このブログに投稿する内容はある程度決まっているが、気が進まない話もある。それが「○○タイプとxxタイプの違い」である。これを全ての指標で行うと、16タイプx2の分量になる。取り敢えずリクエストが来たものを消化して、シリーズ化するかは考え中である。
これらのタイプはなぜ似ているのか?それは両者が同じインタラクション・スタイルを持つゆえである。INTPとINFPはどちらもバックグラウンドタイプであり、指示するよりも情報を提供することを好む。彼らは「牛乳がなくなった」と言いたがる。「牛乳を買ってきて」とは言わない。その情報を知った上で、どうするかの選択は相手に委ねるのである。相手が果たすべき役割を指定して、余計な諍いが起こることは好ましくない。彼らにとって調和はコンフォートゾーンを維持する為に重要である。
彼らはどちらもコントロールタイプなので、結果を重視する。つまり、人生における目標や求める結果ごとに、何らかの方法論を必要とする。結果に至るまでに正しい段階を踏まなければならない。結果までのプロセスを作り出すことに時間やエネルギーを費やすので、彼らの行動は遅い。私はブログを書く時にこれを実感している。最近はマシになってきたが、段落ごとに話が秩序だっていないと気になって前に進めないのである。
ムーブメントはコントロールよりも移動するのが速い。食事するのも、車の乗り降りをするのも、ムーブメントの方が速い。彼らは食べられれば何でもいいので、調理プロセスにも拘りはない。コントロールタイプは自分のペースで進み、自分の時間を愛する。INTPとINFPは共に、情報に応じて行動を制御するバックグラウンドタイプなので、コミュニケーション方法は似ている。だからこの二タイプを判別するのは難しい。一方、気質には違いがある。類似点は、両者ともに抽象的なタイプということである。INTPとINFPはどちらも、もしこれが起こったら、という将来の可能性に焦点を当てている。INFPは人間の社会秩序を抽象化し、起こるかもしれない戦争に心を痛めるのが趣味である。
INTPは誰がシステムを作ったのかということに興味がある。そのシステムに不満があれば、「これを考えた人間は知恵遅れですね」と言い出すかもしれない。こんな風に物事を行うなんて信じられない、私が代わりに考えてやろうという人々である。INTPとINFPはどちらも抽象的だが、INTPは体系的であり、INFPは自身の興味関心に基づいている。これは単なる好き嫌いの話ではなく、ある状況において自分が得られるものと、他人が得られるものを認識しているという意味である。Fiヒーローは価値のあるものを認識し、劣等Teによってその価値を明確に表現する。彼らは自分にとって経済的に意味のあるものを購入するが、INTPは特定の問題解決の為に物を購入する。
これが意思決定におけるINTPとINFPの違いである。前者は体系やシステムに、後者は興味関心に基づいている。体系とは、その瞬間の手順や方法論、システムのプロセスに焦点が当たっていることを意味する。もうひとつの違いとしては、INTPは現実的であるのに対して、INFPは親和的であることである。INFPは非常に権威主義的で、ルールに従い、社会のレールに乗ることができないと心を病む。INTPは社会のレールに乗ることを強要されると心を病む。INFPは周囲の人々や組織に依存したいが、INTPは自分のやり方で独立したい。
ここで両タイプを語るために、大事なテーマがある。自分で蒔いた種は自分で刈り取るということである。畑に種を蒔けば、最終的に作物を収穫することができる。これらのタイプは大地である。INTPとINFPは、Ne-Si軸の持ち主なので、水と大地に関連している。だからと言って元素魔法を使えるわけではないが、タイプはこれらが象徴するものと結びついている。
外向的直観は水を表し、内向的感覚は土を表す。内向的直観は火を表すのに対して、外向的感覚は風を表す。知覚機能は四つの元素に対応するが、意思決定をする判断機能は武器のような特性を持つ。だからタイプについて考える場合、これらのシンボルを思い浮かべて欲しい。
チャイルド機能は楽観的な機能である。INxPにとってそれは重要な機能であると同時に、彼らは大地に根差したタイプであることを理解して欲しい。種を蒔く時は、土に蒔く。土を耕してから種を蒔かなければならない。種に水をやり、世話をした後に、作物を収穫する。前に時間の法則について話したが、以前に起こったことは、全て再び起こる。これらのタイプは大地を表す。つまり、人類の運命の基盤となる、強固な地盤である。SJも人類の地盤として優秀だが、INxPもN型の人々の地盤となる。Tiヒーローは論理的思考によって、Fiヒーローは原則、価値観、価値体系から優れた判断を下すことができる。彼らがチャイルド機能に経験を積めば積むほど、Neによって高精度で結果を予測することができる。
