タイプの比較シリーズも終わりに近づきつつあるが、今回はISTJとISFJの比較を行っていく。この2タイプはどちらも守護者であり、具体的に正しいプロセスに従う。
彼らは過去の伝統に焦点を当てているため、権威主義的になる可能性がある。これはSJが抱える課題のひとつである。MBTIテストはISFJのTiチャイルドをT型として判定し、ISTJの悲観的なTeペアレントをF型として判定するため、本来のタイプと逆の結果になることが多い。ISFJは考える人であり、ISTJは感じる人である。これは問題を引き起こすことがある。
どちらも内向型だが、ISTJは率直に行動し、ISFJは情報提供を制御する。ISTJはプロセスを重視するが、ISFJは結果ごとにプロセスを開発する。ISTJのプロセスはどんな結果にも適用できる。それは経験を積むほどに洗練され、何かが起こると、そのマスタープロセスを迅速に適用して問題を解決する。行動型の動きが速いのは、プロセスがひとつしかないからである。
制御型は結果ごとに望ましいプロセスを考案しなければならないので、時間がかかる。ISTJは非常に直接的で、会話の役割を選択し、相手に解釈を委ねない。ISFJはトリプル・インフォマティブなので、相手に読解力を要求する。彼らは常に遠回しに話す。ISTJは潜在意識ENFPでアイデアについて話そうとしている時以外、言いたいことを明確に表現する。ISFJは自分が言いたいことについてのヒントを出す。ISTJは男性的なタイプで、ISFJは女性的なタイプである。
ISTJはフィニッシャーなので、新しいことを始めるのが苦手だが、始めたことは終わらせる。ISFJはバックグラウンドタイプなので、舞台裏に隠れているのが快適である。この2タイプの共通点は、一種の物理操作能力である。彼らは特定の物質をさらに小さな物質に収める収納能力を持っている。彼らは過去にそれがどのように収納されていたかを思い出し、SiヒーローとSeネメシスの認知軌道を利用して、物理的環境を操作することができる。
彼らのクアドラは少し異なる。ISTJはデルタ・クアドラの一部であり、機能スタックにはSi-Neがある。彼らはTe-Fi軸に依存しているので、非常に道徳的な人々である。彼らにとって標準とステータス、資格は非常に重要である。オズの魔法使いのかかしは、脳を持っているという証拠が必要である。そのため、証明書というシンボルを要求する。Teユーザーとは、資格や出典を引用できるかどうかで、相手を信じるか決める人々である。
私が真実を話すと、Teユーザーの気分は悪くなる。そして彼らは私を信じないことを決めるが、そうすることで彼らは愚かになっていく。しかし、それを選択したのは彼ら自身の責任である。Teユーザーは真正性を大切にすると主張するが、実際に気にしているのは資格と出典である。これは彼らのちょっとした偽善だが、Teユーザーにとっては信頼性が重要である。情報源や肩書を確認しないと、安心して信じられない。
ISTJは信頼性を気にするが、ISFJはそうでもない。彼らが気にするのは自分の役割である。どちらもSJで安全性に重点を置いており、恐怖によって動機づけられることがある。どちらも全タイプの中で最も忠実だが、恐怖によって芯がなくなることがある。Siヒーローは信仰心を持ち、やる気を出すべきである。彼らは他人が何をしたいのか、何が起こるのか、形而上学を恐れている。ISJにタロットカードを見せると、彼らは危機を察知し、形而上学的「もしも」に怯えて、部屋から飛び出すだろう。
Siヒーローは、他人がやるかもしれないことや、まだやっていないことを恐れている。Siヒーローは内なる悪魔に信仰を置くことはできるが、希望を持つように求めてはならない。彼らは信じられる何かを持っている必要がある。そうでなければ、彼らは停滞し、完全に価値を失う。
ベテスダの池で足の不自由な男が癒しを求めて座っていると、イエスがそこに来て「立ちなさい」と言った。その男は実際には病気ではなく、精神的な問題で歩けなかったのかもしれない。あるいは弱者である自分の立場に満足していたのかもしれないし、歩く力があることに気づいていなかったのかもしれない。信仰とは望んでいることの証であり、目に見えないものの確信である。どれだけ形而上学を恐れていても、自己規律によって未知の体験を自分に強いて、快適ゾーンから抜け出さなければならない。
恐怖を乗り越えなければ、決して自己実現には到達できないし、幸せになることもできない。停滞したミニマリストになるだけである。どちらもSiヒーローだが、内向的感覚は自己規律の源である。過去や長期記憶に関する知識でもあり、Siヒーローは誰よりも多くのことを覚えることができる。どんなテストも二分法に依存しているので、この2タイプを区別するのは難しい。
これらのタイプは、SPが複数の異性と性的関係を持つことを許し、忍耐する能力を持っている。彼らがSPと関係を持ったのは1度きりだが、何年たっても忠誠心を持ち続け、そのSPが戻ってくるのを待っている。それは回避性愛着スタイルである。SPがキレたとしても、時には権威主義を強制して、責任を取らせる覚悟が必要である。女性のSiヒーローにとっては特に重要である。男性に挑戦するのは、成熟した女性の責任である。
