今回はENFPとINFPの違いを比較していく。外向型と内向型の違いはこれで最後になる。 彼らはどちらも理想主義者で、人に焦点を当てており、社交的である。INFPは内向型だが、舞台裏で暗躍している。
彼らの気質は同じだが、インタラクション・スタイルは異なる。ENFPはスターターなので、情報を提供しながら行動を開始する。INFPはバックグラウンドタイプなので、情報を提供して制御に応じる。情報提供型はどんな主題についても、長々と全体像を描き出すことを好む。彼らが言いたいことは、文脈に応じて異なる。情報提供型は、それを読み解くためのヒントを散りばめる。
ENFPは人々に情報を自ら押し付けるが、INFPは他人が情報を持ってきてくれるのを待っている。彼らがINFPの意見を聞いてくれれば、INFPは自分が重要だと感じられる。ENFPは自分から意見を提供し、その長い話を相手が聞いてくれることで自己重要性を感じる。
ENFPはINTJと同じトリプル・ムーブメントなので、意思決定のスピードが速い。INFPは自分のペースで進めるように、物事をコントロールする。どちらのタイプも快適でいることを重視し、自分の気持ちを理解しており、他人の意図と干渉しないように自分の信念を守る。どちらにとっても真実は重要ではなく、自分が何を信じているかが重要である。ENFPは他人の信念に基づいており、INFPは個人的な哲学に基づいているが、いずれにしてもそれは真実ではない。
ENFPはNeヒーローなので、他人が何を望んでいるかが全てである。彼らは他人の運命を認識しており、それについて楽観的である。「あなたにはこれができる」「この選択肢がある」と無責任にそそのかし、靴にへばりついたガムを売りつけようとする。ENFPは全てのタイプの中で最高のセールスマンである。Neヒーローは欲望を押し付け、他人に欲望の炎をかき立てる。彼らはNeヒーローとTeチャイルドで、それを首尾よく実行し、人々を魅了することができる。
外向的直観は人々にやる気を与え、意志力を養うことに力を注いでいる。劣等Siはそれを義務として認識しているからである。販売のため、あるいは自己改善や自己実現のためには、そうする義務がある。そしてTeチャイルドはそれを見せびらかすことを好む。ENFPが究極のライフスタイルに到達し、人々がそれを高く評価すれば、ブランドになる。高級車や凄そうな肩書を見せれば、大衆がENFPを高く評価しているように見える。それが人々が望んでいることであり、それを動機づけるのがENFPの義務である。ENFPが過去にやったことを、人々もやりたいと思うだろう。なぜなら、それでENFPは良い気分だからである。
INFPのNeペアレントは将来に対して悲観的で、他人の望みに対しても批判的である。ただし、彼らはそれを口外しない。もし他人が失敗して評判を落とすことがわかっていても、黙っている。Feネメシスは他人の気分が悪くなることを心配している。そうすると必然的に自分の気分も悪くなるからである。だから彼らは何も言わない。黙って他人を裁くのではなく、警告するべきだろう。
Neヒーローは間違った方向へ進む人間を正すのは自分の権利だと思っているが、Neペアレントはしばしばそれを見逃す。他人の未来よりも、状況について自分がどう感じるかの方が重要である。もしも相手が悪い反応をしたら?彼らは自分がアドバイスすることにエネルギーを注ぐよりも、相手に主導権を握って欲しい。INFPが開始するには潜在意識ESTJか無意識ENFJを使わなければならないが、支配的過ぎると思われると、揉め事が起こって自分の気分が悪くなるかもしれない。
劣等Teはレッテル貼りを恐れて、口を閉ざす。彼らは自分が口出しすべき立場か疑問を抱いているので、安全策を取る。ENFPは楽観的なので、危険を察知すると問題を解決しようとする。巻き添えになって自分が嫌な思いをしたくない。INFPはそうなっても構わないと思っている。Siチャイルドは嫌な経験を我慢できるからである。問題を予見できるなら、それを警告する義務がある。成熟したINFPはその道徳的義務を自覚しているが、そうではないINFPは誰かが声を上げてくれることを祈っている。そうすればスポットライトを浴びなくて済む。ENFPはスポットライトを浴びることを好む。
