今回はISTPを良い気分にするにはどうすればいいか、である。NFやSJのような協調型にとっては重要な問題であろう。彼らの気分を良くすれば、協調してくれるかもしれない。これは実際には非常に簡単なことである。

ISTPは劣等Feで他人に受け入れられなかったり、好かれなかったりすることを恐れている。受け入れられないと感じると、人生全体をその場限りの刺激や快楽で過剰に埋め合わせようとする。彼らの気分を良くしたいなら、彼らを受け入れることである。それは難しいことではないが、多くの人々はそれをやろうとしない。

傍から見るとISTPは頑固でプライドが高いが、これは普通のことである。彼らの気分を良くするには、ISTPは自分の気分をそれほど気にしておらず、気分に基づいて決定を下さないことを理解する必要がある。彼らは他人にとってそれが良いか悪いかは気にするが、自分自身にとって何が良いか悪いかは重要ではない。

彼らの気分を良くしたいと思って、それを実現できたとしても、それは一時的なものに過ぎない。劣等機能は乳児である。乳児は哺乳瓶が好きで、抱っこが好きで、疲れたら眠る。世話をされないと夜泣きをして眠れなくなる。人が赤ん坊の泣き声を好まないように、劣等機能の泣き声も好まない。これが悪化すると認知軌道の働きで、デーモンがやってくるだろう。

だから劣等機能の扱いには注意しなければならない。彼らのFiデーモンはデフォルトで何も好きではなく、自分自身でさえ好きではない。自分が自分を好きではないので、他人も自分を好きではないと思い込んでいる。このため、ISTPは他人に受け入れられないことを恐れている。彼ら自身が自分を受け入れていない。他人はこれを助けることができず、彼ら自身が対処するしかない。

人生で何をするにしても、自分の良い面も悪い面も受け入れる必要がある。そうでなければ幸福になることはできないし、異性との健全な関係も築けないだろう。しかし、ISTPにとってそれは非常に困難である。彼らは自分自身を嫌っており、Fiデーモンのせいで自分を受け入れることができない。

だから彼らは外部から受け入れられる必要がある。ISTPにとって、自己受容は何の役にも立たない。ISTPを気遣いたいなら、彼らに感謝することである。人はしばしばISTPの意図を考えず、ISTPが何かを欲しているから役に立っているだけだと思う。それは多くの場合において真実だが、そうではない時もある。これはISTPにとって珍しいことである。ISTPでも見返りを期待せずに与えることはできる。そういう奇跡が起こったら、「ありがとう」と感謝を伝えることが大切である。それがなければ人生は崩壊し、喜びを感じられずに、憂鬱になってしまうだろう。

誰も自分に気づいてくれない。誰も自分を評価してくれない。誰も自分のことを好きではない。だったら、そんなことを気にするのは馬鹿げている。同時に彼らは自分が人々に好かれていないことに気づいている。人々は彼らを受け入れず、ISTPはその事実をプライドで覆い隠し、異常に頑固になる。そして誰の言うことも聞かない老人のようになってしまう。

彼らは自分の人生において他者を支配し始める。自由を確保するには、他者を支配することが不可欠である。これを回避するには、彼らに感謝するしかない。ただし、彼らは言葉にはそれほど関心がない。何かしらの行動とセットで、ISTPのためにそれをやってあげたことを伝える必要がある。それは予期せぬサプライズのようなものである。彼らが何かを与えた後に、あなたも何かを与えるのである。ISTPは良い気分になるだろう。

彼らは本当にそれを愛している。彼らにサプライズをしてあげたり、価値のある贈り物をしたり、特別扱いする。彼らに良い気分になってもらいたいなら、ISTPを特別扱いする必要がある。それほど難しくはないだろう。感謝の気持ちとは、言葉だけではなく行動で表現しなければならない。

そうすることで、ISTPはそれを現実と認識する。ISTPの人生には偽善的な人間が大勢いるが、そうではないことを証明するのである。そうしなければ、超自我INFPも偽善的になる。「他の皆が悪いことをしているのだから、自分も同じようにしなければならない」という感じである。彼らは他人がどんな行動を取っているか観察して、自分も同じように行動する。しかし、そのように生きるなら誰もISTPのそばには近づかないだろう。

誰もISTPを好きにはならない。人に好かれたいと思うならば、周りの人間が無責任な時に自分が責任を負うべきである。Tiヒーローがほんの少しだけ謙虚になれば、人生を本当に楽しめるようになるだろう。