今回はESTPとESTJの違いについて解説する。このシリーズは全体の半分以上が残っているが、類似したタイプを比較するのは、人々が正しくタイプできるようにするためである。実際は似ているように見えて内実は異なるが、どちらにも当てはまるように感じる人は多い。
ESTPとESTJはどちらも直接・開始・制御のイン・チャージである。人々はESTJの性格が悪いと思っており、場合によってはESTPにも同じ評価を下す。ただし、ESTJは伝統主義者なので義務に基づき、ESTPは職人として自由を謳歌する。前者はやるべきことをやり、後者はやりたいことをする。彼らの違いは文字ではなく心理機能にある。
ESTJのTeヒーローは理論的根拠を司り、伝統主義に根差した何かしらの信念を抱いている。ESTPは今を生きており、その瞬間を愛しているが、伝統はESTPを快適にする。何故か?ESTPがSiペアレントに良い経験を与えると、ESTJは快適になる。その快適さを吸収して、ESTPも快適になるのである。Seは他の人間の快適な感覚を吸収し、自分自身も快適になる。彼らは自分が快適になるために、まず他人を快適にしなければならない。
ESTJのTeヒーローはTiペアレントを食べようとしており、ESTPのSeヒーローはSiペアレントを食べようとしている。彼らは非常に相性が良く、社会的適合性においては二番目に互換性がある。ESTPには自分たちで決定を下す自由が必要であり、しばしば不良になる。しかしESTJはそうする義務がある限り、自由を奪われても容認する。
SeヒーローはSiペアレントに義務を課そうとする。ESTPの現実性チェックに引っかかると、ESTJは義務という罰を背負うことになる。しかしESTJは自分が何をすべきか知りたいと思っているので、それを罰だと感じていない。だから「これについてどう思いますか?」とESTJが訊ねると、ESTPは「あなたはそうするべきだと思います」と答える。ESTJは義務を知ることができ、ESTPには決定を下す自由がある。
ESTJはやるべきことをTeヒーローでリストアップする。ESTPにとってそれは難しいことであり、義務としてスキルを習得するにはISTJの影に入らねばならない。これには精神エネルギーを要するが、心配を乗り越えればSiネメシスを通じてシャドウに入ることができるようになる。
ESTPが過去の経験に対する心配を克服し、新たな経験をすることによって、ISTJの影を健全に使用し、Teクリティックが組織的にプロセスやルーチンを作成する。が、ESTJはそのルーチンを既に備えている。彼らからそのルーチンを奪おうとすると、無意識ISTPは激怒し、物を破壊する。潜在意識INFPはルーチンによって禅の心を得ているのである。
逆に、潜在意識INFJはINFPのために禅をプロデュースすることを好む。二人の理想主義者は知恵を出し合って、片方が禅を提供し、もう片方がそれを楽しむ。ESTJは受け取った経験を秩序的に実行するが、ESTPは秩序が自分の自由を阻害することに気づく。そのため、そのシステムを破壊し、新たな秩序に置き換えねばならない。
そしてESTPは「あなたの秩序は最悪だったので、私がそれを改善しました」と告げる。ESTJは「いい指摘ですね、次に進みましょう」と混沌を取り除こうとする。ESTPは秩序を得るために混沌を生み出す必要がある。彼らは互いの状況を共有する間柄である。
Neチャイルドは他者が望むものを与えたい。ESFJはFeヒーローのせいで、中古車を新車として買わされる可能性があるが、ESTJは価値を理解しており、状況をコントロールしている。ESTJとESTPは両者共にコントロールタイプであり、同じインタラクション・スタイルを持つので、良好な関係を築くことができる。全てが管理され、あまり混乱がなく、物事は順序だてて実行される。
ESTPは意志力に自信がないため、ちょっとしたことで動揺する。彼らは自分が何を望んでいるかわからず、何をすべきか見当もつかないので、他の人々が何をしているかに集中して分析麻痺を起こしたりする。ESTPは新しい情報を得続けるが、自分で決定を下そうとしない。だから彼らが成長するまで機能することは困難だが、その不安を乗り越えて、失敗を恐れずやりたいことに挑戦するESTPは強力である。彼らは潜在意識INFJを活用して、前人未到の社会変化をもたらすことができる。
とにかく、ESTPは何かを望む時に不安になる。彼らが山の賢者を目指す時、他の人の為に禅を生み出し、より良い世界を作ることができる。Feチャイルドはとても思いやりがある。これは自分がどう感じられるか恐れているESTJにとって良いことである。ESTPは自分がどう感じるかを知らない。