INFPの場合、読書によって長い時間をかけて培った個人的な哲学がある。読書をしなければ、彼らは哲学を提供することができない。しかし、何でも読めばいいわけではない。「良い本を読むための前提条件は、悪い本を読まないことだ」とショーペンハウアーも言っている。本は我々の中の凍った海を切り開く斧でなければならない。Siチャイルドの献身的な思いによって、その哲学が人類の運命を変える運動の基盤となるかもしれない。
NJは権力を重視するのに対し、NPは影響力を重視する。NPのアイデア、ビジョン、哲学、独創性、方法論は世界に変化をもたらすだろう。INTPの仕事は完璧なシステム、または根本的な変化を引き起こすことができる卓越したシステムを考え出すことである。Appleのスティーブ・ウォズニアックが、スティーブ・ジョブズに与えた影響を考えてみるといい。ウォズニアックが基盤となって、電話・インターネット・MP3がオールインワンになったIPhoneが誕生したのである。
この二タイプが持っている土と水、特に内側にあるチャイルド機能が、あらゆる社会、あらゆる運動、あらゆる方法論などの基盤となる。彼らは人々を促し、実行者に影響力を与えて、マクロレベルで真なる世界の変化を促すことができる。組織内にINxPがいる場合、彼らの意見に耳を傾ければ、彼らは強固な基盤を提供するだろう。例えば救世主INFJも、INFPによって提供される哲学的なビジョンがなければ、どのようなお題目で人類を救えばいいかわからないに違いない。しかし彼らはバックグラウンドタイプなので、存在を無視されがちである。
彼らはあまり積極的に話さないので、こちらから話を聞き出す必要がある。Te劣等のINFPは、自分の意見が周囲にとって意味を持たず、聞いてもらえないことを恐れている。誰もINFPの話に耳を傾けなければ、彼らは変化を起こすことができず、物事は彼らにとって不快なままであり続けるだろう。彼らは常に人の粗探しをして、「これは良い、これは悪い」とジャッジしている。Fiの人々も「考えている」ことを覚えておいて欲しい。どちらも考えているが、Tiは真偽の方向、Fiは善悪の方向に向かう。INFPは正しいことを行おうとするが、INTPは有効に機能することを実行しようとする。これはアフィリアティブとプラグマティズムの違いである。誰もINFPの「お気持ち」に耳を傾けなければ、彼らのデーモンが出現するだろう。これはINTPの場合も同様である。誰もTiヒーローに感謝しなければ、彼らは自分のやりたいことだけを実行するようになる。
チームや組織、慈善団体などでINxPたちを無視したり虐げたりすることは、誰かが座っている椅子を予告なく引き抜くようなものである。彼らはNeペアレントを持っているので、将来的に起こるであろう悪いことについて警告する。彼らは周囲の人々の意図や欲望について責任を負わなければならない。同時にNiクリティックなので、何かを望んだり動機づけして動くことが難しい。このタイプをトニー・ロビンスの講演会に出席させても、時間の無駄である。彼らは意志の力がいかに脆弱なものであるかを知っており、他人の操作に耐性がある。彼らにやる気を出させようとしても、それを操作と受け取るのである。
どの組織も、それが何であるか、何のためにあるかは関係なく、砂上の楼閣だということが言える。どんなに上手くいっているように見えても、それはいつか崩壊する。INxPは無視されることが多い。彼らは通常、ヒーロー機能の考えを共有しようとしない。それによって他の人々に嫌われることを恐れているからである。私のように「あの人あんまり好きじゃない」と言われてしまう。Siチャイルドは対立を好まず、内的な調和を作り出そうとする。だから彼らは群衆としてその場に溶け込んでいるように見えても、実際には受け入れられていない。しかし彼らはタワーの重要なピースとして機能していることがあり、そのピースを引き抜くと砂上の楼閣は崩れ落ちてしまう。
Tiヒーローは自分がそれを真実か虚偽だと思っていること、Fiヒーローはそれが良いか悪いか信じていることが重要である。Fi-Te軸は何を「信じているか」を問題とする。それは必ずしも真実ではないが、彼らはそれを信じている。Teユーザーは社会の犬なので、60%の人間がそれを信じていれば、彼らもそれを信じるようになる。大勢の人間が信じていれば、真実である可能性が高い。INTPは何が真実で何が間違っているか、常に判断を下している。INFPにとって気分は非常に重要だが、INTPにとって気分は判断の根拠とならない。
彼らの問題点はSiチャイルドにある。NiクリティックはINxPからやる気を奪い、彼らをコンフォートゾーンに押し留める。特にINFPはSiチャイルドの停滞感に心地よさを感じるので、怠け者になる可能性が高い。彼らは延々と自分の感情に浸り続けることができる。それがネガティブなものであっても、その状態にあることが気持ちよいのである。相手が行動を求めると、動かない理由として、出典の引用を求めることがある。「なぜ私がそんなことをしないといけないのか、根拠を明確にしてください」というわけである。しかし自分が行動を要請する時は、出典など明示しないだろう。
