前回はINFPが鬱状態を脱する方法を紹介したが、引き続きINFPが夢を実現するにはどうすればいいか解説する。INFPはディズニープリンセスのように、杖を一振りするだけで願いが叶うことを望んでいる。
「サンドマン」のモルフェウスは果てしない夢を見る。彼はINFPである。モルフェウスは夢を叶えることができるルビーを持っている。これは魔法の杖のようなものである。ある人間がこのルビーを手に入れ、使い始める。彼の夢は人々が嘘を吐くのをやめることである。嘘を取り除くためにルビーを使うが、人々はその過程で全員自殺してしまう。
モルフェウス曰く、これは嘘の問題ではなく、夢の問題である。人から夢を奪うと、人類は生きる目的を失う。夢がなければ、自分自身を破滅させるのが現実である。INFPも例外ではない。彼らには生きる目的が必要である。INFPの認知的起源は権威である。彼らはしばしば、この暗い現実の中で無力感を覚える。彼らが経験する現実が、いかに不公平で気分を悪くするものか知っているからである。
INFPは現実を拒否する。多くの場合、彼らは現実を離れて自分の夢の国に住むことを決断する。そこで彼らは素晴らしい芸術家となり、心の中に自分の世界を創造する。彼らは夢想したものを全て現実に変え、より良い人生を手に入れたいと切望している。それが彼らが権威を求める理由である。権威や権力があれば、周囲の現実を強制的に自分にとって価値のあるものに作りかえることができる。
そのため、INFPは権力を渇望している。しかし無力感に囚われると、ベッドから起き上がれないほどにやる気を失い、人生を自己破壊することになる。なぜ彼らは怠惰になるのか?Niクリティックは自分に状況を変える力がなく、自分の望む人生を生きる力がないことを批判している。彼らは自分の望みを認識しているが、INFPは総じて高望みなので、それを達成する力や権限がないことにも気づいている。
ではINFPが夢を現実にするには、どうすればいいか?力や権威を獲得するしかない。しかし問題は、それらを手にすると人々と馴れ合うことができなくなることである。人々はINFPを権力欲が強い問題児だと非難して、その権力を奪おうとする。世の中の政治家の多くはINFPである。彼らは人々のために決断を下しているが、Seトリックスターは自分の苦しみしか認識しておらず、それを他人に投影することがよくある。
そしてTiデーモンは、他の誰もが自分と同じように苦しんでいると仮定するが、それは全く真実ではない。また権力を持たずに現実を謳歌している人々にも気づいていない。INFPが権力を行使することで、他人の苦しみを増やすこともある。ご存知のように、愛とは特別扱いのことである。人生で公平なのは死だけである。何かを愛するということは、他人に対して不公平になることである。
多くの場合、INFPは共産主義的な世界観を持っていることが多い。彼らは結局、全員を不幸にして、誰も幸せにしない。彼らがそのように権力を行使した結果、その権威はしばしば剥奪される。だからINFPは哲学や道徳原則を作り上げて、他の人々の生活を改善しなければならない。人々がそれらを採用すれば、それは知恵や道徳の標識となる。
ただし、それらは人々が自主的に取り入れなければならない。INFPは利己的な信念を持っているため、自分の痛みや苦しみを他人に投影し、他人も自分と同じように苦しんでいるという想定の下に、裁判官としてその苦しみを裁定し、権威を利用して他人に自分の信念を採用するように強要する。しかしFeネメシスとSeトリックスターは、他人が何を大切にしているか気づいていない。
彼らは人々が十分な価値観を持っていないこと、他人の苦しみに気づいていないことを心配している。そこがINFPの落とし穴である。INFPが夢を現実にするには、パワーが必要である。しかし多くのINFPは悪魔に魂を売り渡し、ファウスト的取引を行って、他人の意志に反した信念を強制する。権限が大きければ大きいほど夢を現実にする可能性は高まるが、それに伴ってリスクも大きくなる。
またINFPの夢は必ずしも全ての人にとって正しいことではない。人類から夢を奪ったら、誰も生きる目的がなくなる。つまりINFPが自分の夢を人類に押し付けるなら、彼らの夢を奪っていることになる。それはINFP自身や、彼らの身近な人々の破滅に繋がる。これがINFPの夢が世界に死をもたらす理由である。彼らと同じ夢を見ていない人間にそれを押し付けると、それは悪夢になる。
歴史上、INFPが夢を実現して、多くの人を救った例がある。彼の名前はヨセフという。ヨセフは兄弟から弱く、権利意識の強い、利己的な人間だと思われていたが、高い道徳心を持っていたため、父親から高く評価されていた。そのため兄弟たちは嫉妬して、彼を奴隷として売り払った。このINFPは奴隷となり、家族内で持っていた権威を剥奪され、エジプトに売り飛ばされたのである。
ヨセフは神から与えられた能力で、他人の夢を解釈するようになった。ついにファラオの夢まで解釈できるようになり、名誉を獲得して、エジプト王国で高い地位を得た。Neペアレントが王国に大飢饉が訪れることを警告したおかげで、エジプトの荒廃を防ぐこともできた。ヨセフは豊作の収穫を飢饉の為に備えるべきだと教えたのである。ファラオは彼に従い、エジプトは救われた。
INFPは他人の夢を使って警告を発し、それによって全ての人々により良い未来を作り、飢饉による死を防ぐことができた。恩恵を受けたのはエジプト人だけではない。多くの人々が物々交換でエジプトが蓄えていた食料を手に入れ、飢饉に苦しむ他の国の人々も生き延びることができたのである。これはヨセフのおかげである。
彼は自分の夢ではなく、誰かの夢と与えられた権威を利用して、大惨事を防いだ。INFPは権威や権力を自分の夢を叶えるために利用できるが、それを使って他人の夢を叶えることもできる。すると多くの国家、多くの人々に未来がもたらされ、彼らは救われる。それはINFPがパワーを使って他者の夢を実現させたからである。
それが夢の力である。これがニール・ゲイマンがサンドマンの中で伝えようとした教訓であり、INFPも同じことを学ぶ必要がある。夢を叶えるためだけに自分の力や権威を使うのはやめて、皆の夢を叶えるためにそれを使うべきである。もちろん自分の夢も重要だが、それが何かを見定める意志が求められる。もし自分の夢のために人類から夢を奪ったら、彼らはただ自殺するだけである。
したがって、未来を守り、保証するためには、INFPは自分の夢だけが重要ではなく、自分の夢を他人に投影するべきではないことを理解しなければならない。それはTiデーモンの傲慢さである。悪魔は謙虚になって、全ての人の夢に価値があることを理解しなければならない。その夢を実現するために自分の力と権威を使うかどうかは、INFP次第である。全ての夢が、人類の未来を切り開くことができる。
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