ナルシスト度が高いタイプと言えばNT、あるいは外向型のイメージがあるが、今回は敢えてISTJとナルシストを結び付けてみる。ちなみに私が最もナルシストだと感じたのはINTPである。「父が死んで相続税が〇億円を超えた」「仕事で有名人の○○さんに会った」と延々と垂れ流していて、気味が悪いのでブロックした。彼女に限らず金持ちアピールに必死な人間を時々見かけるが、なぜ彼らがビジネス界隈ではなく類型界隈でそれをやるかというと、同業者の中では大したレベルではないからだろう。

ナルシシズムとは、自分自身への過度の関心、自己愛または虚栄心である。精神分析によると、人格発達の幼児レベルで自分の肉体・精神的特質への賞賛から生じる性的満足のことである。これらの特質に当てはまるISTJもいるだろうが、大抵は内向的な性質のため、誤解されてナルシストだと決めつけられているだけである。親しくないと、内向型は利己的で傲慢に見える。

しかしナルシストの一般的な特徴はISTJと関係がない。ただしISTJは自分が正しいと考える傾向が強い。彼らはアレクサンドリア図書館の知識でもって、自動的に自分が正しく、相手は出典を引用できないと思い込んでいる。彼ら自身も十分な検証を行っていないにもかかわらず、その手の信念を抱く。ナルシストは挑戦されたり、間違っていると思われることを嫌う。

健全なISTJは人々が議論の材料を与えてくれることを歓迎する。そもそも他の人が全てISTJを好きになったり正しいと思ったりすれば、社交性が求められるので、それはISTJにとって喜ばしくない。彼らと話し始めた瞬間はナルシストに見えるかもしれないが、時間が経てばそうではないことがわかるだろう。ISTJは必ずしもナルシストではなく、生きている実感を得るために褒められることを必要とするのはESTPである。

ISTJがナルシストに見えるのは、彼らが常に自分の価値を意識しているからである。彼らは常に自分を快適にすることを意識しており、それに悪影響を与えるものを回避しようとする。Seネメシスは自宅が混乱に陥ることを心配しているので、誰も家に入れたくない。SPと付き合ったりした日には、世界が終わる。ISTJはSPが物を壊したり部屋を散らかしたことを覚えており、二度とそのような経験をしたくないのである。ISTJはその経験を新たなSPにも投影し、汚名返上の機会を与えようとしない。

その機会を与えられるのは、関係を持って半年から1年後のことだろう。このためISTJはナルシストだと思われるかもしれないが、単に自分の快適さに執着しているだけである。他の誰もそうしないので、自分で自分の快適さを守らなければならない。ISTJはいつでもどこでも快適に過ごすことができるし、自分でそれを実現することができる。

さらに重要なのは気分である。彼らは概ね気分と快適さに基づいて決定を下す。SiヒーローとFiチャイルドの合わせ技である。彼らは自分の評判を非常に真剣に受け止める。ISTJは自分が望まれないことを非常に恐れており、他人からどう思われるかを気にしている。これはナルシストのように見えるが、そう思われるとISTJはとても傷つく。ナルシストという評判を得ることは気分が良くないからである。そして他の人に与えている経験を心配し始め、誰にも望まれていないと感じるようになる。

ISTJをナルシストと呼ぶのではなく、彼らの利己性を指摘する必要がある。与えられたものに感謝して、それを返すことが義務であることを思い起こさせれば十分である。ナルシストならそんなことはしないが、ISTJは義務を果たす。ゴールデンペアのESTPはISTJを批判して、彼らが恩知らずであることを認識させる役目がある。

ISTJがナルシストに見えるのは、恩知らずな場合である。しかし義務を思い出したISTJは、献身的で信頼性が高く、無私無欲な人々である。特にボランティア活動をしており、沢山の本を読んで人々が無知にならないように努力している時はそうである。感謝の気持ちが、ISTJのナルシスト化を防ぐカギである。これをよく覚えておいて、義務を果たしてもらいたい。