女性は陰であり、混沌を象徴している。つまり陽のエネルギーに挑戦するのが、女性である。Siヒーローは常識の国に住んでいるので、彼らに真実を告げる勇気のある人間は誰もいない。SJは多数派なので、意見が対立した場合、彼らが勝利する確率が高い。確証バイアスのため、彼らは人の話に耳を傾けない。ISTJのTeペアレントは出典と多数決の論理である。彼らはデータや統計、参照点を集めて歩くアレクサンドリア図書館となる。Teペアレントは多くの情報に精通しており、具体的な問題を詳しく知っている。彼らは財務計画、金融システム、医療情報、安全性や法律などについて、他者に意見を提供できる。
ISTJは社交的に十分な規格を満たしていないが、Fiチャイルドには道徳的な羅針盤がある。それがISFJとの違いである。ISFJは正しいことをしようとするが、INFJと同様に道徳的ではない。ISTJはINTJと同程度に強い道徳的信念を持っている。ISFJのFeペアレントは倫理的であり、皆がどう感じるかを常に追跡している。ISTJが追跡しているのはデータや出典、時事情報である。そして各々の追跡した情報から、相手を信頼できるか、相手に忠実であるべきかを決める。
ISJは常に人々に警告を与え、彼らが気にかけている人々を保護しようとする。ISTJは他人の考えを守り、人々が知性を保ち続けられるようにする。ISFJは他人の社会的状況や関係を守り、皆の気分を良くしようとする。ISFJがあなたの意志に反して家族の伝統行事に参加させようとするのは、社会的交流を守るためである。彼らは家族が崩壊することを恐れている。Siヒーローが何かを恐れている時、Seネメシスを使って、人々の意志に反することを強制する。
だからこそ彼らはSPと一緒にいる。SJはSPに望まれたいのである。しかしSJがSPに忠実だったのに、SPがSJを望まない場合、彼らはSPの意志に反してそれを強制する。さもなければ、洞窟にこもって、SPが彼らのところに戻ってくることを神頼みする。嘆かわしい限りである。特にNTJは人を選り好みし、自分を棚に上げて他人を判断するが、隣人を理解し、愛することのできる人間こそ本当に有能な人材である。
SPもN型に対して同じことをする。彼らはめちゃくちゃ普通の人なので、N型は形而上学的すぎる、抽象的すぎると感じる。SPの言う「他人に理解されない」は、趣味が合わないとかそういうレベルの話である。SP自身は他人を理解しておらず、現実に合わせて他人を矯正しようとする。彼らは他の人が何をしているか観察して自分がやることを決めるので、N型のような変人が周りにいては困るのである。
ISFJのTiチャイルドは常に何かを考えており、その考えを共有すると人を遠ざけてしまう可能性がある。人々はそれを望まない批判と受け取るからである。劣等Neは他人が何をするか恐れるので、ISFJは他人の意図について結論を急ぎ、「やられる前にやれ」とばかりに恋人を裏切る。ISTJは論理的誤謬を行い、光の速さでレッテル貼りをする。そして相手を自閉症、ナルシストと勝手に診断するのである。
Siヒーローはどちらもレッテル貼りをするが、やり方が違う。彼らは仲間の人間を理解する責任から逃れようとしている。隣人を自分のように愛するよりも、ラベルを貼る方が便利である。新しいことをして、人々を理解するために時間と労力を費やす方が賢明であろう。
FiチャイルドはISTJを善良な人間に仕立て上げる。これは重要なことである。ISFJのTiチャイルドは真実を求めて、嘘を炎で焼き尽くす。誰もそんな話は聞きたくないので、ISFJは孤独になる。この疎外を防ぐには、ISFJが他人の意見を聞くことである。Teユーザーの信念を確認し、そこから真実を抽出する。より多くの意見を持つほど、内部の知識の塔は正確になる。私はTiヒーローにしては出典を確認する方だが、時々Teペアレントが事実情報を提供してくれることがある。彼らの信念はしばしば不正確だが、それでも役に立つことはある。
私は自分の考えを修正し、前進する。Fiユーザーには自己調整能力がないことが問題である。彼らは信念を変更する前に、複数の人々が同じ出典を信じていることを確認する必要がある。ISTJは内向型なので、人々から孤立し、情報を得られない。そして変化することができない。もし配偶者であっても、ISTJは複数の情報源が同じことを言っていない限り、それを信じない。彼らが信念を修正するには、長い長い時間がかかる。ISTJは些末なことに拘り、快適ゾーンから出ようとしない。
劣等Neが恐怖によって動機づけられることは、ISJが非常に浅はかで近視眼的になることに繋がる。Seネメシスは他人にプレッシャーをかけることを心配しているが、必要とあらば家族の伝統行事に参加することを強制する。あるいはデータや統計について考えるように強制する。時にはそれをやり過ぎて、あなたが何を言っているかわかっていないこともある。これは彼らの無知と怠惰のためである。この2タイプは何をすべきかわかっていても怠惰になり、義務を回避することがある。