真実であるロゴスを気にするならESTP、信念であるエートスを気にするならESTJである。ところで、SiペアレントはNeチャイルドにリンクしている。時間の第一法則を覚えておいて欲しい。以前に起こったことは全て再び起こる。量子力学の第一法則とは別の話である。私たちの脳は量子コンピューターであることを理解する必要がある。話を戻すと、過去に起こったことはNeの中で再び起こることになる。これは劣等Niにとって大きな利益となる。ESTJは過去に経験して成功したことを選択肢として与え、ESTPはそれをやってみようとする。ESTPはもう恐れることはなく、ESTJの存在を神に感謝する。
ESTJは自分の気持ちを恐れ、ESTPは自分の望みを恐れる。ESTPがESTJの気分を良くすることで、彼らは自分が悪人であることを恐れなくなり、潜在意識INFPとして禅を楽しむようになり、特に中年になると素晴らしい哲学者になる。ESTJのようなFiを持っていても、向上心があれば中年の危機に陥ることはない。潜在意識は中年の危機と結びついている。もし潜在意識が平安を保ち、それを活用していれば中年の危機に陥ることはない。同じことがESTPにも当てはまる。彼らは他の人々を改善し、禅を生み出す。
ESTJの無意識はISTPで、ESTPの無意識はISTJである。Tiネメシスは、自分が何を言っているかわからないことを心配している。だから他の人々の意見を聞いて、自分の信念について安心しなければならない。しかし、自我以外の心の側面に移行するには多くの精神エネルギーが必要になるため、非常に疲れる。そのせいで常に検証することができない。そこでESTPの出番である。
そして答えを得ると、ESTJはそれについて考える必要がなく、プロセスに従うことができる。彼らは計画によって混乱を排除し、ルーチンに従うだけでいい。ISTPモードで思考に時間を費やすと、そのプロセスで更なる混乱が生じるリスクがある。計画を実行するには、思考を停止し、混乱を排除しなければならない。彼らがSTPと上手くいくのは、ESTJがTiユーザーの思考を助けるからである。
ESTPは自分の過去について心配する。過去のことで落ち込み、今のような素晴らしい思い出はもう持てないと思い込む。このようなノスタルジーを払しょくするには、ESTPが良い経験を与えてくれていることを伝える必要がある。するとESTPも快適になり、不安を乗り越える。もうひとつの問題は、Fiトリックスターである。ESTPには道徳的羅針盤がない。だからこそFeチャイルドは他の人々の気分を良くするし、善悪を判断しない。しかしESTJは良いか悪いかに基づいて判断を下す。
4文字には価値がない。ESTJは「感じる人」である。上位4つの機能、つまり自我にFiが含まれるタイプは「感じる人」と言える。INFJのようなTiチャイルドは「考える人」である。誰もが自認を間違えるのは、テストでは心理機能の違いを理解できないからである。ソシオニクスはタイプ表記を改善しようとしたが、あまり成果が得られなかった。そもそも彼らは仲間意識のことを相性として語っている。
もしESTPにやりたいことを何でもする自由を与えなければ、彼らはあなたの未来を破壊するだろう。彼らは激怒し、超自我ENFPが物を破壊する。ENFPの悪徳である堕落がESTPの人生を乗っ取り、人生を燃やし尽くす。ESTPが他のどのタイプよりも麻薬、アルコール、セックスに依存するのは、それが彼らの対処メカニズムだからである。彼らは何をすべきかわからなくなり、恐怖を感じて対処するようになり、落ち込んでしまう。超自我の堕落は放蕩に繋がる。幸いなことにESTJにその問題はないが、超自我ENFJは人間関係を破壊してしまうリスクがある。
ESTJは他人の身なりに批判的である。ENTPがSeデーモンでおかしな格好をしていたら、格好の餌食になるだろう。デートでどんな服装をすればいいか助言を求めるといい。クリティックは人の知恵が存在する場所である。SeクリティックやSeネメシスは自分を変えようとはしないが、相手は修正するべきだと思う。靴の紐が解けている!
そしてNiトリックスターのせいで、ESTJは自分が何を望んでいるのか全くわからない。だから彼らは他の人々に望みを訊ねるのである。それを基に自分の義務が何なのかを理解する。他の人々の望みが混乱を生み出すことに気づいているので、彼らを助けたり秩序をもたらす義務を負う。付け加えておくと、Feデーモンは人の気持ちに無頓着なので、皆の前であなたの評判を破壊するような冗談を言い放つこともある。義務を果たさない人間は、そういう仕打ちに遭うのである。
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