今回はISTJ対INTJの比較を行う。アレクサンドリア図書館と何でも屋の対決である。INTJは何でも屋として全てをマスターできる、唯一のタイプかもしれない。何度も言っているが、自分や他人のタイプを判定するには、まず気質とインタラクション・スタイルについて理解して欲しい。
ISTJとINTJは、どちらも同じインタラクション・スタイルである。彼らはフィニッシャーとして、物事を終わらせることに集中する。彼らは新しいことを始めるのに非常に苦労するが、既に何かが進行している場合は、それを上手く完了する。彼らがブログをやるなら、一シリーズずつ完了してから次のシリーズに移るだろう。
彼らはどちらも直接的であり、反応して行動する。両タイプともに言いたいことを直接的に言い、会話の中で自分の役割を選択する機会を与えてくれない。情報提供をしないので、言葉数がかなり少なくなる可能性がある。おまけに、自分から他人のところへ赴くのではなく、人が自分の所へ来てくれることを好む。どちらもフィニッシャーでTeペアレントなのが混乱の元である。しかし気質は異なる。ISTJはSJ気質、INTJはNT気質である。カーシー、ベルン、モントゴメリが気質について構築した理論は、全てプラトンが基になっている。
ISTJは過去に焦点を当てており、義務に基づいている。ISTJはやりたいことではなく、やるべきことをやるが、INTJはその逆である。INTJは独創的だが、ISTJはそうでもない。ISTJは非常に忠実で賢明なタイプである。この二タイプは最も相性が良いわけではないが、上手く連携することはできる。
心理機能の観点から見ると、Siヒーローは自己規律の源である。ISTJを動機づけるには、義務を課す必要がある。INTJは逆である。彼らは意志の力によって欲望を追求する。INTJには集中力があり、ISTJには自己規律がある。ISTJはやるべきことをやり、INTJはやりたいことをやる。これは彼らの意識の頂点であり、自我への入り口である。しかし、これは神の機能ではなく、我々が死すべき人間であることは残念である。
Siヒーローは過去に関する機能である。ISTJは非常識な記憶力を持っており、彼らは全てを覚えている。ISTJは長期記憶にアクセスする能力があるが、INTJは短期記憶のメモリしか持っていないので、忘れっぽい。彼らがトーテムを持っておけば、物理的なオブジェクトを手に取った瞬間、サイコメトリーのように記憶を抽出することができる。Seユーザーが他の人に経験を与えたり、思い出を共有するのはそのためである。自分が体験することではなく、誰かと共有する必要がある。だからINTJは他の人に良い経験を与え、トーテムを作り出そうとする。
潜在意識ESFPはとても陽気である。ジョークが得意で、人をからかうのが上手いなら、あなたはISTJではないだろう。潜在意識ENFPは将来的に起こることを恐れている。彼らは全てを覚えている。「以前に起こったことは全て再び起こる」という時間の第一法則を思い出してもらいたい。彼らは他人の意図を恐れており、その恐怖から異なる意思決定が行われる。もし恐怖を克服できれば、最終的には驚くべき予測能力を持ち、Fiチャイルドの道徳は他の人の知性を高めることを提唱し始める。
INTJは戦略を開発することによってそれを行い、ISTJはアレクサンドリア図書館でそれを行う。ISTJには常にソースを引用する責任がある。真実だったとしても、引用源がなければISTJに話を聞いてもらうことはできない。しかしISTJは形而上学を知っている。まだ公表されていないので引用できないだけかもしれない。ISTJは図書館司書になりたいのだろうが、それは知識を一か所にまとめて保存しておけば、自分が安全だからである。Siヒーローはそのシステムに従っている限り安全である。しかしシステムがハッキングされれば、精度は低下するだろう。誰もが出典を引用することに期待するのはやめた方がいい。これは全てのNFPとSTJに該当する。