Siヒーローが常に信仰に忠実であれば、絶対的な不屈の勇気を持つことができる。彼らは基盤となる地球、テラ・ファーマである。恐怖ではなく、信仰に基づいて決断を下すのが義務であると知らなければ、敗残者として人生を送り、45歳で初めてそれに気づくことになる。劣等Neは未来を恐れるが、Siヒーローはどんな苦難にも耐えることができる。彼らは誰よりも長生きである。
そしてSeネメシスは自分の利益の為にプレッシャーをかけ、人々の現実を破壊して、話を聞かせなければならない。特にSPに対してはそうである。SPは目の前のことにとらわれて、自分の決断の結果を予測できない。あなたはそれに気づいている。だからSPの無責任を戒めるのが、あなたの義務である。SPを自分自身から救うのである。
彼らの知恵が存在するクリティックはそれぞれ異なる。ISTJのTiクリティックは信念の検証を要求するが、Siヒーローは快適ゾーンで立ち往生する。INTJにはその問題はないが、ISTJは怠惰になり、既に知っていることを真実だと信じ始める。ISFJは社会規範や人間関係を完璧に把握していると思っているが、実際にはそうではない。彼らのモラルに問題があるからである。ISFJは腐敗し、SPに巻き込まれる。Fiクリティックは他人の価値観に基づいて腐敗する。皆の気分が良いことは、自分もしなければならない。あるいは、皆の気分が悪くなければ、やってもいい。
Fiクリティックが最高の道徳水準を自分に課すことを、Siヒーローが妨げる。そうすると快適ではないし、相互依存的な協調型としては、他人との馴れ合いが重要だからである。Siヒーローには自制心が重要である。自制心があれば、Fiクリティックは高い道徳基準を持ち、倫理的にあることができる。そうすれば堕落することはない。ISJは多数派なので、彼らが自制心を持つことが、社会にとって必要不可欠である。
ISFJは発明家になって、より良いテクノロジーを発明し、新しいプロセスを作成する。ISJは人類が立つ堅固な地盤である。Siは地球を表し、それをテラ・ファーマと呼ぶ。私たちがあなたの規律に頼るためにも、怠け者になってはならない。そしてFeトリックスターは、ISTJを社交的に無能にする。これはアレクサンドリア図書館とトレードオフである。ISFJも同様に、Teトリックスターによって、計算能力を奪われる。映画「グッドウィル・ハンティング」にはTeトリックスターの悲哀が描かれている。
ISFJは他人が何を考えているかわからないので、適切ではない時に自分の考えを共有しようとする。そして誰にも耳を傾けない預言者になる。Teトリックスターの悩みは、他人が自分と同じ結論に達していることに気づかないことである。
Niデーモンには何を望んでいるか訊ねてはならない。もしあなたを破壊したいという欲望を抱けば、彼らは陰謀を企て、あなたの評判を落としたり、人生を破滅に導くだろう。あるいは何らかのシステムを作り上げ、それを使ってあなたを排除し、正義をもたらす。これを避けるには、実行する前にあなたが何をするつもりか、彼らに伝えるべきである。
そうすれば、彼らは恐れることなく、あなたを信頼し続けることができる。彼らが望んでいるのは安全である。そのためには、事前に何が起こるかお知らせしてもらう必要がある。全ての情報を把握することで、ISJはあなたを信頼し、忠実になる。意図や情報を共有しないと、彼らは捨て鉢になり、もうどうにでもなれと言わんばかりに特攻隊に志願することになる。
Siヒーローが快適ゾーンから抜け出せず、停滞している場合は、本人に何かを望ませてはならない。あなたがやりたいこと、やる予定であることを彼らと共有するのである。ISJはやる気を出して、あなたがその将来を実現するのを手伝おうとする。彼らを信頼すれば、Siヒーローはあなたに忠実になるだろう。Niデーモンがやる気をなくしたり、あなたを破滅させようと画策することはなくなる。
これらのタイプは潜在意識に違いがある。潜在意識ENTPは発明的で効率的であろうとする一方、潜在意識ENFPは人類をより良くするための哲学を作成しようとする。超自我にも違いがあり、ISTJの超自我INFJは賢者である。悪魔の賢者は知恵を使って他人を滅ぼし、天使の賢者は神の知恵を他者に授ける。ISFJの超自我INTJは見事な戦略を考案するが、それを他人を陥れるために使うか、課題を解決するために使うかは発達度合いに依存する。
これが2つのタイプの類似点と相違点であり、どちらも人類の土台となる重要なタイプである。彼らがいなければ、我々は足場を失い、倒れてしまう。したがって、面白みに欠けていたとしても、彼らに敬意をもって接しなければならない。彼らはあなたを守り、義務を果たすために存在する。あなたの意図を伝え、彼らを快適にすることである。ISJはSPを快適ゾーンから追い出し、放蕩をやめさせる義務がある。SPの無法地帯を秩序的に制御できるかは、Siヒーローにかかっている。 自分の怠惰に屈しないように、自制心と自尊心を忘れないでもらいたい。
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