前回に引き続き、今回は判断の背後にあるシステムを紹介する。判断は意思決定を別の言い方に直したものである。Teは論理的根拠の弓として知られており、Tiは論理の剣である。Feは槍、Fiはメイスとして意思決定を行う。ギリシャ人はロゴス・エトス・パトスを提唱したが、実際にはひとつ足りない。「3しかないが、実際は4である」は色々な文化で見られる現象である。

知覚の背後にあるシステムと同様に、判断の背後にあるシステムにもインプット、プロセス、アウトプット、フィードバックが存在する。それぞれをTe、Ti、Fe、Fiが担当する。知覚機能と判断機能は認知兵器である。これは認知武装とは別の概念である。認知武装とは、認知親和性と認知兵器のことである。認知親和性とは心や魂、脳がどのような要素を持っているかである。基本的には知覚システムとは親和性がある。判断システムは兵器であり、意思決定におけるツールやテクニックでもある。

Teは合理的思考として知られているが、これはTiの無知を防ぐためでもある。インプットのないTi、あるいは合理性のないTiは非常に無知になる可能性がある。Tiは自分の聞きたいTeだけに焦点を当ててしまうリスクがある。これは無知への道である。論理的根拠は、不偏に焦点を当てている場合は非常に無知である可能性がある。偏りのない不偏などは実際には存在しない。これはバイアスとして知られている。

Level19のINFPの認知的発達で、この話について取り上げることになるだろう。言葉の世界の無知を減らし、知恵をもたらすことがINFPの目的である。しかし、何らかの理由で彼らは怠惰になることを選択し、偏りのない情報源を引用するために、自分の思考を全て外注する。インプットにおける最初のステップは、偏りが存在することを理解することである。公平はそれ自体が偏見だが、Teユーザーは公平が存在するという信念を抱いている。

その後に、全ての視点を検討しなければならない。情報源を確認し、人々が言っていることを比較して自分の価値判断を下し、原則や価値観を付与し、インプットを減らす。そうすることで、彼らのインプットは意見と呼ばれる。意見は遠距離武器のように、広範囲に広がる。Teユーザーが古い情報に依存している場合、あるいはエコーチェンバー現象に陥っている場合、彼らは情報を比較検討するのが面倒である。

インプットは剣で切り刻まれ、処理される。誰かがTiを使う場合、両刃の剣は相手だけでなく自分も傷つける。これが批判に偽善が付き物の理由である。イエス・キリストの口から剣が突き出しているのは、彼の舌が二重だからである。プロセスが完了すると、アウトプットが行われる。アウトプットは人々が集合的に考えていることである。実際に判断を知識のピラミッドに当てはめることもできる。最下層にデータがあり、その上に情報があり、情報の上に知識がある。頂点にあるのは知恵である。

自我内の認知アクセスを通じて、誰もがこれらの機能を持っているが、違いは自我がこの認知兵器を二つ選ぶことである。弓とメイス、剣と槍がセットになる。フィードバックが完了すると、自動的にインプットに戻る。このためプロセスとアウトプットがリンクしているのと同じくらい、フィードバックとインプットもリンクしている。TiとFe、TeとFiは同じ軸上にあるが、これらは内部の関係である。プロセスとアウトプット、インプットとフィードバックは互いに同じ関係にある。

TeユーザーがTiユーザーを探しているのは、自分のインプットについて誰かに考えて欲しいからである。これが両者が親密な関係を結ぶ理由である。Tiユーザーは非常に知識が豊富だが、最終的に知恵を生み出すのはFiユーザーである。その知恵を得るためには、外部の関係が必要になる。アウトプットがなければフィードバックを提供することはできない。TeはTiを消費しようとしており、FeはFiを消費しようとしている。

Feの倫理は常識のようなものである。人を家畜のように扱ってはならないのは常識である。Teは価格を気にするが、Tiは価格よりそれがどのように機能するかを気にする。Teユーザーはその価値を知るために、商品に関する統計やデータを手に入れたい。これが判断の背後にあるシステムである。TiプロセスにTeインプットが行われると、Fiフィードバックを提供するFeアウトプットが得られる。誰もこれらを一人で行うことはできない。だから人類は人間関係を結ばなければならない。

我々の脳は文字通りデータを知識に処理するコンピューターであるため、コンピューターはデータを理解し、情報を得ることはできるが、知恵を提供することはできない。この点で人間は機械を遥かに超えている。人は本能に似た知識を持っているが、知恵は人間を他の種族と異なるものにするものである。土と水、火と風は人類と天使のようなものである。伝承によれば、人間は土と水から、天使は火と風からできている。

障害を乗り越えるには、判断の背後にあるシステムを利用する必要がある。バベルの塔を建てるなら、彼らがやろうとしていることは何一つ不可能ではなくなる。16種類の認識がすべて一か所にあれば、人類は何でもできるだろう。このためには全員が団結するべきである。我々が団結して認知兵器を有効に使用しない限り、世界は変わらないだろう。