不足は問題ではない。これがネガティブな認知的移行から抜け出す方法である。Seヒーローは最速の反応時間を誇っており、クリエイターとして素晴らしい体験を生み出すことができる。ESTPは動機型なので、他の人々が状況から何を得ようとしているかを理解し、具体的な成果を実現する。
ESTPは一緒に物事をすることを好むが、実用型である。協調型は相互依存的で、その村で正しいとされることを行う。ESTPが劣等Niで野心的な選択を行い、潜在意識INFJに到達するには自由が必要である。劣等機能を守るには、実用的でなければならない。Feチャイルドが不健全だと、Fiトリックスターを通して自己卑下する。自分は経験を与えるには十分ではなく、人々を快適にすることができない。思い出に残る経験を与えて、人々が自分に忠実であり、真の友人になるほど十分ではない。
これはESTPのみならず、ベータ・クアドラにとって問題である。彼らに本当の友人は殆どいない。誰もがその問題を抱えているが、ベータは誰よりも早く行動を起こす。一方、アルファは行動に出るのが遅く、利用されがちである。Siネメシスが不健全に移行すると、ドラッグ・アルコール・乱交といった便宜的な体験に耽り、意味のあることができなくなる。彼らは自分自身に十分な信頼を持たず、自分から無意味な経験を奪う。Siネメシスは信仰の機能である。Seユーザーは「私はあなたのためにこれだけやったのだから、私を信頼してください」と言うが、Siネメシスは自分自身への信頼が欠けている。
そのため彼らは官能に身を任せ、自己破壊的な行動に走る。そしてベータ・クアドラは間違った人々を模倣し、堕落するのである。潜在意識INFJは誠実さを持つべきだと理解しているが、ESTPはアルファの地位と引き換えに誠実さを犠牲にすることがある。不健全な無意識への移行が起こると、自分の経験を心配するあまり、経験をでっちあげようとするが、失敗して官能に溺れる。これは最終的に偶像崇拝に繋がる。
決断できず、テレビゲームに熱中するのもその一例である。ESTPが官能性に集中すると、他の全員を犠牲にすることになる。経験が不足しているならば、即興で新しい経験を作り出す必要がある。ESTPは誠実な人々を求めているが、まずは自分が誠実にならなければならない。そうすれば無意識ISTJが、間違ったものに忠実な偶像崇拝者になることを防げる。
健全な無意識への移行は、新しいことを学び、未知のことに挑戦する義務を負うことである。ISTJは協調型である。したがって、新しい経験は自分を通じて他者と共有されるべきである。ESTPは本を読むために、健全な人々に囲まれる必要がある。あるいはボランティア活動や、スポーツでもいい。ESTPがスポーツ観戦で退屈してしまうのは、自分がプレーして注目を浴びられないからである。同じ理由で、座ってテレビを見ることもできない。アクション映画を見ると、Siネメシスが不快になり、自分が役立たずであるように感じてしまう。
自分は他者と経験を共有するべきなのに、なぜ価値のない人間として座ってテレビを見ているのか?不健全な無意識への移行があると、ESTPは怠け者になり、偶像崇拝に身を委ねる。そして周りの人たち全員の負担になる。ESTPもそれを知っており、最終的に鬱状態に陥る。彼らが健全な場合は、様々な経験を研究することに時間を投資し始める。
さらにTeクリティックを使って多くの知識を身につけることで、物事を具体的に研究して理解する。その構造に基づいて素晴らしい経験を構築することが可能である。しかしそうでなくても、Seヒーローはその場にあるものを使って、即興で新たな経験を生み出すことができる。細部まで計画することを強要されると、ESTPはストレスを感じる。これは心配を生み出し、偶像崇拝に逆戻りである。
無意識ISTJには他の人々と共有する経験に関する図書館がある。彼らは創造のためにこれを保管しているが、副産物として個人的に責任を負うこともある。INFJの知恵とISTJの知識、これら両方をESTPは他者に与えることができる。そしてある種の錬金術が起こって、究極の体験を生み出すのである。
ESTPは劣等機能の選択を認識している。その選択を奪われると、超自我ENFPへ否定的な移行が起こる。超自我ENFPは相手のどんな未来も焼き尽くし、奪い取る。現実は跡形もなく蒸発し、相手は永久的なダメージを受ける。評判まで破壊され、他の人間との将来を築くこともできなくなる。これは「緋文字」に似ている。
超自我に焦点を合わせたESTPは非常に危険である。彼らの多くは、死ぬか刑務所にいる。それは彼らが無政府状態に陥るからだが、超自我ENFPは混沌を生み出し、無政府の権化になる。もしSPが社会を支配したら、ギャングやマフィアが跋扈する部族社会になるだろう。ギャング生活に知識や知恵は必要ない。私はアルファで、ギャング団がいる。それだけである。ESTPは責任者として群れの強さを試し、弱い人間の命は奪われる。弱者に未来はないのである。
健全な超自我への移行は、まず起こらない。それを実現するには、世界中の知恵と知識が必要になる。超自我ENFPは群れの為に無政府状態を作り出して、周囲の社会を破壊する。例えばサミュエル・アダムスはボストン茶会事件を起こし、アメリカ独立戦争の勃発に貢献した。これは超自我ENFPが天使になり、仲間のより良い未来の為に働いたからである。
その結果、彼はテロリスト集団「自由の息子たち」を創設した。これは天使的な超自我への移行である。ESTPが健全に移行するには、常に選択肢を持ち、潜在意識と無意識を発達させて、知恵と知識の賜物を得る必要がある。これらが化学反応として組み合わさると、心の中に賢者の石が作られ、超自我が悪魔から天使へと変わる。そうすることで、彼らはより良い未来の為に無政府主義を利用することができる。今を生き、物事を成し遂げる。これは非常に革命的なアプローチである。
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