Fiヒーローは何が良いことで何が悪いことかを信じるかどうかに全力を尽くしている。Tiヒーローが思考と論理を習得するのと同様に、彼らは非常に高い道徳観念を持っている。FiヒーローとSiチャイルドが組み合わさると、INFPはマスコット的な可愛らしさを醸し出す。アニメキャラのモチーフはINFPである。そしてNJたちはそれに夢中になる。
ENFPは全ての人の未来について楽観的で、別の未来に導こうとするが、INFPは他人の無責任を認識しており、渋々義務を果たす。Siチャイルドは劣等Siより多くのことを覚えているので、必然的にそうなる。NeとSiは同じ軸上にあるため、親は子供を守るために悲観的になる。Siチャイルドは楽観的で早熟な場合がある。劣等Teも同様に悲観的で、INFPは他人の考えや信念に不安を感じている。そのため彼らは情報源を引用して、出典を提供することを好む。何かを信じているなら、その裏付けを示さなければならない。
私の観点から言うと、それが真か偽かが問題である。Tiデーモンは論理やロゴスを気にしない。彼らが気にするのは信念である。劣等Teは信念が間違っていることを恐れるため、それが信じるに値する証拠を持っておきたい。そうすれば安心して信じられる。しかし、それを検証するために時間を費やすつもりはない。誰かが統計やグラフを使って良いパフォーマンスをすれば、INFPは気分が良くなり、その人を信じてしまう。
幸いにも、INFJはINFPの信念を検証し、ふるいにかけるために存在する。INFPは皆が信じていることを信じるので、トラブルに巻き込まれることが多い。彼らは知的に怠惰になって、実際に言われていることよりも、その情報源を気にする。その結果どうなるか?INFPにはENFJの影があるので、教育界には多くのINFPが存在する。そのINFPは子供たちに出典を引用するように教え、子供たちは独創的なアイデアを持つことができない。それが社会の崩壊に繋がる。
とはいえ、情報源を引用しないことも知的に無責任である。私が発信している内容の大半は、誰かの引用である。出典を勉強せずに、新たなものを生み出すことはできない。しかし情報源を引用するのに多くの時間を費やしていると、それが真実かどうか検証する時間はなくなる。そして信念を真実として受け入れてしまうのである。INFPは大衆の無知を象徴するタイプである。ロゴスを教えれば人々は賢くなるだろうが、どの社会も人々が賢くなることを望んでいない。賢い市民がいたら、その社会は崩壊する。だから代わりにINFPを支持し、ロゴスより出典を重視するのである。
キリストとユダヤ人の戦いを考えてみて欲しい。イエスはロゴスを使っており、ギリシャ人を好んでいた。ギリシャ人はギリシャ哲学を持っていたためである。使徒パウロは、聖書は全て神の息吹によるものだと言っている。それがキリスト教徒が聖書を神の聖なる言葉として信じる理由である。しかしイエスは、聖書の中に救いはないと言った。これは矛盾である。Tiチャイルドはロゴスを使ったので、ユダヤ社会の指導者たちは不快になった。彼らは経済、社会、ステータスに基づいたNFPの信念システムを採用していたが、イエスはそれを切り裂いたのである。
これらの人々が教えていることを、誰も検証していなかったので、イエスは市民たちの人気を得た。しかし彼が真実を語ったことで、ユダヤ人指導者たちの嫉妬を引き起こし、彼らはイエスの殺害を企てたのである。劣等Teは強力だが、危険でもある。潜在意識ESTJに力を与えると貢献する可能性があるが、彼らが作り出すのは信念の文化である。潜在意識ESTJはそれを真実だと信じることはできても、検証することはできない。
Fiデーモンは検証に力を注ぎたくないが、ENFPは楽観的なので検証できると信じている。しかしTeチャイルドは結局できずに、同じことを繰り返すことになる。つまり、出典の引用である。ENFPは本を読まなければ成功できない。NFPは政治力、精神力、社会的力を獲得できるが、それは彼らがパワーの仕組みや力学を理解しているからである。Teチャイルドや劣等Teはそれを行使できる。そして読書や知識の収集によって、個人的な権力を高めることができる。その知識を誰と共有するかも重要である。