ISTJと関係がある場合は、できるだけ快適に過ごせるように取り計らい、常に自分の意図を表明するといい。INTJの場合は異なる。彼らは非常識なパフォーマンス不安を抱えているので、INTJに安心してもらう必要がある。彼らは常に良い経験を提供できるわけではなく、悪い経験を与えることを恐れている。INTJには、あなたが彼らと居て快適であることを伝える必要がある。ISTJは自分が快適になることを重視するのに対し、INTJは自分の快適さには関心がなく、相手の快適さを重視する。
Niヒーローはどんな状況でも意志の力で乗り越えることができるが、Siヒーローはどんな状況でも耐えることができる。ISTJはどのタイプよりも長持ちする。INTJはどんなことでも進んで道を見つけ、常にやり遂げることができる。Niはソース機能なので、外向機能よりも有利である。NeヒーローがINTJの進路を逸らそうとしても、一日の終わりに自分がやりたいことをするという選択肢は残っている。彼らには常に選択肢がある。
Teペアレントは、部屋に入ると他の人が何を考えているか、すぐにわかる。彼らは合理的思考を重視し、データや統計を見て適切な意思決定を行う。この二人は優れた分析を行うが、特にISTJは、弁護士や会計士として非常に優れている。プロセスは毎回同じであり、彼らは同じであることに深く満足している。戦略は毎回同じではないので、INTJはその状況によって適応するが、ISTJは同じことを繰り返すことに慣れている。全てはプロセスに従うことである。
ISTJは誰よりも責任と、責任を回避することを意識している。彼らは法律違反に敏感である。ISTJがアレクサンドリア図書館の管理にになったり、法律の管理者になったり、財政の番人になるつもりなら、他の人々のアイデアに耳を傾けて、常に新しい本を読まなければならない。これらのタイプは本を読む必要があるが、ISTJは本を読んで新たなアイデアを生み出す必要がある。ISTJが全てを記憶することで強力になるのと同様に、INTJは本を読むことで強力になる。彼らはあらゆるスキルを習得できるが、何の達人でもない。8回の身分詐称を行ったフランク・アグバネイルのようなものである。
どちらのタイプにもFiチャイルドがあり、これは道徳的な羅針盤を持っていることを意味する。この手のタイプは場合によってはナルシストであり、社会的に無能でさえある。INTJは無能であることはプライドが許さないので、Fe嫌いが多い。この二タイプは社会規範の意識がないので、トイレで仕事の話をしたり、延々と自分の話ばかり開陳する危険性がある。Siヒーローは過去の失敗を覚えておくことができるが、INTJは時間の経過と共に失敗の数が積みあがって行くだけである。あなたが常に社交的な失敗をしており、以前の失敗を覚えておらず、同じ失敗を何度も繰り返しているなら、あなたはINTJである。
これらのタイプはどちらも倫理を意識していない。彼らは個人の価値判断を認識しているため、他人の価値判断に気づかない。他人が何を重要視するかはどうでもよい。ISTJとINTJはこの問題に苦しんでいるが、INTJの方が重症である。また、これらのタイプはTiクリティックを持っているが、ISTJが新しいアイデアに抵抗を示すのは、これが理由である。INTJはNT気質なので、ENTPシャドウで新たなアイデアを考案し、自分の戦略に組み込むことができる。ISTJにとって、耳慣れないアイデアは真実ではないことを意味する。ISTJに提出されるまでに、アイデアは当初の独創性を失っていることだろう。
ISTJは常に最先端に遅れを取る。しかし彼らのFiチャイルドは道徳的な方法で、弁護士、会計士、医師などの伝統的な役割を果たそうとするだろう。Teペアレントの論理的根拠により、彼らは自分の信念に非常に集中する。この信念は真偽とは何の関係もないが、コミュニケーションや説明がない限り、認識は真実になる。Tiクリティックは信念を検証する必要があるため、ISTJは出典の引用を求める。何かに裏付けられていない限り、彼らはあなたの言うことを信じられない。オリジナルのアイデアを信じるためには、出典が必要である。この二タイプは一度何かを信じたら、そのために墓場まで戦うことも辞さない。