そしてINTPは自分の快適ゾーンに執着するあまり、他人に虐げられたり利用されることがある。彼らの潜在意識はESFJなので、INTPは玄関マットに成り下がる恐れがある。これはINTPに限った話ではないが、自尊心のない人間は一見すると他人に好かれているように見える。しかし見返りを要求した瞬間、その人間たちの「好意」は消え去るのである。彼らが大地であることを忘れないで欲しい。自分が歩く地面を尊重し、敬意を持って耕すことが大切である。彼らを無視したり利用し続けていると、コンフォートゾーンの呪いが発動する。例えば、ある日あなたが家に帰って来ると、いつもINFPがやっていた家事が手つかずで残っている。そしてINFPは「もう何もする気はない」とばかりに、座ってテレビを見ているのである。彼らは「やらない」と決めたらその状態を頑固に守る。そんなことになって欲しくはないだろう。
彼らを動かすためには、最後通牒を突き付ける必要がある。「○○をしなかったら、あなたとの関係を終わらせる」とINFPに通達するのである。これはINTPにも適用される。引きこもってゲームばかりしているINTPに、「仕事をしないなら路上に追い出すぞ」と言ってやるのである。これは実際に実行しなければならない。コンフォートゾーンにいるINTPを動かすには、ホームレス生活させるか、外国に送り込んで生き残るために苦労させるしかない。そうすれば新たなスキルと人生経験が手に入るだろう。しかしコンフォートゾーンの呪いが発動している限り、Siチャイルドを成長させる経験は手に入らない。彼らは彫像のように動かない。誰かが自分の視野を広げてくれることを期待するが、動きたくないのでSNSやゲームにそれを求めることになる。
INxPたちのSiチャイルドから快適な環境を奪い、義務や責任を負わせなければならない。しかし、これが通用しない場合もある。彼らは操作に耐性があるので、「そんなことを言っても、本当に実行はしないだろう」と高を括っている。だから言ったことは実行しなければならない。それだけの実行力がないならば、劣等機能をターゲットにするしかない。
INFPは劣等Teなので、人々の評価によって自尊心を満足させる。彼らは自分を高く評価して欲しいと思っている。だから彼らの家族、友人、恋人などの親しい人々に彼らの怠惰を暴露してやるといい。INFPは認識や評判を気にするので、名誉挽回の為に変わる意欲が湧いてくるだろう。ただし、彼らに憎まれることは覚悟しなければならない。ジョン・ロンソンの本にあるように「だからあなたは恥をかかされた」と説明する機会があれば別の話だが。彼らが本を読めば読むほど、潜在意識ESTJを通じて対人哲学を説得力を持って人々に披露することができるようになり、世界の変化に影響をもたらす運動の基盤を作ることができる。なお、読む本はノンフィクションを推奨する。フィクションはINFPのコンフォートゾーンであり、Siチャイルドの成長を阻害してしまうからである。彼らの洞察に耳を傾けなければ、超自我ISTPが破壊行為に走ることだろう。
劣等FeであるINTPには、彼らの怠惰によって他の人々が被害を被っていることをわからせる必要がある。罪悪感を刺激するのである。超自我モードになっていなければ、上手くいくだろう。INTPは他の人々を助けなければならない。彼らはNiクリティックによって自分が何かを望むことを許さないので、ただただ自分が快適であることに資源を費やしてしまう。しかし、前述したように無視されたり利用されることが多いので、人に対して無関心なINTPは多い。誰もINTPの意見を評価しなければ、超自我ISFPは自分の気分のままに、やりたいことだけを気にかけるだろう。
そしてINTPにはTeネメシスの問題がある。彼らは他の人々が知性に欠けていることを心配しており、誰の助けも得ずに自分で全てをやりたいと思う。本人たちも人の失敗を無視するだけで助けようとしないので、他人もそうだと思っている。INxPたちにはSeトリックスターがある。彼らは今この瞬間に集中することが困難である。知ってのように、誰も完璧な存在ではない。人類が人生を楽しみ、人生において意味のある目標を見つけるためには、不完全である必要がある。
これらのタイプは強固な地盤であり、組織や団体の為に足場を提供する。しかし、良い結果を得るには、その硬い土壌を耕し、種を蒔かなければならない。そうしないと彼らは無関心になり、コンフォートゾーンにとらわれて、自分の利益だけを追求するようになるだろう。彼らに最後通牒を突き付け、恥や罪悪感を利用して不快にさせる、そんなことにならないようにして欲しい。自分で蒔いた種は自分で刈り取るのである。INTPとINFPは非常に似通っているが、非常に異なってもいる。自認に迷っている人々は、この記事を参考にアイデンティティを見つけてもらいたい。
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