ENFPは自分が寛大なように振舞っているが、最高機密は決して漏らさず、 権力の地位を維持する。知識はトレーディングカードのようなものである。私にはロイヤルフラッシュがあるが、それは黙っている。相手にはツーペアがあり、ストレートやフラッシュを手に入れて嬉しそうだが、ロイヤルフラッシュには勝てない。仮に幸運に恵まれてロイヤルフラッシュを完成させても、私にはそれが100組ある。それがNFPのパワーの源である。他人の出典を全て集めれば、最強のロイヤルフラッシュが完成する。
INFPの大学教授は研究に自分の哲学を織り交ぜており、社会がそれを検証せずに受け入れることで、腐敗する可能性がある。これは伝言ゲームのようなものである。誰かが出典を引用すると、それがリツイートされ、何度も共有されて、皆がそれを信じるが、検証する人は誰もいない。これが人生の縮図である。Tiユーザーは検証しなければならないが、特にSFJは乗り気ではない。彼らにとっては、SPの信念を信じた方が快適である。潜在意識NTPは常にオンになっているわけではない。
一方、リアルNTPは常に検証しているが、社会から見ると奇妙な存在である。NTPの観点からは社会が奇妙である。同じことがINFJにも起こる。ガンジーは社会を検証した結果、孤独な隠遁者になった。イエスも同じような経験をしたに違いない。大衆にはロゴスが欠如している。INTJも信じていることを全て検証しなければならない。ISTJも同様だが、彼らは怠惰になって、検証しないことがある。大多数のタイプはロゴスを気にせず、検証しない。検証するのは少数派と呼ばれるタイプだけである。
NFP自身は検証しないタイプなので、それをやってくれる人が必要である。そうしないと彼らは正直さを保てず、嘘を吐いていることにも気づかない。だからこそ、NFJやTiユーザーがNFPの信念を検証するべきである。あなたの信念は真実ではなく、もうそれを信じるべきではない。NFPは何度もその経験を繰り返す必要がある。NFPにはSiがあるので、自分の信念に満足しなければならない。彼らは常に快適でありたいので、誰かが「あなたの信念は間違っている」と指摘すると、腹を立てて、その人から離れようとするだろう。現実はNFPにとって優先事項ではない。
特にドリーマーのINFPは、理想的な夢の世界に住んでいる。その崇高な世界は、実際に生きている現実より重要である。彼らは自分たちの現実を修正するのではなく、崇高なものがもたらされることを夢見ている。現実を修正する方法の一つは、個人的な哲学を発展させて、潜在意識ESTJを通じて他の人々に教えることである。それが彼らの存在理由である。または子供の為の信念を作成し、それをアレクサンドリア図書館のISTJで提供することである。
彼らの気分は、他人が自分をどう思うかによって決まる。FiとTeは軸で結びついているので、他人が彼らを高く評価すれば、彼らの気分も良くなる。NFPの自尊心は他人が自分をどう思うかに直結している。したがって、NFPを否定的に表現すると、彼らはあなたに興味を失い、一切の接触を断つだろう。しかしNFPの人間性を褒めて贈り物をすれば、彼らは歓喜する。それが真実かどうかは関係ない。このように思いやりがある振りをしたり、彼らの無意識にある秘密契約に働きかけることで、NFPを操ることができる。
NFPが予期せぬ贈り物を受け取った時は注意した方がいい。贈り主はあなたを利用しようとしているかもしれない。ENFPは自分の快適さや新しいことを開始するのに、不安を感じている。彼らは成長するために自制心を持ち、快適ゾーンから出なければならない。ENFPをやる気にさせるためには彼らを不快にさせて、動かざるを得ない状況に追い込む必要がある。ENFPは義務を負わせることで機能する。追い詰められることで劣等Siが活性化して、ISTJになるのである。