全ての信念を検証し、全ての出典を確認すると、ようやく彼らは自分たちの信念を墓場まで守っていくことができる。彼らは自分の信念に責任を持たなければならず、誰もが自分の信念に無責任であることを理解している。ISTJやINTJが未熟な場合、自分の信念を検証しないリスクがある。その結果、INTJは非常に騙されやすくなる可能性がある。ISTJは他人の意図を既に恐れていて悲観的なので、それほど心配していないが、Neネメシスは他人の意図を心配する。若い頃のINTJは騙されやすく、そのせいで危険に晒される。彼らを擁護し、信念を検証するTiクリティックが機能しないので、他の人々の言うことを鵜呑みにする。INTJが他人の意図を勘繰るのは、悪意ある他人から自分を守るためである。劣等Seは忠誠心を求めるので、不誠実から身を守ろうとする。INTJにとって忠誠心は重要である。
INTJは自分たちが偏執的であることを認識しなければならない。注意しないと、被害妄想が行き過ぎて、忠実な人々を追い詰めることになる。彼らは目が覚めて、自分の間違いに気づくだろう。そしてINTJをゴミ箱に捨てて、二度と関わらないようにする。一方、ISTJが心配しているのは物理的環境である。特に女性はクリーンフリークになる。彼らは他人の外見を心配し、他人が自分の住環境を汚染することを心配する。Seネメシスは短期記憶についても心配している。だからINTJは反応が速いが、ISTJは遅い。
Niデーモンに何がしたいか訊ねてはならない。ISTJを育てている場合はしつけをし、INTJを育てている場合は選択の自由を与える。そしてISTJが忠実であることを褒めて、名誉あることをしていると伝える。SJは常に名誉の為に軍隊に所属している。ISTJには常に自分の意図を伝えることで、彼らは尊敬されていると感じる。それについて警告する必要がなかったとしても、彼らは教えてくれて感謝するだろう。もしその計画が危険なものだと感じられたら、彼らはリスクに対して気分が悪くなるだろう。
しかし、それすら伝えなければ超自我INFJは自分の知恵を使ってあなたを破壊し、あなたに関する噂を他の人々に広めるだろう。それだけでなく、彼らは物理的環境も破壊する。超自我INFJは狂ったように激怒し、自分がやりたいことを何でもやる自由を行使する。これを避けるためにはISTJに情報を伝え、警告を与える余地を提供することである。INTJには彼らが良い経験を与えてくれていることを伝え、フィードバックを与える。彼らは最高に効率的なツールになりたいと思っている。彼らはあなたが始めたことを完了し、改善し、戦略を作成・実行する。しかし、あなたが代わってそれをやってしまったり、選択の自由を奪えば、Siデーモンが登場するだろう。
INTJに過去について訊ねてはならない。ISTJには過去の話をしてもいいが、彼らが望むものについて触れてはならない。超自我ISFJはあなたを破滅させる絶対的な正義を信じるためである。INTJはそれが良い経験であったか、悪い経験であったか、定期的なフィードバックを必要としており、常に正直であることを求める。彼らが自分を改善し、良くなるために真実が必要である。もしINTJから改善する機会、物事をやり遂げる機会、卓越性を求める機会を奪ったら、あなたは失敗するだろう。そしてINTJはあなたの責任を追及する。動揺すると彼らのデーモンが活性化して、あなたが彼らの未来を破壊すると思われるだけである。
これがISTJとINTJの違いである。ISTJにはやるべきことをやらせ、INTJにはやりたいことをやらせる。ISTJは義務と名誉を、INTJは意志と欲望を重視する。ISTJには行動する前に意図を伝え、INTJには行動した後にフィードバックを提供する。さすれば彼らと素晴らしい関係を築くことができるだろう。
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