前回に引き続き、心理機能がどのように同期するかを説明する。今回は直観機能の話である。N型の読者の洞察力ならば聞かずともわかるだろうが、どのタイプがどのタイプと互換性があるか検討する前に、基礎を築かなければならない。何事も基本は大切である。誰もが感覚機能を持っており、誰もが直観機能を持っている。違いは、彼らの自我にどの機能があるかである。ここではINFPとINFJを使って、直観機能のシンクロニシティについて説明する。内向的直観は常に外向的感覚と結びついている。これは「皆があれをやっているから、私も一緒にやりたい」「私がこれをやっているから、あなたにも経験させたい」という働きをする。

内向的な直観は個人的な無意識である。Niは個人の意志の力、自分の未来、これから何がしたくてどこへ向かっているのかを表す。一方、外向的直観はある意味でその対極にある。これは皆の意志の力、皆の願望、あるいは人類の未来、集合的無意識の力である。仮に、私がNiを集合的無意識と口走ってしまっても、信じないでもらいたい。これが正しい設定である。たまに設定を間違えることがある。

外向的直観が未来を見る時、それはショットガンのように機能する。これは様々な経路を進み、心は全ての道を認識している。内向的直観はスナイパーライフルのようなもので、一点を集中して射貫く。Niは内向機能であるため、自分の未来にとって理想的な道だけを見ている。意志のあるところに道は開ける。それは直観の源であり、欲望の源でもある。

Niは意志の力の源泉であり、Neユーザーの栄養源である。自我にNeを持つ人々は、自我にNiを持つ人々と過ごすことを好む。NeユーザーはNiユーザーが何をしたいか、常に尋ねている。「何がしたい?」「何が欲しい?」と尋ねられると、Niユーザーは「私はあれが欲しい」と答える。それをNeユーザーは果たすべき義務として知覚する。

内向的直観は自分が何を望んでいるか知っている。そして外向的直観は相手が望むものを与えようとする。NeはSiと繋がっているため、これは彼らにとって義務である。Niユーザーが「靴が欲しい」と言えば、Neユーザーは靴を調達してきてそれを与える。そしてNiユーザーはそれを履く。NiはSeとペアになっているため、彼らの願望は経験を伴わなくてはならない。その姿を見て、Neユーザーは「良い経験をした」と満足するのである。

これは逆方向からも言えることである。Niユーザーは欲しいものをNeユーザーが与えてくれるので満足するが、NeユーザーもNiユーザーを高く評価している。Niユーザーは何が欲しいか常に分かっているので、Neユーザーは推測したり気を回す必要がない。つまり、コミュニケーションを容易に取ることができる。Niユーザーは物を欲しがったり、自分の意志を発揮する自由を必要とする。一方、Neユーザーは相手が何を望んでいるか知りたい。NiがSeと接続して自由意志が表現されると、NeはSiと接続して何をするべきか知覚することができる。これが直観機能の認知的シンクロニシティである。

ここでINFPとINFJに登場していただこう。この二タイプは相互に高い互換性を持っている。INFJは常に自分の望みを知っており、INFPはSiチャイルドによって安心感を得たいと思っている。INFJの望みを知ることで、INFPはそれを境界線として使用する。「INFJさんがそれを望まないので、私はそれをするべきではありません」ということである。INFJの望みを境界線として基準にすることで、INFPは忠実であり続けることができる。また、INFPがこのようにあることで、INFJは自由であることができる。二人はこうして関係を築き上げていく。

そして、この関係は寝室でも上手くいく。INFPは快適でINFJが望んでいることに満足しているので、INFJは恐れることなく主導権を握ることができる。Niが「寝室で良い経験をさせたい」という欲望を持ち、Seによってイニシエーションが行われる。INFPは相手の欲望を感じ取り、経験を受け取ることで満足する。そして二人は寝室で素晴らしい時間を過ごすだろう。二つの心理機能同士が真横にある、またはひとつ下の位置にあるのが理想的である。

ペアレントは仲間のペアレントを消費し、ヒーローをも消費する。彼らは必ずしもチャイルドや劣等機能を消費することを好むわけではない。例えば、NiチャイルドのISFPがいたとする。NeペアレントはNiチャイルドをあまり好きではない。親の視点から見ると、子供の我儘を全て叶えるべきではない。それは義務を果たすことにはならない。しかし、それがNiペアレントであった場合、相手は自分の望むものに責任を持っているので、世界を救う手助けをするにも否やはない。NeペアレントはNiヒーローやNiペアレントを好むが、それ以下の位置に機能が配置されると、互換性は低くなる。

あなたがINFJであれば、最も互換性の高いタイプはINFPかENFPである。NFPたちはINFJが何を望んでいるか知っており、INFJはNFPたちが何を感じているか知っている。そしてINFJが何を考えているかも彼らは知っており、INFJが与えたいと思っている経験を受け取りたいと思っている。このようにして、NFPとNFJは完全な互換性を体現する。この互換性が成立しないタイプもいるが、それは育成や他のコミュニケーションシステムで乗り越えることができるだろう。これは生来の相性における話である。

NiユーザーはNeユーザーに消費されることを好む。「彼らは私が望むことを伝えるだけで、それをやってくれるのです」などと供述するのはNiユーザーである。そしてNeユーザーは、Niユーザーが望むものを提供しようとする。だからこそ、この二つの機能の間には互換性がある。各タイプが他のタイプとどのような互換性を持ち、どのように心理機能が相互作用するかは後々詳しく説明する予定である。今回はNiとNeの基本的な互換性について理解してもらいたい。