INFPは追い詰められても、Siチャイルドで心地よい均衡を保とうとする。彼らは他人から高く評価されることを望んでいる。軸だけではなく、軌道と結びついた欲求もある。Feネメシスは他人の気分を心配しているが、それは他人が自分に良い印象を持つことで、Fiヒーローの気分が良くなるからである。ENFPは自分の将来を心配している。あるいはINFJの影で、自分に価値がないことを恐れている。イエスはオリーブ山に行く前に祈ったが、彼は死ぬことを心配していた。しかし、全てを実現するためにそうすることを選択したのである。
そしてNiネメシスは自分の将来を心配している。明日は十分に良い気分になれるだろうか?有能であれるだろうか?彼らは常にそれを心配している。INFPは相手が自分を良い人間だと感じてくれるか、自分が社交上のルールを破らないか心配している。INFPは自分の望みに対して批判的なので、誰かが自分を慰めてくれることを望んでいる。本当に必要なのは、Tiチャイルドに批判されることである。その真実の炎によって、INFPは不快になり、堕落して道徳心を失うことを妨げられる。
もうひとつの利点は、INFJのFeペアレントがINFPに自信を持たせようとすることに気づくことである。一方、ENFPのFeクリティックは他の人がどう感じるかを批判する。ENFPは罪悪感を抱かされることを好まない。INFPは自分が罪を犯しているかもしれないと認識しているが、ENFPはそれを批判し、人々が罪悪感を抱かせて自分から金をむしり取ろうとしていると受け止める。Fiペアレントは自分が常に良い人間であると自負しており、他人の道徳性を批判する。ENFPは自分が他人より良い人間だと信じている。
Tiトリックスターはそれが正しいかどうか検証できない。考えるよりも感じることに忙しいので、できないのである。それがENFPが堕落する理由である。彼らは自分の信念体系に安心し、視野を広げようとしなくなる。全てを理解したので、潜在意識ISTJの知識を他人に伝えるのが面倒なのである。ENFPは自分の信念体系を検証する術がないので、そのまま堕落する。シャドウINFJの悪徳である腐敗が影響し、ENFPは利己的になる。
加えて言うなら、ENFPに周りを気にするように強制したり、良いパフォーマンスをさせようとしてはならない。彼らは自分がしていることしか追跡できないし、他人がしていることは目に入っていない。物理学も履修していない。劣等Siは何度も練習することでツールを扱えるようになるが、同じタスク・同じ領域にしか対応できない。今までやったことがないことを頼まれても迷惑である。Seユーザーはツールを手に取ると、直感的に使用方法を理解できる。ENFPはそうではない。ひとつのツールはひとつのタスクにしか使用できず、タスクごとにツールを習得する必要がある。
Seデーモンがプレゼンテーションをしても、彼らは聴衆の経験に興味がない。照明やビジュアルを整えるために、Seユーザーに手伝ってもらう必要がある。INFPのSeトリックスターはISTPのような職人になりたいが、何度も挑戦して、いつも失敗する。しかしSiチャイルドは学習能力があり、ENFPより習得が早い。Seユーザーにやり方を教えてもらえば、Siチャイルドで物理学に対処できるようになる。同じタスクを実行するたびに、ホームに戻ったように感じて、INFPは安心する。
劣等Teを高く評価せず、思いやりを持たずに検証を強いると、彼らは思慮深くなり、ハンマーで頭を殴ってくる。そうならないようにあなたが思慮深くなり、INFPの気分を良くしないといけない。すると彼らは感謝して自分を高く評価し、物事を深く考えない。ENFPのことは快適にして欲しい。彼らが不快になると、超自我ESTPが支配的になり、あなたを物理的に破壊するだろう。
NFPがロゴスではなく信念の文化を持つことに言及する人は殆どいないが、これは重要なことである。ギリシャ哲学は何千年も前にこれを達成しようとしており、それがイエスが同胞よりもギリシャ人を好んだ理由である。
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